日記・冬( )夏
薄手のカーディガンはなぜあのように魅力的で、そのわりに着れる期間が短いのでしょうか。今日も一枚、魅力的な薄手のカーディガンを買うのを断念しました。
「それって結局着ないよね」
そう言われて、確かに……、とカーディガンのかけられたハンガーをそっと戻しました。家にある着ていないカーディガンをいくつも思い出します。
春は、目先の春に囚われて薄手の羽織を買いがちです。しかし春は短く、秋に着ればいいという希望的観測は秋には届きません。
秋も春と同じくらい短く、気温の波があって、薄手のカーディガンを偶然着れる日が休日に重なることはほとんどありません。夏になれば暑苦しく、冬には防寒に不適当と、薄手のカーディガンとはそういうものです。
春は移ろいのことをいうのかも知れません。
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