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金曜日の夜の大井町線

なぜかちょいちょい出てくる大井町線。都内の実家からの帰り道、最短経路ではないのだけど、地下鉄を経由せずずっと外の景色が見れるから外の気配を感じたい時、時々利用することにしている。ちょっと遠回りだから、時間の制約がなく気が向いた時。大井町でJRに乗り換えて秋葉原まで行くとTXの始発駅なのも気に入ってる。つくばまで速いけど45分かかる。座れない可能性の高い北千住駅からの乗車はできれば夜遅い電車の混んでいる時間には利用したくない。それも思い込みであったりするのだけど秋葉原から乗る方が好き。乗る電車を自分で選べるから。北千住は来た電車に乗るしかない。さて、今から帰ると帰宅は11時過ぎ。いつもなら寝ている時間だ。金曜日の電車は家族連れやらお出かけ帰りの人たちで賑やかだった。車内は座席が全部埋まっていて、立っている人がちらほら。幸せオーラがなんとなく漂っているこの路線は大井町止まりでその先の路線に乗り入れていないのもいい。なんだろう。私は終着駅が好きらしい。初めて終着駅を見たのはイタリアのローマ、そうテルミニ駅。全ての電車がこの駅から出ていく様子になんだか感動したし、やっぱりヨーロッパの鉄道はいいぜ〜と思った記憶がある。2000年の夏のことだ。ローマからフィレンツェまで電車で移動し、ピサ、マントヴァ、フェラーラ、ヴェネツィア、ヴェローナ、南はナポリまで行きイスキア島、そしてアルベロベッロへ、それからミラノとニースへ行った。3週間の旅だった。その後出張で一回フィレンツェへ行ったけど、イタリアへは行ってない。この滞在で気が済んだような気がするが、また行きたい気もしている。当時観光の合間にローマの市民プールで泳いでいたら現地のイタリア人兄妹、姉と弟だったけど、と喋って仲良くなり自宅でのパーティーに誘われた。その後ポンペイへ行く予定だったから戻ってきて参加した。なんか旅に出ると現地でパーティーに誘われるんだよね。よくわからんけど、人と話すの好きオーラが出ているんだろうか?私は楽しんでいるだけなんだけどなぁ。

途中駅の旗の台で結構な人数の乗客が降りていった。えーっと、今は2023年11月だ。来年の今頃何をしているかはわからないけど、いや、ほんとにわからないな。どこにいるんだろう。

そしてこの電車書斎はあらゆるところで出現する。本日は緑色のチェアー。深緑の座面と明るめの緑色の背もたれ部分。東急電車サイコー。阪急電車は不動の一位だけどそれは別格だし、そもそももう関西には住んでいないから滅多に乗れない。私はまた大阪に住みたいのかなぁ?そうかもしれない。誰でも受け入れてくれる懐の深い大阪。大阪弁話者しか大阪人にはなれない独特の文化圏だけど、他所から来た人に優しいのもこの街の特徴だったなぁ。大学の研究室の屋上から見た大阪市内の遠景は絶望感しかなかったけど、そこに幸せの種はあったと思う。遠くに見える希望に想いを馳せていた。そこから離れる方法はいろいろあったのに考えもしなかった。

続く、のかな


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