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童話の主人公のライフスタイルを予測する(アドラー心理学実践講座 第3回目より)

10月04日(木)から早稲田大学のエクステンションセンター中野校で向後千春先生の「アドラー心理学実践講座」が始まりました。今回もそこで学んだことを障がいのある方への支援場面でどのように活用できるか実践報告を交えて考えていきます。

10月17日、第3回目のテーマは「案内図としてのライフスタイル(2)」でした。グループワークを通してライフスタイルについて理解を深めました。今回取り組んだグループワークは、向後先生オリジナル「ももたろう以外のおとぎ話主人公のライフスタイルを考える」というものです。今日はそのワークについて報告します。

まず各グループで一冊、好きなおとぎ話の本を選び、読み合わせしました。私たちは「長靴をはいたねこ」を選びました。その後、この主人公のエピソードを抜き出し、そのエピソードから主人公のライフスタイルを分析します。このワークはどこのグループも大変な盛り上がりでした。

長靴をはいたねこ、物語は、お父さんの遺産としてネコしかもらえなかった三男がネコと一緒に旅をします。また、そのネコの様々な機転で最後はその国の王様の娘を嫁にするというものです。

この三男のライフスタイルを考えました。この三男、すべてがなすがままです。不当な相続にも文句を言わず、飼いネコに王様をだますから裸になって川でおぼれろと言われると素直におぼれます。また、ネコがだまし取った古城の主になりすまし、王様の娘と結婚をします。

以上のことから、私たちのグループは、この三男のライフスタイルをAタイプとしました。Aタイプの特徴は、安楽でいたい、苦労が嫌いで気楽に生きたい、成長がないなどです。また、ネコはCタイプとしました。Cタイプの特徴はリーダーシップをとり、他者をコントロールし、私は上に立つべき存在であると思っている、というものです。

この物語には、もともと古城に住んでいた魔法使いの悪い王様が出てきます。王様はネコの話術に負けていろいろな物に変身します。最後はネズミに変身したところでネコに食べられて生涯を終えます。この悪い王様はDタイプと予測しました。Dタイプは優秀でありたいと思い、努力家で成功するべきだと思っています。ネコに、○○に化けられるか、と言われたら化けないわけにはいきません。できません、と言えないDタイプです。

面白いワークでした。この要領で、利用者のエピソードをたくさん集めてライフスタイルを予測することができます。ライフスタイルがわかると適切な所属先を提案できます。工夫して実践に取り組んでみたいと思います。

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