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⑴不登校の始まり

不登校、うちの場合。
うちには子どもが3人いて、3人とも学校に行っていない。2020年現在16才、14才、10才。
不登校になった経緯や、不登校になってからのことを振り返ることで、どんなことが問題なのか、今の社会に足りないものは何なのかを紐解いていけたらと考え書いていきます。
なお、「不登校」という言葉には賛否両論あるものの、「一条校に行かない選択」という意味で不登校という言葉を使います。

2015年春、娘「ゆう」が保育園に行けなくなった。

「どうしても行きたくない」「絶対に行きたくない」

当時保育園の時間目一杯預けて仕事をしていた私は、とても困った。けど、実は保育園に行きたくない、ということは何年もかけゆきからは言われていた。「だましだまし」「まだ小さいし、そのうち慣れるだろう」

そんな甘い見通しで行かせ続けたせいで、ゆうは笑えなくなるほどに疲弊していた。まだたったの5歳だったのに。

私は仕事が忙しすぎて見えていなかったのだ。いや、見ていなかったのだ。

当時のオットMと自営業で、やっと軌道に乗ってきたころ。この軌道を確たるものにしたい。明日の保障は何にもない。「仕事がない」と言われてしまったら、途端に食いっぱぐれてしまう。そんな不安で自営業者やフリーランスは相手合わせに働いてしまう、というのはよく聞く話。当時の私もまさにそんな状態だった。


ゆうが保育園に行ってくれないと、仕事ができない。親、妹の手を借りまくり、仕事をつづけながら通っていた保育園よりも自由な雰囲気の園で空きを見つけて転園させてもらった。年長の5月。家から少し遠くなってしまったものの、その時から卒園までは機嫌良く通ってくれた。

小学校に入ったら保育園のように送迎もしなくてよくなるし、自分の足で学校にも学童にも行ける、友だちとも自由に遊べばいい。小学校に入ったら今より楽になる。

そんな風に考えていた。上の子たちがそうだったから。


ウキウキでランドセルを選び、迎えた小学校入学。機嫌良く行ってくれる、と思っていた小学校に通い始めて2週間ほど経ったころ、ゆうに宣言された。

「学校辞めるわ」

ん?学校って辞めれたっけ?と思ったものの、どうしても行きたくない、という娘。保育園で行きたくない、と言った娘をだましだまし行かせ続けたことで、笑えないほどになってしまったという経験をした私。

ここは腹をくくるしかない。じゃあ学校に行かないでほかの方法を考えよう。そう決めて、校長先生に話をしに行った。

「学校には行かない方向で考えます。なにかいい方法知ってますか?」

校長ほど長いこと学校で仕事をしているのならいろんなパターンを知ってるだろう、と安易に考えてアドバイスを求めてみた。
すると、校長ドン引き(笑)

「学校に来ない?」「学校に来させる努力をしないんですか?」

という感じの反応だった。当時はまだ教育機会確保法も施行されておらず、(と言ってもたったの4年半前)同じ学校に不登校の子もおらず、校長はとても驚いたようだ。そしてその反応を見て私もとても驚いた。これが世間の反応なのか。

学校には頼れないと気付いた私。だからと言ってどこにも行かせずに家で教育することもできない。相変わらず仕事は忙しいし。
保育園も変われたし、小学校もどうにかなるだろう、と安易に考えた私は、学校以外の行き場所を求めて動き始めた。

隣の市の特例校や、私立の小学校、フリースクール等。調べ方もわからない、行政も教えてくれない、検索にもヒットしない、通える範囲に行けるところがない・・・!!

またもや両親や妹の力を借り、学校に行かなくても良いようにするものの、休めない仕事が入ったり、父が娘に「ガマンも覚えなあかん」と学校に行かせようとして大ゲンカ(二人ともホンキ、年の差60才)して預けられなくなったり。。仕事を減らそうとして当時のオットともめたり。

結局やっぱりだましだまし、学校に行ってもらうためにゆうに私の限界を話し、学校の限界を話し、そして親や家族の限界を話した。


今の社会は、「学校に行く」ということが当たり前すぎて、学校に行かない選択をした途端、社会からはじき出される。
情報がない。つながりもない。誰も何も教えてくれない。

でも、無理に学校に行かせたら、ゆうがパワーレスの状態になっていくのが目に見えている。目に見えているのに学校に行くことを強いることはできない。なのに他に選択肢がない!ないのかどうかもよくわからない!

そうやってぐるぐるしているときに、ついに見つけた。
なんと車で10分くらいのところで学校外の居場所を開催しているところがあったのだ。週一回だけではあるものの、学校外に行ける場所が見つかった。
そして、当時はそんなすぐ近くの情報さえも見つけるのは至難の業だったのだ。

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