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コッペに囚われた一介の奴隷

コッペ田島の「揚げコッペ シュガー」に身も心も捧げている。いやうまいどころじゃない、、umashi、uma、uma、akuma、kuma、kuma、悪魔的なのだ。悪魔の化身から差し出された誘惑の贈りもの。

この贈り物、カリッと揚げられたコッペパンにたっぷりとシュガーがまぶされている。外はサクサク。中はフワフワ。

そして一度食べたらもう終わり。脳から至福の汁が流れ出し、細胞が歓喜の雄叫びをあげる。そして身体の震えが止まらなくなる。わたしは目を白黒させながらカクカク震え、イスから転げ落ちリビングをのたうち回る。

二度三度と食べたくなるのは当たり前。

その後はもうご想像の通りだろう。街でコッペパンを見かけたらもう終わり。テレビでコッペパンを目にしたらもうおしまい。

脳汁爆発。

わたしは思考より先に手足が動き出し、自転車で15分をかけてコッペ田島の「揚げコッペ シュガー」を買いにいくのだ。

「コッペをくれー、コッペがほしい、コッペ、コッペ」

目が血走り、よだれを垂らしながらの爆走。その姿たるやお見せできぬ狂人のふるまい。

禁断症状はとどまることをしらない。楕円形を見たらそれはもう「コッペ」を連想。ラグビーボール。月の軌道。すべてがコッペにしか映らない。

そう、それがコッペ田島の「揚げコッペ シュガー」。

ああ食べたいコッペパン。コッペ、コッペ、コッペ、ああ、あなたはどうしてコッペなの?

悪魔に囚われた一介の奴隷。まさか齢45にしていコッペを前に首を垂れるとは思わなかった。いまなら何を差し出してもいい。

そう、わたしが持つのは美しく汚れなき魂。そして少額の貯金。しかし今はそれすら差し出してもいいのだ。コッペがいるのならこの人生生きていける。

しかしもし裏切られたら。。。わたしはどうなるのだろうか。コッペに「二度と会わない」といわれて、コッペがホストに盲信していたら。。想像するだにおそろしい。

ナイフを片手に世の中のパンというパンを切り開くかもしれない。そうもう正気ではありえない。

ストーカー。そのことばがひしひしと私を追い詰める。まさか自分が陥るとは思わなかった。全人生を賭けてもコッペを取りにいくとは。

いや何度かお別れしようかと決意していた。先週も金曜日の12時までにお別れのLINEを送ろうと決めていたのだ。

「もうあなたには会いません。ズルズルとするのもよくないので。。」と

しかしやはり私は送れなかった。コッペに送れなかったのだ。あの豊満なボディと甘い肌から離れられぬ。

コッペに人生を乱される私。いまは自身が誇りとしていたnoteの文体さえ壊された。ただのジャンキー。

「揚げコッペ シュガー」。それはおそろしき獣。わたしが音信不通になる前に、体力を振り絞り、理性をとどめながらいまここに記していく。断末魔の叫びに過ぎずとも


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