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【ラジオDJへの道】第7歩:曲紹介Vol.03「Spain(Chick Corea)」

チック・コリア。2021年2月9日に残念ながら永眠されました。2月13日収録の3回目のstand.fm収録では、チック・コリアの「スペイン」を選曲しました。

チック・コリアを知ったのはいつだろうかと思い返してみても、なかなかはっきりとしたことが思い出せませんでした。ジャズを聴くようになったのは高校生の頃。中学生の頃に通っていたギター教室でブルースを学び、その流れで色々な音楽を聴くようになった一つがジャズでした。マイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、ルイ・アームストロングにナット・キング・コールなどなど・・・。ピアノを少しばかり嗜んでいた身としてはジャズの自由なピアノの旋律がとても魅力的でしたね。もちろんそのピアノに絡んでくるサックスやトランペットも。

そんな中でいつの間にかチック・コリアを聴くようになったわけですが、特別意識をしたタイミングというのが、大学を留年していた時に出会った女の子でした。ネットのmixiか何かで知り合ったその子は同じFC東京好きということもあって意気投合して色々と交流を深めていたわけですが、彼女がいわゆる「ゴーストライター」の作曲家をしていて、有名なCMの曲を作っていたものの、自分の名前を出さずに活動をしていたんですよね。そもそもその世界が刺激的で、話す内容一つ一つが記憶に残っています。

そんな彼女が大好きだったのがチック・コリア。そんなこともあって僕も話を合わせるべく、意識してチック・コリアを追うようになったのです。そうして意識的に追ってみると、実に多くの楽曲を残してるんですよね。正直多すぎて何から聞けばいいかわからなくなるくらいに。そんな中で僕が最初に手に取ったのがチック・コリアがreturn to forever名義で出したセカンドアルバム「light as a feather」のリマスター版。そしてそのCDにはチック・コリアを代表する名曲である「Spain」が収められていたんですね。そうした巡り合わせもあって、僕の中ではチック・コリアの中で最も大好きな曲となりました。

チック・コリア好きの彼女とは、その後も色々ありつつも結局付き合うまでは至らずにフェードアウトしてしまったわけですが、そんな思い出もありつつ、やはりチック・コリアといえば「スペイン」。ですので突然の訃報を耳にして思い出したのもやはりこの曲でした。

「スペイン」という曲は、その構成の自由さからか多くのミュージシャンにカバーされていて、またチック・コリア本人もたくさんのバージョンを収録しているんで、「スペイン好き!」という話になってもどのバージョンか確認しないと全く話が通じないってこともあるんです。まあジャズあるあるかもしれませんが。

僕はというと最初のとっかかりがオリジナル中のオリジナルである原版の「スペイン」だったわけですが、そのあとに色々と聞いていき、好きなバージョンが二つに絞られてます。

そのうちの一つが、日本が誇るジャズピアニストの一人、オシャレキシこと上原ひろみさんと共演したバージョンと、あとは僕も大好きなジャズシンガーであるボビー・マクファーリンとのセッションをチョイスしています。どちらもYouTubeに上がっているので、ぜひ聞き比べてみてください。



いやあ、どちらも味があって素晴らしいですよね。上原ひろみさんはまた別で取り上げそうな気がしますので省略しますが、ボビー・マクファーリンも「Don’t Worry, Be Happy」が大好きで、喜怒哀楽でいうところの”喜”の気持ちの時に必ずチョイスする曲です。好きなアーティスト同士の共演はやっぱりたまりませんよね。

ということで、残念ながら生で見ることは叶わなかったチック・コリアのご冥福を祈りつつ、チック・コリアが大好きだったあの子のことを思いながら、この記事を終えたいと思います。

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