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100日後に年越すオレ 78日目「お:沖縄そば」

”いろは順”エッセイの二十七日目、本日は”お”です。

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"お”で選んだ題材は、「沖縄そば」。以前の「カレー」の回でも話しましたが、僕が「毎日これを食べ続けても良い料理」である二つのうちの一つ。僕にとっての”ソウルフード”であり、帰省時に最も楽しみにしているのが沖縄そばの食べ歩きだったりします。

個人的な考えとしては、沖縄そばって特に観光客に誤解されている料理だと思うんです。適当なお店で沖縄そばを食べて「こんなものか」とか「あんまり好きじゃないかも」なんて思っている人が一定数居るはずなんですよね~。それが沖縄そば大好きな身としては耐えられないんですよ。「本当に美味しい沖縄そば、食べたことありますか?」と。

正直、沖縄そばは様々な種類があるし、味付けも様々だったりするので、食べる人の好みによってどこが好きかというのは分かれるんですが、少なくとも食べログで3.5以上の点数がついているところは平均的にうまいと思って貰えるんじゃないかなと。なので、沖縄そばをまだ食べ慣れていない人は、どこか適当なレストランや観光客向けのお店で沖縄そばを頼むのではなく、しっかり専門店で食べて欲しいと強く願っていたりします。


自分に合う沖縄そば店の探し方の一例ですが、やはり”麺””スープ”の二つから選ぶ方が良いでしょう。ラーメンと同じですね。

まず麺についてです。そもそも「沖縄そば」の定義については、この麺が関係しています。1978年10月17日に公正取引協議会にて定められた「本場沖縄そば」の定義が以下であり、全て麺に関する定義となってるんですね。以下、Wikipediaより。

・沖縄県内で製造されたもの
・手打式(風)のもの
・原料小麦粉中のタンパク質含有量は11%以上かつ灰分は0.42%以下
・加水量 小麦粉重量に対し34%以上~36%以下
・かんすい 2Bh~4Bh
・食塩 5Bh~10Bh
・熟成時間 30分以内
・めん線 めんの厚さ1.5mm~1.7mm 切刃番手 薄刃10番~12番。
・手もみ 裁断されためん線は、ゆでる前に必ず手もみ(工程)を行う。
・ゆで水のPHは8から9であること。
・ゆで時間 約2分以内で十分可食状態であること。
・仕上げに油処理が施されていること。

なお、現状は緩和されていて、

「生めん類の表示に関する公正競争規約」において「中華めん」の一名称として認められており、かんすい(唐あくを含む)を用いた麺に対しては、産地や製法などの制約なく沖縄そばの名称を使用してよいことになっている(つまり、現在は「ラーメン」や「中華そば」「ちゃんぽん麺」等と「沖縄そば」の間に定義上の違いは存在しない)。

とされています。

というわけなんですが、大きく麺の種類を分けると、一番オーソドックスなものがねじれたうどんのような太さの麺で、本島北部や宮古島を中心とする平麺、八重山地方の細麺などでしょう。そしてそこにスープが絡んできます。

沖縄そばのスープは、定番としては豚出汁と鰹出汁のブレンドで、古くは豚のみ。でも最近は様々なお店がチャレンジしていて、とんこつベースや鶏ガラなど、選べるようになってたりします。

まあそれらを踏まえると大きくは「うどん寄り」「ラーメン寄り」か、に集約される気がしますね。どっちが好きかによって、お店選びをすればいいんじゃないかなあと思うわけです。僕自身はどちらかというと「うどん寄り」の方が好きかなあ。その辺を踏まえてこの記事を見ると、行きたいお店が決まるかもしれません。

なお、僕の中での沖縄そばは大きく3つの分類になっていて、「沖縄そば」が沖縄本島中心、「八重山そば」が八重山地方、「宮古そば」が宮古島地方となるんですね。僕は母方が八重山出身なので、実は”我が家の沖縄そば”は八重山だったりします。

「八重山そば」の特徴は、麺が細麺だということと、具の肉やかまぼこが短冊切りになって盛り付けられているということ。あとは調味料にはコーレーグースよりも”ピパーツ(ピパーチ)”という香辛料を使うことでしょうか。このピパーツが僕は大好きで、世の中がこうなる前、つまり普通に出社していた時には毎週銀座の”わしたショップ”に沖縄そばを食べに通っていたんですが、そこには僕専用のピパーツを置かせてもらってました。ボトルキープならぬ調味料キープですね(笑) 八重山そばを食べる機会があれば是非、ピパーツも試してみてください。ちょっとシナモンっぽい甘みを感じさせる胡椒で、そばの風味が増すんですよね。

対して「宮古そば」の特徴というと、実はこれが面白くて。宮古そばは具が無いんですよ。正確にいうと具が見えない、です。具を麺の下に入れて盛り付けるんですね。なんかカップ焼きそばでかやくを無駄にしない入れ方のコツ、みたいですが・・・。この盛り付け方法、一説には「具も載せられないくらいに貧しい」という風に見せるため、とも言われてたりします。なかなか面白いですね~。余談ですが、宮古島ではカレー粉を調味料として入れたりします。これもまた面白い。


というわけで色々と沖縄そばについて見てきたんですが、果たして沖縄そばの未来はあるのか?という話。

この記事(2016年)を見ると増えてるっぽいんですが、よりシンプルにiタウンページで沖縄県内で「沖縄そば店」で調べると278件なんですよね~。どうなるんだろう。僕が一番心配なのは、この状況で観光客が激減してしまい、一定数の沖縄そば屋さんが無くなってしまうのでは?ということ。でも実際問題、老舗については元々地元のお客さんを対象にして営業してたわけだし、そこまで影響はないのかなあなんて甘く考えていたり。どちらにしても今度沖縄に帰るときには、どうなっているのか見ておきたいなあと思っています。

なお、今年食べた沖縄そばのお店については以下の二つのインスタ投稿にまとめてますので、写真だけじゃなく文章も読んでもらえると嬉しいです。

あー、これを見ただけでも食べたくなってきました。実は数年前まで自宅から徒歩10分くらいの圏内に八重山そばの専門店があったんですよね。もう潰れてしまったんですが・・・。あとは15分くらいのところにあった沖縄料理屋も移転してしまったし。しょうがないので時折沖縄物産ショップで麺を仕入れて自宅で作ってます。今年は年越しも自宅で過ごすことになりそうだし、年越しそばを食べるかなあ。(沖縄での年越しそばはもちろん”沖縄そば”)

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