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【備忘録】2022年、旅とグルメと〇〇と

皆さま、明けましておめでとうございます。2023年、いよいよ来ましたね。

まあ「いよいよ」といっても、個人的に何か特別な年、例えばキリの良い年齢になるとか、何かの周年だったりとかは無いわけなんですけども。とはいえもう人生残り半分なので、一年一年を大切に最大限充実させて生きていきたいと思っています。

そんな中ですが、まずは一年を振り返ってからにしようと、過ぎ去った2022年を今回もnoteにてちゃんとした形でまとめようと思います。
お陰様で9月末からラジオが始まって、ラジオの収録に編集、ゲストのキャスティングに番組Twitter更新、そして番組noteでの記事制作と、なかなかに自分の時間を使ってしまっているので、まあ自分自身のアウトプット時間が少ない。このnoteの更新も半年以上間が空いてしまいました。2023年はもう少し自身のアウトプットも増やしていきたいと思います。

さてそんなわけで2022年の色々な思い出を、ジャンルごとにまとめた自分用の備忘録です。

今回も読んでくれた方に少しくらいは参考になればいいなと。
気になったお店や場所があれば、ぜひお気軽にLINEでもメッセージでもコメントでもください。

【2022年、行ってよかった場所10選】

これまでに比べるとだいぶ状況が落ち着いた2022年。旅行の補助も出たりしながら、国を挙げて旅の推奨があったわけですが、出張も増えたこともあって全国27都道県(京都と大阪は行かず)を巡りました。
その中からオススメしたい、行ってよかった観光スポットを10ヶ所(+番外編6ヶ所)を紹介します。

①函館・道南(北海道)

2022年、北海道には二度訪れたんですが、11月に行ったのが函館を中心とした道南地方の旅でした。
函館には高校の修学旅行以来で実に25年ぶり。ここ5年ほどで北海道には何度も旅行しているにもかかわらず、何故かタイミングが無かった函館ですが、今回はだいぶ満喫しました。

まあ函館なんてどメジャーな観光地なんで、僕が細かく説明することはないんですが、久々に行った函館山の夜景はやはり感動的だったし、夜景を見終えた後に歩くライトアップされた函館の古い町並み(旧公会堂とか教会とか)も美しかった。
新しくなった五稜郭タワーから見下ろす五稜郭も良かったし、ゴールデンカムイを読み終えてからだとまた違った感慨があったし。
車を借りて遠出すれば、四稜郭志苔館跡トラピスチヌ修道院なんかも見に行けるんで、好きな人にはたまらないですよね。

あとは函館が誇るご当地グルメ、ラッキーピエロハセガワストアも美味しくいただきました。ビアホールにも行ったし、一番気に入ったのは老舗バー。何十年も前からラムのハイボールを名物として出している「杉の子」さん、居心地良いし美味しいラムもたくさんあるしで、再訪したくなりました。名刺もカウンター最奥席の上に貼ったので、行った方は是非チェックしてみてください。
函館朝市は早いお店だと朝6時前から開いているので、今回は朝6時に人気店である「きくよ食堂」にて親子丼(鮭の方)のハーブを美味しくいただきました。

さて今回は函館だけじゃなく、道南いさりび鉄道の終点の木古内駅(北海道最南の駅)だったり、バスやレンタカーを使って江差町松前町、そして江差からフェリーで奥尻島にも行きました。

江差も松前も歴史ある町並みで、松前は桜の名所である松前城へ。まあ11月なので桜が咲いているわけはないんですが、桜尽くしの公園内は散策したんですよね。松前の桜って、他の城址公園のように一つの品種が集まっているわけじゃなくて、全国から様々な品種の桜が意図的に植樹されていて、一つ一つの桜に味があるというか特徴があるのを楽しめるということを知りました。これは桜の時期に絶対行きたくなるやつ。
江差は箱館戦争の際に旧幕府軍の秘密兵器だった”開陽丸”(当時最先端の軍艦)が座礁して沈没した地でもあり、開陽丸記念館ではその遺物が展示されている他、復元された開陽丸にも乗れてかなり見応えありましたよ。

初上陸の奥尻島へは、江差からフェリーで2時間ほど。レンタカーで島内をドライブ。そこまで大きな島じゃないので、半日あればほぼ観光できます。
そんな奥尻島の見所は、島のシンボルにもなっている鍋釣岩と、北海道南西沖地震を後世に伝える津波館でしょうか。津波館は冬季休館なので今回中までは見られなかったんですが、慰霊碑である”時空翔”だけでも見られて良かったです。

そんな感じですっかり満喫した道南旅。函館だけでも十分楽しめる(実際に国宝土偶が展示されている「縄文文化交流センター」とか今回行けなかったし)わけですが、せっかくならもう1~2泊延長して鉄道や車で色々巡ってみてはどうでしょうか。

ラッキーピエロ
函館山の夜景
タワーから眺める五稜郭
厳かな雰囲気のトラピスチヌ修道院
「杉の子」で飲むラムハイボール
きくよ食堂の親子丼
開陽丸記念館
松前城と桜
奥尻島のシンボル・鍋釣岩
大地震の鎮魂のために作られた「時空翔」

②酒田市(山形県)

ゴールデンウィークの秋田&山形旅で初めて訪れた酒田市。ずっと行きたかったお店である「久村の酒場」「ケルン」がある街。
行きたい飲み屋があるということはやはり泊まりになります。ということで酒田市の色々を巡ってみました。

酒田といえば、江戸時代から北前船の寄港地として栄えた港町。そのため当時の文化が残ってるんですよね。

そんな酒田市には色々な観光名所がありまして。一番有名なのは山居倉庫ですかね。明治時代に建てられたお米の貯蔵倉庫で、今でも現役の倉庫としても使われている(22年度で終了予定)んですが建物は日本遺産に認定されていて、資料館やお土産屋さんも併設されてます。

昔の文化の名残を感じさせる場所としては、江戸時代に開業した料亭を改装した施設である「相馬楼」「山王くらぶ」でしょう。
「相馬楼」では、一日数回、舞妓さんの演舞を見られるほか、酒田に長く滞在していた竹久夢二の美術館がありまして、夢二ファンにはたまらないのですよ。建物自体も趣があり、演舞を見なくても楽しめます。
「山王くらぶ」も夢二の展示がありますが、それ以外にも酒田という街と、酒田商人や北前船の解説があって歴史を知るには最適。そして”日本三大吊るし飾り”の一つである「傘福」の展示もありまして、これが見事!
僕はこの「傘福」で吊るし飾りにハマり、22年中に残り二つの吊るし飾りを見に福岡と静岡に行くことになりました。
(この”三大吊るし飾り”は番外編で紹介してます)

また、酒田出身の著名人の一人でもある写真家の土門拳記念館もありまして。僕は大学時代に一度その記念館へ行ったことがあり、その時に土門拳さんの写真が好きになっていたりするんですが、今回訪れた時には日本の写真家の大御所である木村伊兵衛さん作品との展示会があって最高でした。写真撮影もOKだったし。

ということでメインであるお店ですよ。

「久村の酒場」は、全国の呑兵衛が一度は行きたいと思っているお店の一つ。創業1867年(翌年は明治元年!)の酒店が戦後に併設した酒場であるこちらのお店。もうね、お店の佇まいを見るだけで酒が飲みたくなりますね。
カウンターのテーブルは何とガラスケース。中には自由に取ることが出来る一品料理が並べられてまして、何とも不思議。
この日は残念ながら遅い時間での来店だったので、ツマミの残りが少なくなっていたのですが、瓶ビールや日本酒を飲みつつ、店内を眺めながらしみじみと飲む時間が最高でした。
ちょうど僕の座った席の壁には、なぎら健壱・吉田類・太田和彦という呑兵衛にとっての賢人たちのサインが貼られていて、これもまたいいんだなあ。次回は呑兵衛仲間と行きたいお店。

