NEW GUNてどんな感じ?〜vol.16〜
旦那や仲間たちが新しいお店を作っている。「遊びにおいでよ」と誘ってもらって、作業中のお店に遊びに行く。何よりも昔からの友達に会えて嬉しい。
みんながペンキを塗ったりしている中、イスに座ってただ眺めている。なんかやりたい気持ちになるのだけれど、仕方がない。どれくらいが自分の体力の限界なのか分からないけれど、帰れなくなるのが怖い。
終わってから、近くの居酒屋でごはん。まだ飲めないのは残念だけれど、楽しい時間を過ごした。
ちょっとがんばりすぎたかな?と帰りの電車で思った。最寄り駅で降りて、家に向かおうとした時に背中が張って歩けなくなってしまった。タクシーにも乗れない(一方通行だから)。休み休みゆっくり進む。
翌日は一日寝込んでしまった。まあでも、計算はしているのだ。動かなくちゃいけない前日は無理しないとか。
で、その翌日は病院。術後2週間、どきどきの生検の結果が出る日。旦那と息子をビビらせた切り取った肉片の検査結果が出る日なのだ。
「検査結果が出ました。リンパへの転移はありません。それで、抗ガン剤は使わず、ホルモン療法で治療していきます」
心底ほっとした。その後結局使うことになるのだが、抗ガン剤は嫌だった。ホルモン療法は毎日の投薬と2〜3ヶ月に1度の注射。副作用は更年期障害の症状。ホットフラッシュというかーっと身体が熱くなり、汗がだらだら出るやつが顕著に出るとか。生理は止まり、太りやすくなるらしい。
抗ガン剤の副作用については人に聞いたり、調べまくったりしていた。有名な脱毛のほかに浮腫、体重の増加、免疫低下、白血球低下、激しい吐き気、そして、味覚異常などなど。
腕不自由になって、味覚まで奪われたら料理人として終了のお知らせじゃないか。ああ、良かった!
先生に体調など聞かれる。
「倦怠感がすごくて…。あと、ちょっと無理すると背中が張って痛くて歩けなくなるんです」
「実際ね、自分で思ってるよりずーっとショック受けてるんだと思いますよ」
「…。」
「背中はね、無意識に胸(手術した方)を庇ってるんでしょうね」
そっかー。私、落ち込んでたのかー。
ホルモン注射は10月から開始とのこと。毎朝、薬を飲み始めることになる。
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