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中学生のころ、雑誌と遭遇したおもいで(そしてグダグタと過去を懐かしむ)

さいきん家の近くのカフェに行ったら、たまたまガラス張りのカウンター席に案内してもらえたおかげで、ポカポカと日光浴して昔を思い出した。同じようにポカポカした陽気のなか、はじめて家の近くの本屋さんで、ストリートスナップに載っているお姉さんたちの存在に衝撃を受けた事を思い出した。

思い出したこと

中学生の頃、実家の近くにTSUTAYAがあった。かなり綺麗な新興住宅街のなかに、綺麗な大きめ一軒家のような感じで建物がデーン!とそびえ立っていた。本屋併設型だったので、何の気なしにふらふらと雑誌コーナーを見ていた。その中でひっそりと、雑誌の表紙がすこしだけ折り曲がった状態で棚の前列にぽつん、と置いてある雑誌に目がいった。

表紙には茶髪ロングヘアで笑顔が素敵な女性が全身で写っており、その下に大きな文字で「ストリートスナップ特集!」と書いてあった。「なんだこれ?スナップ?」と思い、ちょっとした好奇心で雑誌を手に取った。

雑誌を開けると、今まで出会ったことがない、大人の女性たちがたくさんいた。自然に似合う服装を着こなして、それぞれ最高の笑顔で写っていた。それまでは、Seventeenやギャル系の服装しか知らなかったため、「こんなに魅力的な人たちがいるのか」ととても驚いた。

心に瑞々しさがチャージされたような気持ちにもなった。すごく綺麗な野原をみつけて、そこで太陽の光をさんさんと浴びているような、とても高揚感に溢れた気持ち。今でも思い出せる。

「ここに乗っているお姉さんたちみたいになりたいな」と漠然と感じて、すこしだけ折り曲がっている表紙などまったく気にせずに雑誌を購入した。今はすでに廃刊した、JILLEという雑誌。忘れていたけど、たぶん大ジャンルだと「裏原系」というくくりに入るのかも。(今この言葉は使われてるのか…?)

今となっては

JILLEも休刊しちゃったし、あの頃あったTSUTAYAは無くなってしまった。あの頃についてとてもポジティブな思い出で、自分の中でちいさく大事にしたいなと思うんだけど、思い出の帰る場所は自分の心の中だけになってしまった。

歳を重ねたつもりはなくても、こういう事に遭遇すると、少し寂しく感じる。そして、胸がすこしだけキュッとする。あの頃のみずみずしい思い出はもう、思い出でしかなく、今は今で現実を見据えて生きていかなければいけない切なさ、というか…。

他に好きだった雑誌(自分が懐かしむ用)

書いてたらめちゃくちゃに懐かしい思いが込み上げてきたので書く…。ただただ思い出すだけの文章。

中学時代

そもそも、JILLEに遭遇するまでカジュアルファッションを知らなかった。ずっとSeventeenを読んでいた。

冴えない中学生だった自分は、雑誌の「モテコーデ♡」特集を参考書よりも深く読み込んだ。Seventeenに出ていたキラッキラの読モたちが羨ましくて仕方なくて「高校生になったら絶対こうなるぞ」と未来に希望を持っていた。芳賀優里亜ちゃんが好きだった。(高校では張り切ったけど空振りし、不登校へ逆振りしたのも良い思い出である…)

正月などに親の実家へ行く時、新幹線で暇つぶし用に雑誌を買っていいよと言われたら、ふだん買わないけど気になるお姉さん雑誌を読んでいた。RayとかCanCamとか。こちらも読者モデルのみなさんがすっごくキラキラしていて、「ここに載っているような大人たちになれるかなぁ」と漠然と思っていた。

高校時代

高校生になってからはカジュアルファッションに興味が出たから、minaやnon-noを読んでいた。当時のnon-noは今よりも大人っぽくて落ち着いていたイメージがある。森きみちゃんが好きだった。そしてあのときにキャスキッドソンと出会ってしまい、「なんだこの可愛い苺柄は…(悶絶)」となり今でもずっと好き。

あとは部活動のとき、練習の合間をぬって雑誌に載っていたモテテクページを部室の中でコソコソとみんなで読んでいた。「先月号と今月号のモテテク矛盾してない?どっちが正しいんだろうね」としょうもない事をワイワイ言いながらも「これやるとモテるんだって!やってみようよー」などと話していた。

大学時代

大学に入ってからnadesicoという雑誌を見たとき、JILLEを見たときと同じような胸の昂ぶりがあった。表紙がツヤツヤしてて可愛かった。即購入して雑誌を読んだのを覚えている。でも、すぐに休刊して悲しかったな…

そして服装迷子となった末に、森ガールを目指すためにsoupとかを読んでいた。今となっては森ガールって完全に死語と思われる。当時のBalcony and Bedやfurfurとかがすっごく好きだった(けどお金の都合で買えなかった)。SM2も好きで、生成りのワンピースとGパンを合わせて着るのがお気に入りだった。

あとは女の子らしいから、mysticやkastaneも好きだった。フリフリだけど甘すぎない、女の子らしい感じに憧れていた。…雑誌じゃなくてブランド名の羅列になってきたのでおしまい。

会社員時代を経て、いま

今は雑誌をぜんぜん読んでいないし、あの頃のようにオシャレを楽しもうという気持ちは薄れている。最近は「いかに相手に不快感を与えないか」「いかにマトモな一般人に擬態できるか」「TPOに合わせた服装を揃えておきたい」ということしか考えていなかった。ユニクロ大好きマン。

最近買った雑誌は付録目当てのゼクシィくらいしかない。雑誌、ひさしぶりに買ってみようかな。

おわりに

書いてるうちに、すごく懐かしくてあたたかな気持ちが溢れ出てきた。希望を持って純粋に努力できるだけの強さを持っていたころ、自分のことが嫌いでも「いつかこの雑誌に載っているお姉さんたちみたいになれるかな」という希望を持ってワクワクして生きていた。

もうあの頃見ていたお姉さんたちの年齢を余裕で突破してるけど、あのころ好きだったお姉さんに少しでも近づけたらいいな。そして、もう一度あのころ持っていたワクワク感を取り戻して生きていけたら幸せだなっと思う。


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