「ケルン」は老舗のバー。こちらも全国に知られるお店です。何故かというと、「雪国」という日本を代表するカクテルが生まれた場所だから。
雪国というカクテルは、世界中で色んなお店で出されているカクテル(スタンダードカクテル)ですが、元々はこのケルンの初代マスターである井山計一さんが考案し、サントリー主催のカクテルコンクールでグランプリを獲得したもの。
井山さんは90歳を越えてもバーテンダーとしてお店に立っていて、ドキュメンタリー映画も作られたほど。惜しくも昨年、95歳でお亡くなりになりましたが、現在は息子さんがお店を切り盛りしていて、この日も息子さんがシェイクした雪国をいただきました。お酒好きとしては何とも感慨深い一杯です。
お店自体はオーセンティックなバーというよりもテーブル席がメインで店内は明るく、喫茶店のような雰囲気。常連さんもワイワイ飲んでいて、一人でも入りやすいお店ですよ。

酒田市には他にも様々な美術品や立派な庭園のある本間美術館があったり、車で足を伸ばせば出羽国一之宮である鳥海山大物忌神社の里宮を参拝出来たりする、食に酒に芸術にとなんでも楽しめる素敵な街でした。

山居倉庫
相馬楼のポスター
山王くらぶに展示されている”傘福”
土門拳記念館での「木村伊兵衛と土門拳」展
店構えからして惚れる、久村の酒場
店内には”呑兵衛三賢人”(勝手に命名)のサインが!
日本の誇る名カクテル”雪国”が誕生したケルン

③黒部アルペンルート(長野県・富山県)

鉄道マニアなら一度は乗ってみたい路線、それが「黒部アルペンルート」でしょう。
黒部アルペンルートは、富山県の立山町と長野県の大町市を結ぶ交通路で、バス、トロリーバス、ケーブルカー、ロープウェイと様々な乗り物を乗り継ぐのが魅力。もちろん切符はまとめて購入できます。今回僕は長野県側の扇沢駅から入り、富山県側の立山駅へ抜けるルートとなりました。

黒部アルペンルートの中には、大人気スポットである「黒部ダム」があり、また登山好きに人気の「立山」、そしてその山頂には越中国一之宮である「雄山神社」があるんですが、今回はそれらも楽しんでしまおうという計画。

新潟県の糸魚川駅から信濃大町駅へJR大糸線で到着後、駅前からバスで扇沢駅へ。扇沢駅からトロリーバスで黒部ダム駅に到着です。
日本一の大きさを誇る黒部ダムはものすごい迫力!観光放水は間近で見ることが出来るし、展望台から見ると山とダムが一緒に眺められて絶景。レストハウスでは名物の黒部ダムカレーも食べられます。実はダムカレーの元祖はこの黒部ダムから。お店によって味も違いますが、黒部ダムのレストハウスのダムカレーは、本格的なグリーンカレーだったりするので、カレー好きにもオススメです。

黒部ダムでは黒部湖遊覧船とかも楽しめたり、映画「黒部の太陽」の展示などもあって見所十分ですが、船には乗らず先へと進みます。
徒歩で黒部湖駅に移動した後、ケーブルカーで黒部平駅。そしてロープウェイで大観峰駅、最後にトロリーバスで室堂駅へと到着。
ちなみにトロリーバス(電気バス)は、日本で黒部アルペンルートの2区間でしか運用されていなくて、定義はバスではなく鉄道の一種として分類される乗り物だったりします。

さて室堂駅はというと標高は2,450mで、鉄道駅(トロリーバスが鉄道なので)としては日本で最も標高の高い駅。ここにはホテルや温泉もあったりします。(なお温泉も日本一高い場所にある温泉)
今回の旅の目的である立山登山&山頂にある雄山神社の参拝のためには、ここから約2時間の登山が必要。そもそもこれまでまともな登山をしたことがない身としては、標高2,000m自体が未知の領域。それなのにここから3,003mの山頂まで行こうというわけです。

当然ながら事前調査や事前準備はしています。しかし未知は怖いものも事実。特に高山病にやられてしまうと登頂を断念しなければならないわけで。
なのでかなり慎重に慎重に進みまして、結果2時間半かかって山頂に到着。おかげさまで高山病にはならずに済みましたが、だいぶ疲れました。

それでも、初めての本格的な登山。山頂付近からの雄大な景色は正に感動です。それに3,000mという大台を超えたという達成感もあるし。
そしてあまりにお腹が空いたので、山小屋でリンゴジャムパンを食べたんですけど、これがめちゃくちゃ旨かったのです。普通に市販のものを二倍近くの値段で買っただけなんですけどね。

というわけでメインである山頂の雄山神社へ参拝です。長年のライフワークとしていた全国の一宮巡りですが、その中でも最難関であった雄山神社に無事参拝出来て、感無量でした。
標高3,000mを超える高さで宮司さんに祈祷をしてもらい、厄年も無事に乗り越えられるでしょう。

こうして無事に参拝を終えた後、帰りのバスの時間が迫っていたこともあり、1時間半もかけずに急ぎ足で下山したのでした。

途中のケーブルカーからの眺めも見事。
黒部ダム到着!
展望台からの眺め。すぐ近くからも見られます。
名物のダムカレー。ルーは本格的。
ここが室堂。ここから登山スタートです。
真夏なのに雪渓が残り、進みます。こけます。
山頂直前のベンチからの眺め。絶景です。
日本三霊山。ここから神社へ向かいます
立山三山の一つ雄山の山頂が神社!
日本一高い一之宮。標高3003m

④犬山市(愛知県)

犬山市といえば、現存12天守であり国宝にも選ばれている犬山城が有名だったりするんですが、犬山市の魅力はそれだけにあらず!
そもそも今回(12月)になぜ僕が犬山を訪れたかというとですね、国宝茶室である”如庵”の内部公開の申し込みに成功したからだったのです。

”如庵”は、織田信長の弟で茶人として有名な織田有楽斎が400年以上前の1618年に設営・建造された茶室で、元々あった京都からここ犬山へと移築されたもの。国宝指定された3つの茶室のうち唯一内部に入ることが出来る茶室なんですよね。
ただ内部公開される日が決まっていて、年間10日のみ。かつ茶室と共に襖絵も公開される日は年間4日。かつ毎回定員があるというもの。僕はこの両方の公開日に行きたくて半年も前から申し込んでいて、この度無事に見学できることになったわけです。
残念ながら如庵の内部や襖絵は写真撮影禁止だったので写真は残っていないのですが、外観はOKだったのでその雰囲気や佇まいは感じられますかね?

犬山市にあるもう一つの国宝である犬山城も見所十分。城としての規模もそれなりに大きい方だったりするんで最上階まで登るのが急な階段で大変だったりしますが、それも含めて当時の雰囲気を味わえるというものです。
これで個人的には現存12天守のうち11箇所目の見学となり、残り1つとなりました。なお夜景も結構綺麗です!

そしてもう一つの目玉。というか目玉のつもりじゃなかったのに大ハマりしたのが、「野外民族博物館リトルワールド」でした。正直、元々の計画では1時間くらいでざっと見て別の場所に行くつもりだったんですが、とんでもない。3時間くらいは居ましたし、何ならもっとゆっくり見たいくらいでした。

このリトルワールド、どういう施設かというと、「世界の家と暮らしをテーマとした野外民族学博物館。本物の伝統建築物を世界中から買い付けて展示しており、伝統建築物の件数では日本有数」というもの。野外といいつつもその野外に出るまでに通ることになる屋内の展示館も物凄いボリュームで、ここだけで1時間くらいは居れます。世界中の様々な民俗が展示されているので、民俗学好きにはたまらないなと。
そして野外展示。説明の通り本物の伝統建築物が一堂に会しているわけですよ。建築好きにはたまらないですよ、ほんと。

そんな中で一番最初にあるのが沖縄・八重山地方の古民家だったりして、沖縄出身者としては誇らしかったり。続くアイヌの家では「ゴールデンカムイ」を思い出したり。続くのがインディアン、ペルー、インドネシア、ポリネシア、ドイツ、フランス、イタリア、モンゴル、タンザニア、南アフリカ、ネパール、インド、トルコ、タイ、韓国・・・。もう凄いんです。

そしてなんといっても凄いのが、各エリアごとにショップがあって、その地方のインテリアや小物、そして名物料理が売られていることなんですよ。これがたまらんのです。だって、料理と共にその地方のお酒も売ってるんですよ! もうこれは世界で食べ歩きするようなものですよ。
惜しむらくはこの日は一人、かつ車での訪問だったこと。次は絶対に飲み仲間と一緒に行くか、一人でもバスをあえて使って来ようと心に決めました。一日中居座って、世界中の料理とお酒を食い尽くしますよ!

