日記

トイレ掃除の機運が働いた。ほんとうにしばらくサボり続けたトイレ掃除をしてすっきりした。他人の部屋の汚いトイレを見て「こんなふうにはすまい」と思っていたが、ただ生きているだけではトイレ掃除の機運は巡ってこない。友だちに子どもが生まれた。思わず短歌を詠む。5首できて、元々あったもう1首を合わせて6首で連作にしてみると少し整った感じがした。夕方、危篤の祖母のお見舞いへ行く。意識はないが病気というわけでもなく、話しかけても反応はないのに元気そうだと思ってしまった。病院から退勤ラッシュの渋滞を抜け、ここ数日の相変わらずの熱帯夜にトイレ掃除を決行しようとしたところにくどうれいんさんの結婚報告を見る。子どもが生まれ、人がいくばくもない命を燃やし、誰かと誰かが結婚するとき、僕はトイレ掃除をする。日頃、この、僕がなにをするでもないときに、誰かの特別な出来事が起きているんだなぁと思うことは多々あるが、今日ほど実感を持って起きた日はない。月を見れば今日は半月、上弦の月だ。特に一般的にはなんのいわれもないのだが、僕にとって半月の日は縁起の良い日だ。めまぐるしい一日だったけれど、トイレ掃除ができたのだから、それだけでもう充分しあわせだ。

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