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コーヒーの香り

私はコーヒーが好きです。この入院生活で幸いしたことは、毎日、美味しいコーヒーが飲めたことです。入院棟の下に大手のコンビニがあります。毎朝、そこにコーヒーを買いに行きます。入院というイレギュラーな生活の中で、少しでも日常と同じことが味わえるというのは大変恵まれたことです。

私の親父もコーヒーが大好きでした。インスタントコーヒーや缶コーヒーは、絶対に飲まないというこだわりがありました。その親父が入院したとき、どうしてもコーヒーが飲みたくて、一杯ごと入れるコーヒーを病室に持ち込んでいました。もう20年くらい前のことです。まだ一杯ごとの挽きたてコーヒーがポピュラーではないころです。親父の病室だけコーヒーの良い香りが漂っていました。当時、看護師さんが「髙橋さんのところに来るとコーヒーが飲みたくなるわ」と言っていたのを思い出します。

それを考えると今回の入院はとても贅沢な入院です。エレベーターで下に行くだけで美味しいコーヒーを買うことができます。さらにそのコンビニは24時間営業です。もう嬉しくて、入院した翌日、早速6時半にコンビニ行きました。しかし、病棟との境の扉が開きませんでした。扉の開錠は8時でした。

毎朝、コーヒーを飲みながら、窓の外を眺めています。するとまるで都心のホテルにいるような錯覚におちいります。

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昨日はnoteにジーパンのことを書きました。私にとってはコーヒーもジーパンと同じように大切な日常です。いつもと同じ、ということが大事だということにこの入院で気がつきました。

さて、この入院生活も終わります。明日、退院することが決まりました。皆さま、ご心配おかけして申し訳ありませんでした。また、たくさんの励ましのお言葉ありがとうございました。確実に以前よりは歩けるようになりました。

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