なお、犬山市はこれだけじゃありません。今回の旅では行けなかったんですが、リトルワールドの明治時代版である「明治村」や、一部SNSで話題になったモンキーパークもあります。見所十分の犬山市。2泊くらいしてもいいかもです。

国宝茶室・如庵の外観はこんな感じ。
国宝・犬山城
天守最上階からの眺め
リトルワールドの屋内展示も見事
野外展示の一発目で登場の八重山の古民家
イタリアエリアはこんな感じ。ピザも食べられます。
バリ島の貴族の家
アンデス地方のショップだとこんな感じ

⑤飛騨高山(岐阜県)

飛騨地方と言えば世界遺産の白川郷が最も有名ですが、過去に行ったことがあった(その時は富山からバスツアー)ので、2022年は高山市と下呂市、飛騨市を中心に巡りました。
下呂も飛騨もそれぞれ良かったわけですが、一番見所の多かった高山市に絞って紹介します。

飛騨高山で一番行きたかった場所というのが、数年前にANAの機内誌で読んで以来ずっと気になっていた「半弓道場」でした。
”半弓”とは、日本武道の一つである弓道をより気軽にできるもので、座った状態で弓を射るというもの。その半弓を手軽に楽しめる施設が半弓道場だったりします。
機内誌の取り上げ方がうまくて、高山の道場は飲み屋街の真ん中にあり、酒場で飲んだ後にふらっと半弓を楽しんで帰る、というスタイルが紹介されてたんですよね。それが僕の心にぶっ刺さったということです。
僕はこれまで武道など何一つ触れたことが無かった(正確には体育の授業で少しやったくらい)わけで、弓道ももちろん初めて。にもかかわらず酒場で飲んでから挑むというのが個人的には愉快で、めちゃめちゃ楽しみにしてたんですよね。
で、実際に参加してみて。僕は一人参加で、他は団体客。僕はというといわゆるビギナーズラックというやつで最初の1射目がなんと見事に的に命中! 周りの団体客が「おぅ」と驚く感じが伝わってきます。でもまあ良いのはそこまで。10射のうち3射?くらいしか結局当たらず終えたのでした。
でもそれが凄く楽しくて。高山で仲間と飲んだ後、皆でワイワイしながらここにきて勝負したいなあと思いました。

さて高山の観光名所としては、重要文化財指定の古民家を多く移築した「飛騨の里」や江戸時代に天領だった頃の建物や展示がある「高山陣屋」、高山祭の展示も見所の「櫻山八幡宮」、昔の中心地である「高山城址」「日枝神社」、高山の歴史を学べる「高山まちの博物館」、活気があふれているはずの宮川朝市はあいにくの天気で人出が少なく寂しかったなあと。
あとは古い町並みの食べ歩きもいいですよね。飛騨牛の握りだったり団子だったりが有名です。
もちろん半弓道場がある辺りの飲み屋街も良い雰囲気で、屋台村もあってかなり賑わっていました。この辺はまた飲みに行きたいなあ。

飲み屋街の真ん中にある道場
こんな感じで気軽に楽しめるのがいいんですよね
飛騨の里
高山陣屋
高山祭で使う山車もたくさん展示されてます
高山の古い町並み保存区
飛騨牛の握りを海老せんの上に乗せて。僕はせんべえ食べられず
屋台村はどの店も満席
名物の朴葉味噌も酒のツマミに最高

⑥足摺岬(高知県)

四国にはこれまで何度も訪れていて、何なら四国一周旅を二回もしてるくらいだったりするんですが、仕事の出張がてら高知に訪れる機会があって、せっかくなら最も遠い場所に行こうと訪れたのが、足摺岬でした。
場所は四国の南西の端、といえばわかりやすいですかね。同じく高知県内である南東の端の室戸岬には以前行ったことがあったので、満を持しての足摺岬です。

足摺岬へのアクセスがまあ大変。高知空港から辿り着くまでの時間を調べると、室戸岬が3時間弱(車で1時間半)なのに対して足摺岬は5時間弱(車で3時間)もかかるんですよ。
羽田から高知空港までも1時間半はかかるんで、それもあって、「東京から最も時間がかかる観光地」とも言われています。
確かに石垣島の中心地だったとしても、飛行機3時間+バスで1時間くらいだし、何なら南の果ての波照間島は船で+1時間、西の果てである与那国島でも石垣空港から飛行機で1時間かからないわけですよね。北の果てである宗谷岬なんて稚内空港から車で30分。東の果ての納沙布岬で中標津空港から車で2時間弱ですから。

とまあそれくらい行き辛い場所である足摺岬に行ってきたわけですね。もちろん高知空港からそのまま向かっては面白くないんで、土佐くろしお鉄道の乗り潰しも兼ねて、四万十市にある中村駅に立ち寄って居酒屋で飲んだり、終点の宿毛駅(宿毛市)で宿泊して絶賛売り出し中のご当地グルメ「すくモーニング」(宿毛の朝食)を楽しんだり。そして宿毛駅でレンタカーを借りて一瞬愛媛県愛南町の紫電改展示館や、宿毛市から足摺岬に向かう途中に遠回りして辿り着ける、絶景の海がある柏島などを経由しての旅となりました。
柏島は、沖縄出身の僕から見ても物凄く綺麗なエメラルドグリーンの海で、沖縄や奄美じゃなくても日本にこれだけ綺麗な海があるんだと感動したくらい。まあ主要都市からだと沖縄の方が早く着けるのでそこは残念なんですけど、機会があれば是非訪れてみて欲しい場所です。

さて足摺岬のある土佐清水市と言えば、あのジョン万次郎が生まれ育った町。地元の漁師だった万次郎が遭難し、外国船に助けられたことから彼の数奇な人生が始まるわけですが、その万次郎の生家だったりジョン万次郎資料館もあり、これがまた見応えがあるんですよ。通常こうした偉人の資料館ってざっと見ることが多かったりするんですが、もう万次郎の人生に引き込まれてしまい、かなりガッツリと館内を見続けてしまうほど。なんとも魅力的な人物でした。
ちなみに土佐清水市は昭和の頃に流行った観光地があり、それが竜串海岸。今でも水族館であるSATOUMIだったり観光グラスボートがあったりしてるんですが、旅館やホテルの多くはほぼ廃業していて、なかなかのもの悲しさもありました。

さてそんなこんなで到着する足摺岬ですよ。足摺岬まで行くと、かなり多くの旅館やホテルがありますが、残念ながら飲み屋などはほぼ無いので、泊まるなら夕食付のプランにする方が無難ですかね。僕はというとどうしても地元の飲み屋に行きたかったんで、わざわざ宿からバスで片道40分かけて土佐清水市の中心地まで飲みに行きましたが。

足摺岬自体には、白くて綺麗な足摺岬灯台だったり、白山洞門と呼ばれるハート形の空洞がある景勝地だったりがあるんですけど、面白いのは足摺岬の周りだけ何故か亜熱帯植物が多く自生していて、その植物園があるくらい。その辺りを歩いていると沖縄や奄美に居るような気持ちになって面白かったですね。

ちなみに宿泊したホテルはというと、昔ながらのホテルを東京の企業が買収してちょうどリニューアル中で、めちゃくちゃインスタ映えしそうな屋上テラスがあるんですけど、リノベーション前の寝室だと完全に旅館風の和室だったりして、そのギャップがめちゃくちゃ面白かったです。元・足摺パシフィックホテル、現・TheMana Village、オススメです!

