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七通目 #宛先のない手紙

あなたが訓練を担当した一年間は本当にきつかったです。毎回毎回が憂鬱で、いつ辞めてやろうかと思っていたほどでした。今ではみんな笑い話になり良い思い出ですが、当時は本当にきつかったです。

でもそれは裏返せばあなたは教育熱心で、いつも学生のためを想って教育にあたってくれていたということでした。過去の自分と重なることがあったからか、特に私のことを気にかけてくれていましたね。

あなたに期待され、それに応えることで、自分の成長にもつながりました。あなたはそのことを喜んでくれて、私も嬉しかったです。陸上自衛官のいろはを教えてくれたのは、まぎれもなくあなたでした。

あのきつい一年間があったからこそ、その後どんなにきついことがあっても乗り越えてこれたのだと思います。それは今でも生かされていますし、これからも自分の大きな資産になるでしょう。その点は非常に感謝しています。

あれから全然会っていませんね。もしかしたら私が陸上自衛隊を退職したのも知らないのかもしれません。またどこかで会って、近況報告などしながらお酒を酌み交わしたいものです。

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