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映画感想 『ヘルブレイザー』

Amazonプライムビデオにて鑑賞
ラストのネタバレがありますのでご注意ください。

 70年代のTVムービーを思い起こしてしまうような感じで、実際に本国ではTVムービーだったのかもしれません。低予算ながら怪物の造形はそれなりに頑張っていたりと、決して人にオススメできる類のものではありませんが、嫌いにはなれない映画ではありました。

 ビリー・ゼインが出演していますが、彼がどうこうではなく彼の出演ギャラを制作費に充てた方がよかったんじゃないかなと思いつつ(でも、ビリー・ゼインはノーギャラという可能性もw)、往年のホラー映画とかそういう界隈に出演されていた俳優さんが出ているということで、映画に対して注目を集めるためのキャスティングとしては仕方がないのかなとも思いました。

 内容や展開はよくあるもので、米国の小さな小さな街がカルト集団と、カルト集団が復活させた怪物に襲われ、数少ない一桁台の人口の住民を虐殺していくというお話です。

 一応主人公は都会からやってきた保安官とその助手ポジの人なんだろうけど、前述のとおり色々な俳優さんに出演してもらっているからか、無駄に群像劇的な演出になり、短い時間の映画なのにかなり中弛みが出てしまい、映画に緊張感や緊迫感といったものが全くなくなってしまっているのは少し残念なところです。

 最後はなんとかカルト集団や怪物を撃退したものの、カルト集団のリーダー(ビリー・ゼインですね)が別の小さな街(今回の舞台のお隣だったかな)を襲おうと情報収集する場面で一旦映画は終わり、エンドロール後に生き残った街の住民が実際に起きた事件なのかどうかFBIとかの取り調べで疑われているという場面が挿入されます。こういうのは結構好きです(笑)。

 本作を鑑賞して思ったのは、映画『ザ・ヴォイド 変異世界』における世界観の構築というか、あの異様な雰囲気の演出の凄さでした。本作は映画『ザ・ヴォイド 変異世界』をかなりスケールダウンさせた映画とも言えます。目指していた方向は一緒って感じかな。

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