すくモーニング! めちゃ量がありました
柏島の海!これで前日が雨で濁っている方。天気が良ければもっと綺麗みたい
ジョン万次郎の人生に思いを馳せる
灯台までの遊歩道はこんな感じ
足摺岬灯台!
白山洞門。確かにハート形に見えるような。
めちゃインスタ映え!でも外観は古いホテルのままというギャップがたまらない

⑦日田市(大分県)

大分県の日田市には前々から行きたいと思っていたんですが、6月の宮崎大分旅の時に訪れることが出来ました。
日田と言えば江戸時代は天領だった場所。高山などもそうですが、天領だったところというのは昔ながらの街並みが残っていたりして面白い街が多い印象です。

そんな日田市ですが、人気漫画「進撃の巨人」の作者である諌山創先生の出身地ということで、日田駅を降りたところで作品のキャラクターたちが出迎えてくれます。海外ファンも多いんで、インバウンド客にも喜ばれそうですよね。

日田市のご当地グルメといえば「日田焼きそば」。その発祥のお店である”想夫恋”さんで美味しくいただきました。日田焼きそばの最大の特徴は、麺を少し焦げて固くなるくらいまで焼き上げること。そのカリッとした麺とシャキシャキのもやし、そして焦げてない部分の麺のもっちり感が合わさって、何とも心地よい食べ応えの焼きそばです。
そしてもう一つのご当地グルメが「日田まぶし」。名古屋の「ひつまぶし」で有名な「〇〇まぶし」、実は全国色んなところでいま提供されてるんですよね。同じ大分だと由布牛を使った由布院の”由布まぶし”とか。
”日田まぶし”はというと、実はひつまぶしとほぼ一緒で、薬味が違うということのようで。大根おろし・ねぎ・柚子胡椒・わさびといった薬味をお好みで使って”味変”できるのが最大の特徴ですね。まあ美味しいのには変わりないわけですが。

日田の街並みはというと、豆田町商店街が中心。ここには「天領日田資料館」「豆田まちづくり歴史交流館」、そして日田醤油の「ひな人形ミュージアム」があります。(日田まぶしの”千屋”さんも豆田町)
その中で圧巻だったのがひな人形ミュージアム。江戸時代から現代にかけてのひな人形をなんと3千体も展示していて、雛人形にこれまでそこまで興味の無かった僕でも感動するくらいでした。
合わせて施設を運営する日田醤油さんの醤油ソフトクリームもオススメ。これを食べながらの街歩きも良い感じですね。

さてここまでであれば正直今回の10選には選んでなかったんですが、日田市で最も衝撃的というか、予想以上に満喫できた場所がありまして。それが「天領日田洋酒博物館」。館長の高島さんが幼少期から40年かけて集めたお酒に関するコレクションを展示している、私設博物館なんです。
私設だからといって甘く見てはいけません。甘く見ていてびっくらこいた僕が言うのだから間違いなし。館内には3万点にもおよぶ展示品が所狭しと並んでいて、アメリカの禁酒法時代の未開封のウイスキーボトルだったり、なんとニッカウヰスキーの蒸留所で実際に使っていた”ポットスチル(単式蒸留器)”まで展示されてます。こないだ余市の工場で実物を見てきたやつ!

こんな状態なので、お酒好きにはたまらないわけですよ。もう写真を何枚も撮ってしまうし、様々なボトルやグラス、ノベルティなどを一つずつ眺めているだけでも時間がすぐ過ぎていきます。
そしてオーナーがまた気さくで良い人で。YouTubeでも配信していて予習して見てきたことを伝えると物凄く喜んでくれて。併設のバーでお酒も出してくれたりするんですよね。今回は車、かつ時間も無かったのでジュースだけいただいてお暇しましたが、今度日田に泊まる機会があれば、このバーに入り浸ってオーナーとお酒のよもやま話を楽しみたいなと思いました。

ちょっとマニアックな場所も多い日田ですが、見所十分の良い街でした。

日田焼きそば。これがなかなかに旨い。
日田まぶしはこんな感じ。見た目はまあひつまぶしですが。
圧巻のひな人形の展示!
醤油ソフトがかなりの美味でびっくり
館内の真ん中に堂々と鎮座するポットスチル!
いやあ、ほんと凄いコレクションです。これを一人で集めたとは凄い。
オーナーが喜んで記念撮影をさせてくれました。

⑧壱岐島(長崎県)

2022年は色々な島に行きたいなあという気持ちが強くて。これは前年に”伝説の島”である渡鹿野島に行ったことも影響してるかもですが。全国の色んな島を巡りたいと思ったんですよね。
そんな中で夏に行ったのが、長崎の壱岐。昔から「壱岐国」として栄えた島。博多港から高速船で70分ほどで玄関口の一つ、芦辺港に到着です。

壱岐といえばグルメの宝庫。麦焼酎の発祥である壱岐焼酎壱岐牛ウニ、そしてご当地グルメの「ひきおとし」まで。色々と味わいたいものが多すぎます。

今回の旅は会社の同僚4人旅。しかも島内の移動はレンタサイクル、そして宿泊はキャンプというプラン。これがなかなかに楽しかった。キャンプなんてするのは何年ぶりか思い出せないくらいだし、数日間チャリに乗り続けるっていうのも記憶にないくらい。そんなこんなで普段の鉄道旅とは全く違った楽しみのある旅でした。夕食はキャンプ場でのBBQだったし。
ちなみにキャンプは「手ぶらプラン」なるものがあって、キャンプ場に着くと既にテントなどが設置されている状態。BBQセットもついてるんで、至れり尽くせりでした。シーズンインの直前だったこともあって、我々以外に利用客が居なかったというのもまた気ままに過ごせて最高だった感じです。

さて島内には色々と見所がありまして。島自体もまあまあ広いんで正直自転車だとなかなかに大変です。坂道もそれなりに多いし。電動自転車だったんですが、結構な筋肉痛になりました。
そんな中で回ったのが、壱岐の歴史を知ることが出来る一支国博物館に、”壱岐のモンサンミッシェル”という異名を持つ小島神社。島の東端にある景勝地の左京鼻に、海の中にある地蔵が特徴のはらほげ地蔵、そして今回キャンプをした島の北端近くでは勝本港があって、朝市だったり唯一のブリュワリーであるISLAND BREWERYだったり、勝本城跡なども行きました。あとは島内にある焼酎の酒蔵も結構回りまして、都度お酒を買い足しては夜のBBQで飲むという感じ。
そして島内には多くの神社がありまして。そのため神社巡りも有名だったりするんですが、さすがに自転車で沢山回るのはしんどく、今回は「日本4大住吉」にも数えられている住吉神社と、壱岐国一之宮の天手長男神社を参拝しました。次は車を借りて他の神社も巡りたいところ。

肝心のグルメはというと、到着後すぐにお邪魔したのが壱岐牛の焼肉で有名な「味処うめしま」さんにて早速壱岐牛に舌鼓からスタートし、うにめしが有名な「はらほげ食堂」さんに、旅の最後は少し離れた郷ノ浦港にある「味よし」さんにて壱岐牛の炙り焼きをいただきました。どれも絶品で大満足。

そして夜はというと、キャンプならではの魅力であるBBQ。炭やらなんやらは全てセットなので楽できます。
島唯一の大型スーパーであるイオンにて壱岐牛や野菜などを買い込んで、酒造所見学で仕入れた壱岐焼酎と共に、皆で準備して調理して、美味しく食べられたのは本当に良い思い出となりました。
利用したキャンプ場は串山キャンプ場。温水は出ませんがシャワーも使えるし、電源も2個口だけある。目の前のビーチから眺める夕焼けも最高で、アラフォーながら青春を感じてしまったのでした。まあ、キャンプはいいとして次行くとすればやっぱり車を借りちゃいますけどね(笑)

