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特別定額給付金が届きました(問合せにこたえる・畑を耕す)

私のところにも特別定額給付金の案内が届きました。私は、このコロナ禍の中で新しい支援が増えたものの、それ以前とさほど変わらず、特に不自由なく暮らしていたので、大変ありがたいです。

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相談がありました

さて、私が経営する障害福祉サービス事業所を利用されている人たちから、この特別定額給付金についていろいろな問合せがあります。事業所を使われている人は、支援があれば自分で金銭管理ができる人や、ご家族が代理で金銭管理をされている人などさまざまです。そのため相談内容もいろいろです。

ご自分で金銭管理をされている人からは、「いつ来るかなぁ?」「まだ来ないんだけど」「どこに来るの?」そんな問合せから始まり、「好きな物買ってもいいのかなぁ?」「何に使っていいの?」と、使い道の相談まであります。

私が、「好きな物を買っていいと思うよ」と、答えると、「そんなこと言ったって、今、自由に買物に行かれないじゃん」と切り返されてしまいました。

生活保護費との関係

また、ある利用者からは、「10万円もらったら生活保護、どうなっちゃうの?」と、生活保護費との関係についての問合せがありました。この問合せは、ご本人たちだけではなく、ご家族からも多くあります。

通常、生活保護受給者に臨時収入があった場合は、収入認定され、生活保護費の支給額に影響します。たとえば、日中活動の事業所から、月の工賃の他に賞与が出ると、生活保護費の支給額が変わるということです。

問合せに対して、私もいい加減なことは言えません。調べると、厚生労働省から「特別定額給付金及び令和2年度子育て世帯への臨時特別給付金の生活保護制度上の取扱いについて」という通知が出されていました。それには、「収入として認定しないこととする」と書かれています。

書き方を教えて…

ご家族からは、申請書の書き方についての問合せもあります。特に、グループホームを利用されている人たちのご家族は高齢の人が多いので、申請方法に戸惑っているようです。また、ご本人同様、使い方にも困っていました。私からは、これから先もグループホームで生活することを考えて、いくつかの提案をさせていただき、ご本人と相談するように伝えました。

畑を耕す

問合せをいただけるということは、大変うれしいことです。正しいことを調べて伝えることは、自分自身の勉強になります。また、このような制度説明だけでなく、書類の書き方などの相談に対応することが、利用者ご本人への支援にも良い結果をもたらせます。

今回の件も、行政の相談窓口を紹介することは簡単です。しかし、事務的な対応ではなく、一緒に悩み考えることで、ご家族との関係ができていきます。ご家族にはネガティブな話をしなければいけないときがあります。そんなときでも日ごろから良好な関係ができていると、話がスムーズに進みます。

アドラー心理学を基礎とする子育てにおける親の育成プログラムPassageを学んでいるとき、親子の関係を良くするには畑を耕すことから始めなければいけないと教わりました。これは人間関係すべてに言えることだと痛感しています。

給付金に対する問合せなどは、関係を作るのに良いきっかけになります。畑を耕すように、日ごろから利用者本人や家族との関係を柔らかくしておかないと、なにかあったときに、支援者の言葉が届きません。


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