日記・イマジナリーガールフレンド

 
 昨晩の間だけお花屋さんの彼女がいたことにした。なんだか本当に過去にいたような気がして、どんな人だったんだろうと考えているうちに眠っていた。

 イマジナリーガールフレンド(過去形)である。2つ上だった彼女は大人びて見えて、特に精神的に幼い悩みを話した時は「そんな時期が私にもあったかもね」といった様子で、実はひと回り歳上なんじゃないかと思わせる。

 時々彼女は店から花を持ち帰ってきて「選ばれなかった花が可哀想だから」と部屋に飾っていた。いろんな花を見た。たくさんの花の名前を知った。

 想像である。想像というか、妄想である。仕事が忙しくて疲れていたのかも知れない。そのうち花屋の元カノのことはすっかり忘れて生きていく。忘れるもなにも存在しないからだ。

 馬鹿馬鹿しいけれど楽しくなってしまった。現実と区別がつくうちにやめておこうと思う。


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