壱岐の玄関口である芦辺港はこんな感じ。
一支国(壱岐国)の歴史を学んでから島内を巡るのがオススメ
島内の醸造所は5カ所くらい巡りました。
満潮時しか辿り着けない小島神社
島で醸造した地ビールも旨し。
島に到着してすぐ味わった壱岐牛の焼肉
はらほげ食堂のうにめし!
今回の旅のパートナーだった電動自転車。カゴはカゴで結構便利でした。
キャンプ場からの夕焼け。ずっと見てられました。
BBQの際には、島内を巡って仕入れた壱岐焼酎が料理のお供。
スーパーで仕入れた壱岐牛や野菜でBBQ!最高です。

⑨五島列島(長崎県)

7月に皆で壱岐に行ってきたばかりなんですけど、実は10月に今度は一人で五島列島に行ってきまして。今度は長崎港から向かうので、2年ぶりの長崎の街も観光しつつ、五島列島のアイランドホッピングに出発したのです。
その目的の一つは、世界遺産にも認定されている五島列島の潜伏キリシタンの史跡や教会を巡ることでした。

五島列島は大小合わせると150以上の島で構成されているんですが、人口1,000人以上の島は6つ。今回はそのうち5つの島+人口が少なかったり無人島だったりする島2つを合わせ7つの島を巡るプランを立てました。

長崎港を出発してまず到着するのは人口が最も多い福江島。人口は3万5千人以上で、大きさも日本で11番目(種子島と西表島の間)という、五島列島の中心地です。
この福江島には多くの観光スポットがありまして。福江城跡明星院歴史資料館大宝寺大瀬崎灯台遣唐使ふるさと館山本二三美術館、そして鬼岳などでしょうか。(潜伏キリシタン関連の教会などは後述します)
そのうち大瀬崎灯台は正に絶景。上から眺めて「あんな端まで行けるのか」と思うくらいの場所なんで、灯台の下まで辿り着くと感動。
山本二三さんはジブリの美術監督として有名な方で、福江出身ということで美術館があるのですが、これがまた見応えがありまして。例えば”もののけ姫””天空の城ラピュタ”で使われた背景が見物できるんですよね。アニメ好きにはたまらない場所でした。
鬼岳は福江島のシンボルの山。山頂までずっと登って行けて、山頂からは島全体が眺められます。ここで五島列島の民芸品である”ばらもん凧”を上げるのだとか。
福江島はお店も多いしホテルも多いしで、何の不自由もなく過ごせる島でした。

福江島のお次は、人口2,600人の奈留島(なるじま)へ。本当は隣にある久賀島(ひさかじま)に先に行きたかったんですが、船の便の接続が悪く、今回は奈留島を優先しました。
奈留島ではレンタルバイクを借りて島内を疾走。展望台や島出身の画家である笠松宏有記念館千畳敷という景勝地などを巡ります。もちろん一番の目当ては世界遺産の江上天主堂ですが、こちらも後述。

奈留島に半日ほど滞在して、次に向かったのは人口1,500人ほどの若松島。この島は”上五島”を構成している島の一つで、橋によって上五島の中心である中通島(なかどおりじま)と繋がっています。若松島には観光名所が少ないため、本当は路線バスで中通島まで向かう手はずだったのですが、なんとその路線バスが一月前に廃止になってしまっていることが判明! こういう感じでだいぶ前から旅程を立ててしまっている弊害ってあるんですよね・・・。
仕方ないのでタクシーを呼んで、最寄りの繁華街である中通島の南側にある奈良尾港まで向かいました。

奈良尾港には温泉センターがあってひとっ風呂浴びた後に海を眺めつつビールが飲めたり、立派なアコウのトンネルがある奈良尾神社があるのでそこを見物しつつ、奈良尾から島内の中心地である北の有川港までバスで向かいました。
有川では名物酒場”潦り茶屋し喜”が経営するペンションに宿泊したので、たらふく飲み食いしてそのまますぐ部屋に戻って眠るという最高の時間を過ごしました。

さて有川からはいったん離れ、タクシーと船を乗り継いで中通島の北にある小値賀島(おぢかじま)へと渡ります。小値賀島は人口が2,000人強の島ですが、観光協会がかなり頑張っていて、移住してくる人も多いのだとか。
そんな小値賀島から船で渡れるのが、今や無人島になってしまった野崎島です。元々650人以上が暮らしていたものの、集団離村などで過疎化が進み、20年ほど前に無人島になってしまったのでした。ただその後に世界遺産認定を受け、今は日中は観光ガイドの人が駐在しているほか、事前申し込みをすれば廃校となった学校の校舎を利用した施設で宿泊も出来るので、無人島としては過ごしやすい場所かもしれません。
野崎島の魅力といえば、廃墟となってしまった集落の主役となった鹿!400頭の野生のシカが居るので、集落跡を散策しているとかなりの数の鹿に遭遇します。向こうからすれば人間の方がよそ者でしょうね。
そして世界遺産に登録された旧野首教会がやはりメインですが、こちらも後述します。
野崎島には数時間滞在した後、その日最後の船で小値賀島へと戻りましたが、野崎島はいつか泊まってみたい島の一つです。

さて小値賀島には教会なども無く、名所というところはそこまで多いわけじゃないのですが、何といっても島の雰囲気が好き。島民の暖かさというかなんというか。その島で最も行きたかった場所というのが、古民家を改装して作られたレストラン、藤松さんでした。これは2022年のお店10選で挙げているのでこの後に触れますが、素晴らしいレストランで、ここに行くためだけに小値賀島に泊まる価値はあると思います。大好きです。
ちなみにそのレストランまで送迎してくれたのが、観光協会のスタッフさんなわけですが、何とリトアニアから移住してきた方でした。他にも外国人の移住者は居るということで、小値賀の島を挙げての町興しがうまくいっている証拠だなあと。面白い島ですね、ほんと。

さて小値賀島からまた同じルートで中通島に戻り、最後に中通島を観光です。
中通島にも多くの教会があり、特に世界遺産登録の頭ヶ島天主堂が有名です。他にも坂本龍馬ゆかりの地ということで銅像が建てられていたり、ご当地グルメで”日本三大うどん”の一つにも数えられている「五島うどん」のお店だったり、蛤浜という海水浴場で海を眺めながらマンゴージュースを飲んだりと、なかなかに満喫できる島。佐世保行きの船が出ている有川港の待合所は”鯨賓館ミュージアム”として五島列島の捕鯨などの歴史を展示していたりします。今回の僕の三泊四日のコースは、アイランドホッピングをする一つのモデルコースとして参考にしてもらえればと思います。

さてここからが一番伝えたい事です。後述してきた潜伏キリシタン関連の史跡や教会巡り。今回なぜここまで島々を巡ったかというと、それは世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に登録された教会を見たかったから。
五島列島には、実に四ヶ所の集落が登録されていて、そのうち今回は久賀島以外の三ヶ所を巡ることが出来たんですよね。それが奈留島の江上集落(江上天主堂)、野崎島の野崎集落(旧野首教会)、中通島から橋で繋がっている頭ヶ島の頭ヶ島集落(頭ヶ島天主堂)だったんです。

ただ五島列島にはその三ヶ所以外にも多くの教会があり、今回の旅でも実に15ヶ所以上の教会を巡りました。
(実はこの五島列島旅の前日には長崎市の外海の出津&大野集落を、翌日には佐世保市の黒島集落も見学)
こんなに多くの教会を巡って見比べることって今まで無かったんですが、こんなにも各地域に根付いていて、かつそれぞれに趣向を凝らしているのだと、教会建築の素晴らしさに目覚めた旅となりました。
写真集も買ったし、何なら五島列島出身で島内の数多くの教会建築を手がけた名建築家・鉄川与助さんにハマり、その二ヶ月後に福岡の大刀洗町まで鉄川氏が手掛けた傑作教会である今村天主堂を見に出掛けたり。

