映画感想 『SEOBOK/ソボク』

 雰囲気は好みだし、内容もよかったんだけど、展開が少しまどろっこしいというか、メリハリがなさすぎて勿体なかったというか。

 もう少し格闘アクションを多く取り入れてもよかったと思いましたし、主人公とラストバトルでタイマン張るような相手もほしかったですね。雰囲気を壊さない程度に、ですが。そうすれば、カルト的人気を誇る映画になれたような気がします。

 物語の展開的に仕方がないのですが、最後は主人公は空気になっちゃう部分が多かったのも残念なところでした。

 エンドロールが、映画の世界にもう少し浸りたいという気持ちに、音楽も相俟ってか、そっと寄り添ってくれてるような気がして、映画のエンドロールってこうあってほしいよなと思いました。本作の一番のいいところはここかもしれません。

 なんというか、生きるのが希望だとすれば本作にはその希望はないのですが、自分らしく、自分のやり方で死ぬまで生きる、という意味と捉えれば、希望はなくても美しい生き方なのかなと、鑑賞後に思いました。

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