二十七通目　＃宛先のない手紙

君には1番に手紙を書こうかとも思ったけど、一向に筆が進まず、ここまで持ち越してしまいました。今もパソコンに向かいながら、永遠と頭を悩ませています。

今まで26人に手紙を書いてきて思ったのは、今の自分との関係が近い人ほど書きやすいのは当然として、大切で大好きな人ほど書くのに苦戦したあげく、いいものができないってことです。それがちょっと意外で、最近の大きな気づきです。だからこの手紙が微妙な感じになっても、それだけ君のことが大切で大好きなんだと思って、許してください。

君には以前も手紙を書いて渡したから同じこと書いてるかもしれないけど、やっぱり最初に伝えたいのはありがとう。出会ってくれてありがとう、支えてくれてありがとう、信じてついてきてくれてありがとう。

君がいたからこそあの3ヶ月は人生で最高の時間になったし、君から多くのことを学びました。君の生き方とか在り方がとてもかっこよかったし、たくさんの人に愛され応援される、強さと優しさを兼ね備える素敵な人でした。

そこに至るまでには様々な経験を乗り越えてきたことが、容易に想像できました。君の過去の話は多少聞かせてもらいましたが、まだまだ僕の知らないことも多いのでしょう。必死にもがき前に進んできた君が今こうして美しく輝いている姿は、何かしらの行き辛さを抱えている人たちの希望にすらなりうると思います。

あの3ヶ月で君が自分のことを愛せるようになり、自分の居場所を見つけられるようになり、本当によかったです。そして、その居場所となるチームを作ることができてとても嬉しかったです。僕が目指していたチームは、いつでも帰ってこられる、家族のような安心感がある場所だったから。

僕は人をグイグイ引っ張って行くタイプのリーダーじゃないし、チーム作りでは毎日本当に頭を悩ませて苦しかったけど、最後に君が僕のことを「すべてを預けられる私のリーダー」って言ってくれたことで、全部報われました。

これからも君の人生をずっと近くで見ていたいとも思うけれど、それはもう僕の役目じゃないし、君なら何があってもやっていけると信じているから、遠くの方で見守っています。

君はもう一人じゃないし、たくさんの人に愛されているのに気づいたんだから、これからはもっと幸せになれるはずです。これからの君の人生にこれまで以上の幸せがたくさん訪れることを祈っています。