同時に、2年前に島原や天草を訪れた際にも触れていたものの、改めて潜伏キリシタンの歴史を学び、また遠藤周作の傑作「沈黙」の映画版を見たりして、更なる気付きを得た旅になったのでした。
五島列島への旅、オススメです。

五島列島の玄関口、福江港ターミナル
これがばらもん凧
城の形をした歴史資料館
山本二三美術館ではラビュタの中を歩ける感覚
遣唐船のモニュメント
上から見るとあそこまで辿り着ける気がしないくらいだけれど
近づくとこんな感じ。最果て感が凄い
鬼岳の山頂からの眺め
不思議な構図が魅力の笠松宏有氏の作品
世界遺産の江上天主堂
温泉に入った後のビールが最高
奈良尾神社のアコウトンネル
集落跡だと神社もこのありさま
こんな感じで至る所に居る鹿に見張られてる感覚
RPGに出てきそうな佇まいの旧野首教会
特別に内部も見せてもらえました
古民家レストラン藤松の客室
五島うどんの昔ながらの食べ方である”地獄炊き”
こんな感じで食べます。
頭ヶ島天主堂
蛤浜でマンゴージュース
有川港のフェリー乗り場でもある”鯨賓館ミュージアム”

⑩与那国島(沖縄県)

最後は2月に訪れた与那国島。これまで何度も八重山には訪れていたものの、与那国島までは行けなかったんですよね。それが念願かなって行くことが出来ました。
与那国島までのルートは飛行機と船があるんですが、今回は飛行機を選択。プロペラ機で30分ほどの空の旅ですが、空から眺める与那国島は正に「絶海の孤島」という感じで、島の周りが断崖絶壁であることを痛感させます。

与那国島で訪れたい場所としては、日本最西端の地であり天気が良ければ台湾が見えるという西崎(いりざき)に、日本最大の蛾であるヨナグニサンの資料館であるアヤミハビル館、島の東側にある東崎(あがりざき)に放牧されている与那国馬、ちょうど映画で先日復活したドラマ「Dr.コトー診療所」のロケ地、そして一時期「ムー大陸の海底遺跡では?」と話題になった海底地形でしょうか。
島内は車で回れば1時間くらいの大きさなんですが、だいぶ起伏があるのでレンタサイクルはあまりオススメしません。我々は当初レンタルバイクの予定だったんですが、天気が悪かったので車に変更しました。

さてまずは西崎。やはり日本の果てというのはテンションが上がります。個人的にはこれまで最北端の宗谷岬、最東端の納沙布岬、そして最南端の波照間島を訪れていたので、これで東西南北の端をコンプリートすることができました。
訪れた日は天気があまり良くないということもありましたが、立っていられないくらいの強風で、正に最果てという感じがしましたね。

アヤミハビル館ではビデオだったり標本で実物のヨナグニサンを見ることが出来、また東崎は本当に馬だらけ!車からもそうですし、降りて近づくことも出来ます。注意する必要があるのは、至る所が馬糞だらけということでしょうか。面白かったのは、数年前から自衛隊が駐屯するようになったんですが、その自衛隊の基地の周りも馬糞だらけということでしょうか。

海底遺跡見学は、もちろん理想は実際にダイビングで潜って見るのが良いのでしょうが、与那国の海はかなり潜るのが難しいようで、経験を積まないと潜らせてもらえないようですね。
そんな人でも見学できるように、海底を眺められる船(半潜水型海底遺跡観光船)が用意されていて、船底から海底遺跡(とされる海底地形)を十分見ることが出来ます。
この海底地形、最近の研究では人工物ではなく自然によるものだとほぼ結論が出てるんですが、確かにぱっと見は人工的なものだと思ってしまいそうな地形をしてるんですよ。ただ与那国島の景勝地でいくつかの岩(軍艦岩や立神岩)を見ると同じように人の手によって切られたような感覚を受けるくらいの形状なので、それを見ると確かに自然地形だろうなあと納得してしまいました。これも実際に見ることが出来たからこそですね。

その他、Dr.コトー診療所のロケ地では、撮影に使われた当時の道具がそのまま残っていて、ドラマファンにはたまらないと思います。
(ちょうど映画も始まるし)

グルメとしては、与那国島の名産である「花酒」は、アルコール度数60℃を誇る泡盛の一種。与那国島でしか作れない逸品。まあグイグイ飲むようなものではないですが。
「どなん」という有名銘柄を作っている国泉泡盛さんでは工場見学もさせてくれます。
島内は実は色々と美味しいお店がありまして。島内の3集落それぞれで食べる場所があるんですよね。
美味しい沖縄そばを食べることが出来る「わかなそば」は、ショウガの利いたさっぱり味。近くにある「食事処さとや」のそばは逆にガッツリとした肉がドン!と乗っている逸品で、どちらも美味しいのでお好みで。
夜のお店も色々ありましたが、一番行きたかったのは我らが吉田類先生も訪れたことのある「ビアガーデン国境」。ここは吉田類印のお店としては国内最南端&最西端でしょう。賑やかな店内で、カジキの刺身や唐揚げ、チャンプルーなどを美味しくいただきました。

なかなか簡単には行けない場所だからこそ思い出になる。それを実感した与那国旅でした。

プロペラ機に乗る機会もあまり無いですよね
かなりこじんまりとした空港です
西崎。日本の最西端。
ヨナグニサンの標本はこんな感じ
東崎だと普通に馬だらけです
半潜水船の船底はこんな感じ
そこから覗いた海底地形
ロケ地はこんな感じで残ってます
美味しかったわかなそば
楽しく飲み食いした「ビアガーデン国境」
工場見学もさせてくれました


というわけで、一年間で国内27都道県を訪れた中から選んだ10選でした。

前回が半分近く出張関係が占めていたのと異なり、今回はほぼプライベートの旅行だったりしたので、そこから見ても観光がし易くなったということが言えるかもしれません。

【番外編】一芸特化6選

これまでの10選は、一つのスポットというよりは一定の都市だったり地域を選んでるんですが、今回もそこで紹介できなかった単独スポットを番外編としていくつか紹介します。

小幌駅(北海道豊浦町)

全国の鉄道ファンの間で有名な”秘境駅”の一つ。一日に上り下り合わせて6本しか停まらず、かつ駅までの道は無いので車はおろか徒歩だとしても山道を数十分かかって降りないと辿り着けない場所。
こうやって聞くと物凄い場所のように思えますが(まあ半分は正しいですが)、実はこの駅に停まる列車は6本なものの、通過する特急列車は何本も走っていたりするし、本数が限られているかつ鉄道マニアに人気ということもあって、時間によっては多くの人が降りるんで、そこまで秘境感が無かったりするというのも、実際に行ってみてわかったことでしょう。
なお、駅から唯一ちゃんとした道(といっても山道ですが)で繋がっている海岸には、”岩屋観音”があり、それもまた雰囲気が良かったりします。

この日は僕の他にあと2組の鉄道好きが下車しました

地球岬灯台(北海道室蘭市)

室蘭市の最南端にあるのが地球岬で、その先端には灯台もあります。灯台自体は年に数日の開放日以外は近づくこともできないんですが、展望台から眺める景色が見事ということで、車を使って訪れたんですよね。
その道すがらどんどん霧が濃くなってきて、道を進むにもライトを使うくらい。途中にあった展望台から眺めても眼下は真っ白で何も見えない状況。この時点でこのまま引き返そうかとも思ったんですが、せっかくここまで来たんだからと進むことにしたんです。それが正解でした。
灯台の見える最先端の展望台に着くタイミングで霧が晴れ始め、そして展望台から眺めると、この写真のような絶景が広がっていました。
霧がまるで雲海のように眼下の海に広がり、天空に居るような気持ちに。あまりの感動のあまりその展望台に30分くらい居座ってしまうくらいの絶景。そんな絶景をほぼ独り占めで楽しめたのも良い思い出です。
この光景は本当に運が良くないと見られないわけですが、普段は普段で違う光景が楽しめると思います。

見て下さい、この絶景を!

