日記・春になる前の、季節が行き来する頃

 春になる前の、春と冬を行き来するこの時期が嫌いだった。

 服はなにを着たらいいか分からないし、朝寒いと思ったら昼間は暑くて、昼間の気温に合わせると今度は夜が寒い。

 ようやく、というのはここ最近になって1日の気温の変化を天気予報で事前に見て、それに合わせて服装を決められるようになった。

 それまでは最高気温に合わせるか最低気温に合わせるかして、朝晩寒いか昼間に汗をかいていた。どちらか我慢すればいいと思っていた。

 たまにその当てが外れてとても寒い思いをする。そういう時はもちろん風邪を引いて、風邪を引いている日に限って春の日が来る。

 大人になるってこういうことなのかも知れない、とぼんやり思う。寒暖差で風邪を引かないようになる。

 思えば風邪をしばらく引いていない。代わりに胃を悪くしたり乾燥で喉を痛めたり、肩こりや頭痛などが増えた気もする。これも大人になるということなんだろうか。

 姿は見えないままどこかでうぐいすが鳴いているのを聞いた。季節は一応春に向かっているらしい。


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