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NEW GUNてどんな感じ?〜vol.22〜

引っ越してから、片道1時間半の通勤が始まった。

朝の6時からの仕事に始発で行く。

引っ越しとほぼ同時に抗ガン剤が始まり、制限のある生活と主婦業をマイペースにこなす。この”マイペース”を構築するのがなかなか…。自分の状態を知るというのは案外大変だった。

エクセルで表を作ってみました。私の血液検査の一覧です。

先生は肝臓の数値を一番気にしていて、これは特に問題なかったのだが、腎臓の数値がよろしくなく、先生は「クレアチンは低い方がいいんですよ」とおっしゃるのだけれど、頻尿というか、前々回にちらっと書いたように量も普通で夜中も1〜2時間置きに尿意。行くと普通の量が出る、という状態で熟睡が出来ない。

「たくさん水分(点滴)入れてますからねー」

と先生はおっしゃる。そういう問題かー?と思いつつ、抗ガン剤が始まってからは

「乳ガン 副作用」「乳ガン 頻尿」「乳ガン 肥満」

などと延々とググる日々。クレアチンが低いと筋疾患(筋ジストロフィー)、尿崩症などが疑われるらしいとグーグル先生は教えてくれて、私の症状は極めて『尿崩症』に似ていた。

優先順位的にクレアチンが低いことの方が大事だったのかもしれない。

というわけで、私はトイレが近い人になった。

朝、3時半に起き、始発電車に乗る。乗り換えの駅で必ずトイレに行く。仕事は6時から。ぎりぎり間に合うくらいに着く。仕事中はあまり水分を摂らない。それでも、調子が悪いとなんどかトイレに行く。

10日目くらいまでは4〜5時間働いてヘトヘト。帰りの電車は爆睡。帰って来るのが昼の1時か2時。ごはん食べて、家事やって、昼寝というか夕寝。3〜4時間寝てしまう。夜中より眠れたりする。

起きて、夕飯と旦那のお弁当、朝ごはんの準備。朝はご飯だと重いからパンがいいと言われ、買うと高いし、作り始めた。これがとてもいい趣味となる。

毎日を無理なく、丁寧に過ごすことが何よりの治療とリハビリ。

この10年、仕事ばっかりして生活してなかったなー、と反省。まあ、病気にもなるよね、と。気付かなかったけど、ちゃんとごはんを用意してある家に帰る生活は旦那も満足そうだ。

前に一緒に住んでたときは、旦那が家で仕事をしていて、私はあまり家にいなかった。今は旦那が外で仕事をしていて、私が主に家にいる。

うん。この方が平和だ。それでもって、自分の稼ぎじゃ医療費くらいしか払えないし旦那に養われているので(家事くらいちゃんとやろう!)と思える。(出来ているは微妙ですが…)

「奥さん料理上手でいいね!」

とよそで言われて苦笑いすること10年を経て、旦那は初めて毎日私の作るもんを食べている。ちゃんと食べ始めたら痩せたんだそうな。

それに比べて、私は運動不足と自分のためにはがんばらない性格が災いしてか、病人のくせに太り始めた。先生は何も言わないけれど、総コレステロールと中性脂肪が怖い数値を叩き出す。でも、副作用で手足が辛くなり、とてもじゃないけど運動は無理。

何となく家族っぽい初めての生活を大事にしようと旦那が帰ってきてから一緒に食べていたのを止める。

そして、目標は21時に寝る!だが、大体23〜24時頃寝る。



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