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本屋大賞全部読む!『映画篇』金城一紀

今日は『映画篇』金城一紀

人生には、忘れたくても忘れられない、大切な記憶を呼び起こす映画がある。青春を共にし、別々の道を歩んだ友人。謎の死を遂げた夫。守りたいと初めて思った女性……。「太陽がいっぱい」「愛の泉」など名作映画をモチーフに、不器用ゆえ傷ついた人々が悲しみや孤独を分かち合う姿を描く5篇を収録。友情、正義、恋愛、復讐、家族愛と感動――物語の力が彼らを、そしてあなたを救う。

2008年の本屋大賞で5位だった短編集。

この本みたいにそれぞれの短編が同じ世界線で少しずつ繋がってるっていうの好き。


わたしは「愛の泉」が好き。
その中の浜石教授の言葉を少し引用。
(本編はあたたかいながらもコミカルに進んでいくので、すべてがこんな雰囲気というわけではないけども)

君が人を好きになったときに取るべき最善の方法は、その人のことをきちんと知ろうと目を凝らし、耳をすますことだ。そうすると、君はその人が自分の思っていたよりも単純ではないことに気付く。極端なことを言えば、君はその人のことを実は何も知っていなかったのを思い知る。そこに至って、普段は軽く受け流していた言動でも、きちんと意味を考えざるを得なくなる。この人の本当に言いたいことはなんだろう?この人はなんでこんな考え方をするんだろう?ってね。

これからはこうやって向き合おうと思った。

知りたいとか理解したい思えば思うほど、
知りたいことも理解したいこともどんどん増えて、
ますます好きになるらしい。

最高のサイクル。

わたしはきちんと知ろうを目を凝らすことも、耳をすますこともできてなかったみたいだ。

知った気になって接した瞬間に相手は新しい顔を見せてくれなくなるし、君の停滞も始まるもんだよ。

どうも、すぐ知った気になるマンです。
なんかつまらんな~と感じる原因はわたしにあったのだ。
これ15歳くらいのときに知りたかったな。
事あるごとに人間関係をリセットしがちなわたしは、誰のことも知りたいとは思ってなかったのかな。
今となっては思い出せない。
でも知らないよ、興味ないよって相手に思うことは多かった。
多かったというか、多い。今もまだ。

たまに寂しい気分になるだけで、とくに不自由も感じてないけど、
人との向き合い方を変えたらもっと楽しくなるんじゃないかと思うから試してみるね。

でも他人がどう考えてるかずっと興味を持ち続けるなんて可能か?
他人って思うから無理なの?「相手」と思えばいい?
ハードル高~~。

わたしのこと好きな人にちゃんと向かい合うことからにしよ。
他人はまだ無理だな。



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