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講演(授業)をする前に知っておきたいこと

 昨日のコラムでは「”ちがい”を伝えるか” 同じ”を伝えるか」について書きました。毎回(ポジティブに)相当悩むと・・・。

 この場をお借りして、私が講演(授業)をする前に知っておきたいことについてお話ししてみたいと思います。

「”ちがい”を伝えるか” 同じ”を伝えるか」については、私が①学校やクラスの方針を知りたい(大切にしている)ということです。特に学校の授業や講演に呼んでいただくということは、私が学年対抗選抜リレーのランナーに指名されたと捉えることができます。それも第1走やアンカーでは決してない。第2走や第3走としての役割で、です。

 つまり、単発の授業では必ず自分につないでくれた走者がいる。バトンを受け取った自分はあくまで、次の走者(依頼して下さった先生)に再びバトンを渡す役割なのです。いかに興味をつないだ状態で先生にバトンを渡すか。そのためにもし、「長野にこんなことを伝えてほしい!」などありましたら、ぜひ事前に教えていただきたいと思っています。

 加えて、②子どもたちの家庭環境を知りたい、という想いもあります。そのクラス(学年には)どんな背景を背負った子どもたちがいるのか。

 例えば私が「ヘルパーさんに調理や洗濯、掃除等の家事/トイレやお風呂、ベッドへの移乗(移動)を手伝ってもらって生活しています」と、事実を伝えたとします。

(少し極端な話かもしれませんが)私が小学生の頃であれば「みんなもお父さんやお母さんにやってもらっていることがあると思う。今日お家に帰ったらありがとうを伝えよう!」と言えば、まず間違いなかった。

 ところが今は家族形態や家庭環境が複雑化し、共働きや1人親の家庭も増えていると聞きます。先の事例でいえば私は今、

「みんなもお父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃん、お兄ちゃんお姉ちゃん、中には、自分でやっているという子もいるかもしれないね。・・・!」と伝えることさえあります。

 多様な背景の子がいることを当たり前のこととして、たくさんの選択肢を用意しておく。

 自分では選ぶことのできない背景を背負った子が、私の発言のせいで傷つくことがないように。特に多感な子どもにとって”含まれない”ことに対する寂しさは、大人が想像している以上に大きいと思うのです。


 学期末スペシャル最終回の明日は「伝える時に大切にしていること」についてお話しします。

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