大室山登山リフト(静岡県伊東市)

伊豆には色々な観光スポットがありまして、どこに行くか迷うことも多いと思います。この時は親を連れてドライブしていたんですが、母親がここに行きたいということで軽い気持ちで立ち寄ったんですよね。正直、リフトとかロープウェイとかって、全国色んなところで乗っているし。大室山は他と比べて標高が高いわけでもないし。でもこれが感動ものだったんです。
大室山自体もとても良い山だったんですが、このリフトから眺める景色が本当に素晴らしかったんです。富士山も遠くに見えるし。
期待値が低かったからというのもあるかもしれませんが、十分満足できる観光スポットでした。

眼下に広がる絶景をダイレクトに感じられるのが魅力

大原美術館(岡山県倉敷市)

倉敷市にある大原美術館は、倉敷の実業家である大原氏が日本画家の児島虎次郎に頼んで買い付けた洋画を中心に展示している美術館。世界的な名作で日本にあるのが奇跡ともされるエル・グレコの「受胎告知」やセザンヌ、マティス、モネ、ゴーギャン、ルノワールなどそのコレクションも見所ではあるんですが、何といっても特別プランである「モネの朝食」というプレミアムモーニングツアーが最高でした。これは22年4月~12月の限定プランだったんですが、かなり好評だったので恐らく23年以降も開催されるんじゃないかと思ってます。
僕はというとこのプランが登場することを知ってすぐに予約し、6月に行くことが出来たんですが、開館前の管内で学芸員さんの解説を聴きながらモネの傑作「睡蓮」を鑑賞し、そして美術館の隣にある倉敷国際ホテルの会場までレッドカーペットを歩いて向かい、会場ではモネが実際に食べていた朝食のレシピを元に再現した朝食コースが楽しめるというもの。
料理も美味しいし、ゆったりと名画を鑑賞できるし、ツアーが再開されたら是非味わってほしいプレミアムな体験です。

ホテル内の会場も豪華!

臼杵石仏・摩崖仏(大分県臼杵市)

数年前に大分県の国東半島を巡った際に摩崖仏の魅力に気付いて以来、ずっと行きたかったのが国宝にも指定されている臼杵の石仏・摩崖仏でした。
平安時代後期から鎌倉時代にかけて作られたこの摩崖仏は、誰が何のために作ったかの記録が残っていないものの、その大きさと見事さ、そして保存状況の良さから、摩崖仏として初めての国宝指定となったんですよね。
石仏自体は4つの群に分かれていて全部で61体あり、そのうちの59体が国宝に指定されているんですが、まあ見応えがあるわけです。
生で見るとその大きさや荘厳さに圧倒されるこの石仏。仏像好きには是非見て欲しいスポットです。

”ホキ石仏第二群”の阿弥陀如来

日本三大つるし飾り(山形県酒田市・静岡県稲取・福岡県柳川市)

すいません、これは反則かもしれませんがどうしても。
ゴールデンウィークで訪れた酒田市で初めて触れたのが”傘福”。その時に「日本三大つるし飾り」なるものがあると知ったわけですが、その後に偶然にも福岡県の柳川市に伺う機会があってそこで”さげもん”を見て、そして最後は意図的に伊豆への旅行を計画して、その道中に稲取へと立ち寄り”つるし飾り”を見て、三大吊るし飾りを半年でコンプリートしたのでした。
この三つはどれを見ても実に見事で、見る価値はあると思います。是非立ち寄った際は見てみて下さい。

左上:傘福、右上:さげもん、右下:つるし飾り


【2022年、食べてよかったお店10選】

続いては飲食店部門です。こちらは「2022年に初めて行ったお店」の中から選んでいます。
2022年はだいぶ自粛傾向が収まりましたが、それでもまだ一部では影響を感じました。2023年は完全復活に期待したいところ。
今回の10選はちゃんとRettyにレビューを載せてるんで、詳しくはそのリンクからRettyのレビューをチェックしてみて下さい!

①国八食堂の”鉄板焼きとうふ”(岐阜県高山市)

高山旅の際に、わざわざ車を借りた理由の一つが、この店に行くためでした。1時間以上並んでありつけた鉄板焼きとうふがもう最高。
「自分が酒場を開く際に出したいツマミ」メモにしっかりと追加されたのでした。

見よ!この熱々の豆腐を!

②レストラン藤松の”ブランドイサキの造りと棒寿司”(長崎県小値賀町)

行って良かった場所10選のコメントでも触れた、小値賀島にあるレストラン。いやあ、お店の雰囲気からして最高なんですが、もちろん料理も器も最高でした。
特にブランドのイサキのお造りに棒寿司が最高でした。今度は大人数で宴会をしてみたいものです。

このお造りがコリコリで味がじわっとして最高

③湖月の”餃子(鍋烙)”(大分県別府市:別府駅)

餃子は僕の好物の一つで、旅先でも名店を探しては巡っているんですが、別府のこの餃子も最高でした。メニューは餃子と瓶ビールのみ!それでも皆、笑顔がこぼれながら食しています。
特別な具は何もない王道の餃子でここまで満足できるとは! 僕の中で別府という街は温泉ではなく餃子の街です。(ついでとり天の街)

この小ぶりな餃子が至高なのです

④日本料理 雲の”ランチコース”(岡山県倉敷市:倉敷駅)

実は2022年に開店したばかりで、Rettyにも未登録だったこちらのお店は、ミシュランにも選ばれた倉敷の名店プリコールの姉妹店。
倉敷は民藝もさかんだったりするんですが、それを活かしてこだわりの和食器に綺麗に盛り付けされた和食の数々。
食べる前に写真を撮り、食べ終わっても器を確認のために写真を撮る、という初めての体験をしました。

何とも味わい深い食器と盛り付け

⑤美野幸の”真鯛の石焼き”(秋田県男鹿市)

男鹿半島に行く理由って、なまはげを見ることと全国16箇所ある参観灯台の一つである入道埼灯台だったりすると思うんですが、その入道埼にある名店がこちらです。何年か前にネットで見かけて絶対に食べたいと思っていたんですが、コロナかで一時閉店していてこのまま復活しなかったらどうしようと思っていたんですが、営業再開と聞きつけ行ってきましたよ。
木桶がグツグツ言いながら運ばれてくるというインパクトは当然ながら、この真鯛が最高なんですよ。刺身も含めて大満足の鯛尽くしでした。

これがこのまま運ばれてくるわけですから、動画を撮りたくなります

⑥神谷焼きそば屋の”横手やきそば”(秋田県横手市:柳田駅)

ここ暫くはご当地グルメにもハマっているわけなんですが、日本三大焼きそばの一つである”横手やきそば”の発祥店がこちらです。
食べられるようになるまでのエピソードもさることながら、やはり味ですよ。感動的な美味しさでした。ここを食べる前に「横手焼きそば」を語るなかれ!ですね。

見た目は王道の焼きそば。それが絶品なんだな~

⑦味の大王なかじま店の”カレーラーメン”(北海道室蘭市:東室蘭駅)

室蘭名物の一つである「カレーラーメン」。室蘭には2022年は2度訪問していて、1回目は駅前の食堂で食べたんですが、「まあ確かに美味しいな」くらいだったんですよね。
そして二回目となった日に訪れたのが、カレーラーメンの元祖である”味の大王”の中でも、本店からのれん分けして出店した”なかじま店”。
そのなかじま店は、カレーブームの火付け役となった元モーニング娘のなっちこと安倍なつみさんが正に家族で訪れていたお店。ということでファンからは聖地扱いされていて、店内はどんどんとハロプログッズで飾られるようになり、かなり異様な空間となっています。
しかしながらそんな中で食べたカレーラーメンが正に絶品。カレーのルーがかなりスパイシーな本格派で、僕のあまりに好み過ぎて悶絶。最後は小ライスを頼んでスープの中に投入し、カレーライスとして完食したくらいハマった逸品です。

ラーメンで使うカレーの色じゃないよね(笑)

⑧くまげらの”ローストビーフ丼&山賊鍋”(北海道富良野市:富良野駅)

ちょうど年明けのテレビでも登場していた富良野の名店の一つ。僕はここで山賊鍋だけをいただく予定が、隣の席のカップルが食べるローストビーフ丼が美味しそう過ぎて追加注文してしまい、あまりにお腹いっぱいで胃薬を飲んでホテルに寝込んでしまいました。
それでも今でも美味しかったと言える味。もう一つの名物であるホエーカレーも食べたいんで、食いしん坊何人かと一緒に再訪したいものです。

綺麗に光るローストビーフの神々しさ!

