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牧場で採用するなら○クナビNEXT

牧場スタッフからオフィスで働く人まで、牧場にはいろんな職種の人がいるわけですが、この数年牧場の採用に携わってきて有効だなと思っているツールをご紹介します。

公募メディアを使う2つの理由

というのも、「なんで公募メディア使ってんの?」っていう質問を、何人かからもらったんです。結論から言えば、「一番有効なツールだから」。新卒採用においても「ナビ離れ」なんて言われて久しいけど、我々いまでも完全にナビメインです。声を大にして言いたい。「すっげーいいぞ!○クナビNEXT!」。

うちはオフィスの仕事中心に公募メディアを使ってるけど、「年齢不問で、未経験からこの業界で働きたい競馬好きを道外からWanted」であれば、どんなポジションでも有効である可能性が高い。

僕らの求人で公募メディアが有効になる理由は2つで、1つ目は地域と業種。2つ目は「競馬好き」という要件。

競馬業界の求人に公募メディアが有効な理由1:地域と業種

1つ目の地域と業種について。北海道の日高地方という、控えめに言って田舎で、競走馬の牧場という一次産業の求人を想定して書いています。

リファラルやダイレクトリクルーティングといった採用手法の効果が語られ、「ナビに頼る人事なんて時代遅れ」くらいに思っている採用担当もたくさんいそうですが、これ都市部の話なんじゃないかな。実際、Wantedlyとかビズリーチとかも使ったんだけど、そこまでの反応がなかったのよね。

もちろんサービスが悪いんじゃなくて、単に相性の問題。これらのサービスをメインの生息域にしている人は、ある程度現状でも(自称も含めて)ご活躍されていて、今後も”キャリアアップ”したいと考えている人が多い。そうすると、探している勤務地・業種・職種・待遇がどうしても我々とマッチしにくい。

同じ北海道でも、まだ「札幌のIT企業でプロダクトマネージャー探しています」なら反響があるのかもしれないけど、それでも「北海道の給与レンジだと…」とか言われそう。よっぽどなにかぶっ刺さるものがないと年収さげてまで(そこまで下がらないように頑張ってるけど)移住なんてしない。

ただ、「北海道に移住したい」「いつかは農業をやってみたい」という方は一定いらっしゃる。畑作や酪農・養鶏などの方々はかなり採用に力入れているし、なんとなくスローライフ的な憧れも手伝って、候補者も「そういう仕事があるのは知っている」状態になっている。あとは「思い切って飛び込むにはもうひと押し必要」という状態だろうから、リアルな暮らしを伝えてあげたり、生活のイメージを持ってもらえるような内容を中心に打ち出して、背中を押してあげるコンテンツが有効でしょう。この要件だけでいいなら、お高い求人メディアを使わなくても、Indeedでも訴求次第で集められるだろうし、「北海道 移住」とか「農業 未経験 求人」とかのリスティングでもいいかもしれない。

競馬業界の求人に公募メディアが有効な理由2:競馬好きという要件

次に、2つ目の「競馬好き」という要件。これも、1点目の地域や業種の話と同様に、「競馬の仕事してみたい層」はそれなりに存在します。ありがたいことに。

1つ目と分けて書いたのは、候補者の状況がちょっと違うから。競馬の仕事は、JRA職員、騎手や調教師、競馬メディアくらいの職種は知っている人が多いものの、それ以外にどんな仕事があるかを知らない、知っていても未経験者を募集しているとは知らない、という方が予想以上に多い。新卒・中途をとわず応募してくれた人と話をしていると「こんな仕事があったんですね!」「昔から、いつか競馬の仕事したいと思っていました!」という反応ばかりでびっくりする。
しかも、「競馬の仕事してみたい層」って、僕も数年前までそっち側だったからある程度肌感覚がわかるんだけど、結構強く思っている人がそれなりにいるんですよね。

それならそういう人たちをこっちからスカウトだ!ってダイレクトやエージェント系のみなさんはおっしゃるわけですが、「競馬が好きです」っていう情報は、残念ながら履歴書や職務経歴書には書かれていない。
書類に出てこないとなると、自分たちで探すのはかなりハードルだ。データベースみながらキーワード「競馬」で探しにいくと競馬ゲーム作ってる人が大量にヒットするんだけど、それはお仕事としてアサインされただけで、競馬好きではない可能性が高い。

そこで、公募の出番です。こっちから「こんな仕事あるんだけど、こんな人いませんかー」としっかりと欲しい人材を明記して募集すると、「競馬の仕事してみたかったです!」っていう人が、どこからともなく見つけて、応募してきてくれます。うちの募集のためにその求人メディアに会員登録して応募くれる人もいるくらいで、本当にありがたい限りです。実際、営業の方が予想として提示した10倍くらいの応募があって、ちゃんと選考していけばきっちり出会うことができました。

具体的な手法はポジションや待遇次第だけど、「いま能動的に競馬の仕事を探している」という人よりも、「できることなら競馬の仕事してみたい」と内に秘めているケースが多いから、ここはリスティングじゃなくて、競馬ファンの目に触れるようなかたちで届けられるメディアが理想だ。求人メディアでもリターゲティング広告を活用しているものもあるし、次はSNSの広告も試してみたいと思っている。

(競馬ファンが触れるメディアという発想からギャロップや競馬ブックに求人広告出しているケースがあるけど、あれは未経験募集よりも業界内から応募してほしいときに使うものだと思っています)

まだまだ僕らはいい採用ができるはず

そんなわけで、人材難のこの業界だから採用のこと勉強している牧場の人も増えてきていると思うけど、「いまはこれが主流ですよ」という言葉をそのまま信じるんじゃなくて、自分たちはどんな人に来てほしくて、その人はどういう行動をしているのかを考えて適切な手法をとることで、まだまだ良い採用はできるはずです。

新卒だって、実際なんだかんだ言ってナビと合説ってまだそれなりに効くんだなってこっちに来て実感してますが、長くなっちゃったんでそれはまた別の機会に。

もちろん、最終的には変わっていく流れだと思ってるけど、採用ってほんとにそのシーンによって適切な方法が変わるのだなと身にしみた話でした。

(リクルートの人とか、人事かいわいの人とか、てめーがなにいってんだみたいなのは怒らないでね。こんな方法もあるんじゃない?っていうご意見はつねにウェルカムです)

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