カメラの使い分けのススメ
スマホが普及して何が減ったかというと、カメラを持ち歩くことだった。昔はカバンの中にカメラを一つは忍ばせていたのだけれど、今はよほどのこと(旅行や写真自体を撮ることが目的の外出)が無いと持ち歩かなくなってしまった。
何せスマホのカメラといっても、昔のデジカメよりもかなり性能が良いのだからたまらない。メーカー側もこだわっていて、LEICAのレンズが搭載されたときには驚いたものだ。それにアプリも充実してるので、リアルタイムで様々なエフェクト機能を使えるのだから、昔のデジカメ+画像加工ソフトのコンビを楽々超えて、手軽にスマホだけで完結してしまう。
ただやはりいくら画像を加工しようが、出せない雰囲気というのが存在すると思っている。それこそが、カメラの使い分けをしている理由だ。
どうやって使い分けるか
最も簡単な使い分けは、用途に合わせることだろうか。自身のケースを説明すると、「スナップショット」や「自然光での撮影」の場合は、大好きなフィルムカメラであるFUJIFILMの名機”NATURA CLASSICA”を愛用している。しかも2010年に3000台限定カラーのホワイト。もう10年使っているので、白いボディはくすみつつあるけれど、持ち主にとってはそれが良い。
このカメラは自然光でのスナップショットが最高に良い。温かみを感じさせるので、人を撮るときはもっぱらこのカメラ。そして軽いこともあって、街中をふらっと散歩するときに、ズボンの後ろポケットに入れて出掛けるのが最高。
本当は人の顔、特に赤ちゃんの顔を撮った時が素晴らしい出来なのだけれど、人の赤ちゃんの写真を上げるのは憚られるし、加工して目を隠すと写真の良さが損なわれるので、無難な写真を載せさせてもらったけれど、よくこのカメラで撮った写真を現像してデータに取り込んだものを、撮ってあげた赤ちゃんの親にプレゼントするとめちゃくちゃ喜ばれるのが、このカメラの良さを表していると言えるだろう。
長旅にオススメな”Go Pro”
ここ数年は1週間前後の旅程で日本を回ることが多いのだけれど、その時に持って行くのが”Go Pro”。なんといっても小さくて丈夫だし、映像も写真も綺麗。画角も広いので雄大な景色を迫力ある写真として納めることが出来る。もちろんトレッキングしながら、はたまた海に潜りながら映像を撮れるというのも最高なのだけれど。あと電車の車窓からの風景をタイムラプスで撮影するのも好き。色んな意味で旅向きのカメラだと思う。
色々なトイカメラ
というわけでメインで使っているのはこの2つ。あとはフィルムカメラだと祖父から受け継いだ”Rolleiflex 2.8”や”ZENZA BRONICA”、あとは一時期はまっていたトイカメラでは、フィルムカメラだと”VIVITAR ULTRA WIDE&SLIM”、デジカメだと”VIVITAR VIVICAM 8027”、”デジタルハリネズミ2”などをよく持ち歩いていた。最近はケースに仕舞ったままだけれど、これを書いていてまた持ち歩いて撮影したくなってきた。
発売当時は結構話題になった、レトロな”VIVITAR VIVICAM 8027”
VIVICAM8027で撮影したものをTiltShiftで加工したもの。
これは”クロスプロセス”で現像したもの。リバーサルフィルムをネガフィルム用の現像液で現像すると、不思議な色合いになる。
デジタルハリネズミは、アーティスティックな写真を感性に任せて撮ることが出来る、ヘンテコカメラ(誉め言葉)。こんな可愛くて小さいボディで、驚くような写真や動画が撮れたりする。はまる人ははまる。
とまあこんな感じで、チェキが数年前にリバイバルヒットをしたように、最新鋭の機材じゃない良さがあるというのがカメラの世界。親や祖父母が大好きだったカメラを、自分で使える贅沢というのもあるし、見た目や撮れる写真の色合いなど、自分自身のこだわりでカメラを使い分け、日々の人生にとって少しのアクセントをつけるのに最適だと思う。インスタとかでスマホの写真を懸命に加工してアップしているような人ほど、改めてこういうフィルムや初期のデジカメでの写真にはまるのではないだろうか。
「書を捨てよ、町へ出よう」とは寺山修司の作品だが、「カメラを持て、町へ出よう」と個人的には言いたい。それが”カメラのたのしみ方”の一つだと思う。
【リンク】10年前に熱心に投稿していた写真共有サービス
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