⑨鳥よしの”室蘭やきとり”(北海道室蘭市:輪西駅)

室蘭のもう一つの名物が”室蘭やきとり”。特徴は豚肉を使っていること、白葱の代わりに玉葱を使っていること、そしてカラシをつけて食べること。
そんな室蘭焼き鳥の発祥のお店で、大将とゆったりと会話をしながら楽しめたのが至高の時間でした。
願わくばいつまでもご夫婦でお元気にしていただいて、出来るだけ長くお店をやって欲しいものです。

玉葱というのも食べてみるとかなりうまいんですよね

⑩来夏世の”沖縄そば(八重山そば)”(沖縄県石垣市)

今回も最後は僕のソウルフードである沖縄そばから。
沖縄そばの派生である”八重山そば”の名店で、今まで食べてきた沖縄そばの中で最も”優しい味わい”の沖縄そばでした。
とはいえ味が薄いとかではなく、しみじみ旨いんですよね。食べていると心まで満たされて温かくなるような、そんなそばです。石垣島に行ったら絶対に食べて欲しいお店です。

ジューシー(炊き込みご飯)もまた優しいのです

【番外編】旅の思い出にしたい味

今回はお店でも番外編をお送りします。
いやあ、ほんと今回はだいぶ迷ったんですよね。その上で「何をおいても絶品」とまでは行かないものの、旅行で訪れたら食べるべきっていうお店もたくさんあって。それをピックアップしました。

トマトの”欧風カレー”(東京都杉並区:荻窪駅)

日本一のカレーの異名もある、食べログ4点を誇るお店。今回東京のお店を選んでなかったこともあり、2022年にようやく味わえたこちらのお店を番外編でピックアップです。
このカレーは欧風カレーの最高峰。もううっとりするくらいの濃厚なカレーです。35年守り続ける30種類以上のスパイスを使った味わいは、唯一無二。真夏の炎天下に1時間以上並ばないと食べられないほどですが、これを味わずしてカレーを語るなかれ!と言いたくなるようなカレーです。

いやあ、ほんとこの写真を見てもよだれが出る

五万石の”インディアントマト焼きそば”(岡山県高梁市:備中高梁駅)

高梁市のご当地グルメである「インディアントマト焼きそば」。その元祖が「お好み焼き 五万石」です。
これまでご当地の麺料理&B級グルメっぽさが漂う料理は色々食べてきたんですが、想像を上回る美味しさだったのは青森の味噌カレー牛乳ラーメン。この焼きそばはそれ以来の衝撃でした。
トマトにカレーソースでこれだけ美味しくなるのだという驚き。まあ確かにカレーとトマトの相性はいいわけですが、そこに焼きそばが合わさるとこうなるのだと感心してしまいました。
(テレビの相席食堂でも登場したのだとか)

写真で見ても美味しそうですが、想像を超えてきます

やいろ亭の”カツオ塩タタキ”(高知県高知市:大橋通駅)

高知と言えば鰹!そして鰹と言えば塩タタキ!
色んなお店で塩タタキを食べてきました。例えば四万十の方だと同じ塩タタキでも柑橘類をかけて食べるといった食べ方も違っていたり。
そんな中でベストオブ塩タタキはこちら。大人気観光スポットであるひろめ市場の中にお店があるので、観光ガイドなどでも紹介されているでしょうが、本当にここの塩タタキは絶品でした。是非!

このカツオが最高なのですよ

関白の”ジンギスカン”(広島県呉市:呉駅)

ジンギスカンと言えば、もちろん本場の札幌だったり、変化球だと岩手県の遠野市が有名だったりするわけ、それぞれに名店もあるんですけどね。
今回紹介するのは広島県呉市の老舗店である関白。このお店のジンギスカンはジンギスカンじゃないんですよ。何かというと、羊の肉を使わずに牛バラ肉や豚足豚耳を”ジンギスカン鍋”で焼いて提供される料理なんです。しかも調理済みのものが提供されるんで、自分で焼く手間も全く無し。
「これをジンギスカンって呼んでいいのか?」という疑問はさておき、この料理はこの料理で旨いのですよ。皆さんふらっとカウンター席に立ち寄ってはこの”ジンギスカン”を食べて帰っていきます。これぞ呉の人々の憩いの場? 呉に来たら是非体験してみて下さい。

ジンギスカン鍋の上にドンと乗っている牛バラ肉

キャサリン's BARの”馬スジ煮込み”(熊本県熊本市:花畑町駅)

熊本出身のタレントとして有名なのがスザンヌ。そのスザンヌのお母さん(キャサリン)と妹さん(マーガリン)がやっているお店が今回のお店です。
正直、話題づくりというか熊本に行った思い出作りに伺ったんですけど、ここで出てきた馬スジ煮込みと筑前煮がめちゃくちゃ味が染みてて最高のおつまみだったんですよね。もう家庭の味満開という感じで。
妹さんの接客もめちゃくちゃ丁寧だし、その日は偶然にもロケで熊本に返ってきていたスザンヌ本人も顔を出してくれたし、一家揃っていい人なんだと感じさせるお店でした。近所にあったらふらっと毎日飲みに行きたいくらい。
あと店内の販促物は全てオリジナルで、今話題のビアボールもお母さんであるキャサリンの写真入りというのもユニークでした。

キャサリンもモデル並みにハマってますね

食彩酒房やまもとの”あぐーしゃぶしゃぶ”(沖縄県那覇市:県庁前駅)

番外編のラスト。正直10選の方でも十分選べたんですけど、泣く泣くこちらで。
あぐーしゃぶしゃぶで最も人気で最も美味しいのがこちら。あの安室奈美恵さんがお気に入りということでも知られていて、安室ファン達の聖地にもなっているのだとか。
何といってもあぐーが本当に甘いんですよ。特製のポン酢タレがいいのかもしれませんが、柔らかい豚肉の旨味がぎゅっとしみ込んでて、それで本当に甘く感じるんですよ。最高ですよ。
そんでもって今の店長さんが僕の妹の同級生(親友)ということもあって、僕のラジオも聞いてくれていて、何と今は安室ちゃんのサイン色紙の真下に僕のラジオのフライヤーを貼ってくれてます。何と贅沢な!
それはさておきしゃぶしゃぶが本当に旨いんで、那覇市で食事をする際には是非第一優先にしてみて下さい。ただ開店から満席なので予約は必須です。

いやあほんと、これほど甘く感じる豚肉はそうそうないです


はい、というわけで僕の中での2022年をまとめてみました。

なんと2万5千字! いやあ、まさかここまでのボリュームになるとは想定外。しかも2022年はほぼInstagramのフィード投稿もしていなかったりしたんで、元となる文章が存在しないので全部一からの書き起こしで時間をかなり使いましたね。

でもその分だいぶ読み応えがあると思いますので、是非2023年の旅行やグルメの参考にしてみて下さい。その際は感想も待っています。

さて2023年。ちょっと仕事もあって1~2月は既に半分くらい東京以外に居ることが確定してまして、それはそれでまた次回のまとめも今から楽しみです。来年のこのまとめもどうぞお楽しみに!


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