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「日本誕生の地にて」”ソロの細道”Vol.28「兵庫」~47都道府県一人旅エッセイ~

自分の国がどのようにして誕生したのだろう、という疑問は、誰もが子供の頃に一度は考えることなのだと思う。

そうした意味において、日本のように世界でも類を見ない国、つまりは世界最古の皇族である天皇が治める国であり、紀元前660年の建国以来ずっと同じ国であり続けている稀有な国の国民である日本人は、最も興味深い問いなのかもしれない。

日本神話の中の「国生み」によれば、日本で最も最初に作られたのが”オノゴロ島(オノコロ島)”で、そこでイザナミとイザナギが生んだのが淡路島を始めとする八島とされている。

このオノゴロ島は、諸説あるものの淡路島に隣接する”沼島”か”絵島”であるというのが有力であり、その島から次に生み出されたのが間違いなく淡路島であることを考えると、日本という国が生まれた場所は兵庫県の淡路島である、と言えるだろう。

そんな淡路島に、昨年初めて訪れたことを書きたいと思う。


初めての淡路島へは、仕事で訪れた徳島県の鳴門市から大鳴門橋での入島だった。

やはりメインの観光ルートは明石からの方が多い気がするので、珍しい方かもしれない。

鳴門から神戸までを結んでいる神戸淡路鳴門自動車道に入り、立派な大鳴門橋を渡って淡路島に初上陸。

まず向かうのは、淡路島南ICを降りてすぐにある、”うずの丘大鳴門橋記念館”。

ここでは絶景を見ながらのレストランが有名。ご当地バーガーNo.1の”あわじ島バーガー”も食べられる。

あとは淡路島特産の玉ねぎモチーフのモニュメント(おっ玉葱)や、日本で恐らくここだけの玉ねぎUFOキャッチャーに玉ねぎカツラレンタル。

それにうずしお科学館では淡路島や鳴門の渦潮についても学べたり。家族連れでも楽しめる。

この科学館の中には、おのごろ島ではないかと言われている沼島の解説もある。そう、淡路島の南東にある沼島は、この科学館がある南あわじ市に所属しているのだ。

今回の旅では船で沼島へ渡ることは出来なかったが、また次の機会には是非渡ってみたいと思う。

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南あわじ市の中央辺りには、「おのころ島神社」がある。

日本発祥の地、そして”日本三大大鳥居”として売り出している神社で、淡路島の神社としては、この後に行く伊弉諾神宮とここの二つが有名。

「国生み」と呼ばれる神話の中にあるように、二人の神様が最初に生み出したのが淡路島であり、となると二人が出会った島である於能凝呂島(おのごろじま)は淡路島の近くにあるべきだという考えで、古くから淡路島の近くにその島があるのだと言われていて、その一つがこの神社だったりするわけだ。

売りの一つである大鳥居は20m超で、鉄筋コンクリート製なので歴史は感じさせないものの見応えはあり。そして神社の近くには、これまた神話の中に出てきた天の浮橋(あめのうきはし)とされる場所や、葦原国(葦原中国)とされる地もあって、一緒に見て回ることも出来るのが良い。

ただ周りは売店などもなく、普通の住宅街だったり、葦原国などは一面畑の中にポツンとあったりするので、それはそれで面白かった。

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おのころ島神社を後にして淡路島を北上。

到着したのは”淡路一宮”である”伊弉諾神宮”。淡路島で最も大きく歴史のある神社。

御祭神は”伊弉諾尊(いざなぎのみこと)”と”伊弉冉尊(いざなみのみこと)”、つまり国生みの主役の二柱、日本書紀と古事記にも記載のある日本最古の神社とも言われている。

実は伊弉諾神宮は淡路島で最も観光客が多いスポット。

確かにこの日も賑わっていた。広い参道も整備されていて、とても清々しい気持ちになれる神社だった。

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日本のルーツを巡る旅の締め括り。

淡路島の最北端。神戸と繋がる明石海峡大橋を横に見つつ淡路島の東側の海岸線へ

そして明石市に船で5分で渡れる船乗場を通り過ぎたところで最後の目的地、”絵島”へと到着。

絵島はおのころ島神社や沼島と同じく、日本発祥であるおのころ島だと伝承される場所のひとつ。

2000年の間に風雨や波風にさらされて生まれたユニークな岩肌が面白く、また島の登頂部には、あの平清盛が自分の小姓を供養したと言われる小さな鳥居と石塔がある。

平清盛はこの絵島で見る月が好きだった、と平家物語にも記載があったり、西行の和歌が残されているように、古くから人々に愛された場所なのだろう。

残念ながら2018年の大雨以降は立ち入り禁止になってしまっていて、島の側までしか近寄れないが、それでも遠く平安時代に思いを馳せるのには充分かもしれない。

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このように、長い長い歴史を持つ日本という国がどう生まれたのか。そのルーツを探る旅は、淡路島での楽しみ方の一つ。

日本人として、一度は訪れたい場所だと思う。


(おまけ)

その他にも淡路島には観光スポットがたくさん。

淡路人形座では国の重要無形文化財である”淡路浄瑠璃”が楽しめる劇場で、実際に動く人形浄瑠璃が楽しめる。

そして洲本市には、日本最古の”模擬天守”である洲本城と、出身者である堀井雄二氏を称えるためのドラゴンクエスト記念碑が。

島の北側には、オシャレなレストランがある”クラフトサーカス”に、安藤忠雄設計の”淡路夢舞台”では、”奇跡の星の植物園”という素敵な名前の植物園がある。

もちろん夏はビーチでも楽しめる淡路島。魅力沢山の島だった。

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