見出し画像

施設内接種に向けて

ワクチンの施設内接種が近づいてきました。利用者の中は、そわそわしています。また支援者は、接種の順番やその後の支援者の配置等でばたばたしています。

私は障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。私の法人では、今週の金曜日に一回目の施設内接種を行います。

医療機関に行くのが大変です

6月の初めに所轄庁からは、医療機関と連携をしてそれぞれで施設内接種をすすめるようにと説明がありました。しかし、そのころは高齢者の優先接種が中心に行われていたため、どこもいっぱいで受け付けてもらえませんでした。それがやっと摂取できるようになりました。地域のお医者さんが事業所に来てくれます。

利用者の中には、環境が変わると興奮してしまい、容易に医療機関に行かれない人がいます。私が付き添った事例では、診察室内で利用者が大声を出し、大泣きをしてしまいました。そのたため、待合室にいた子どもたちまでが泣き始めてしまい、待合室が大騒ぎになったことがあります。診察室から待合室に出るのが怖かったことを覚えています。お医者さんが、事業所に来てくれるのはたいへん助かります。

利用者がそわそわしてきました

昨日、担当の支援者から利用者の皆さんにワクチン接種の説明がありました。説明が終わると、利用者が事務室にいた私のところに代わるがわるやって来てワクチン接種の話をしてくれました。

私の法人の事業所を利用されている人は、主に知的障害と言われる人たちです。ただし、必要な支援状況は人によってさまざまです。そのため、ワクチン接種に関する受け止め方も人それぞれで、これから個別な説明をしていかなければいけません。

まっさきに私のところに来た利用者は、少し興奮気味にこう言いました。「髙橋さん、いい、今度、健康診断だから、髙橋さんも必ず参加して、予定空けておいてよ。」

また、別の利用者は「髙橋く~ん、服、脱ぐかなぁ。」

やはり、健康診断をイメージしている人が多いようです。健康診断を集団で行っていた成果が出ています。しかし、健康診断も最初はたいへんで、血液検査では大暴れをする人が続出でした。しかし、それも回を重ねるごとに落ち着いて来ました。

それでも、まだ不安が残る利用者もいます。私のところに来て「注射いい、いいです、大丈夫…」そう言いながら首を振って事務室を出ていきました。その利用者の家族からは、ぜひ接種して欲しいと言われています。接種当日が不安です。

意志の確認と接種後の体制

利用者の皆さんの接種をすすめるうえでは、ご本人の意思確認がポイントです。自分から接種したいと申し出る人もいれば、「注射」というものを怖がり拒否をする人がいます。また、自分で意思表示ができない人がいます。その場合、ご家族やかかりつけ医などと相談をしながら準備を進めます。今、その真っ最中です。

また、合わせて支援者の勤務体制も考慮しなければいけません。接種後の副反応を考慮した勤務体制が必要です。私の法人は、小規模なため支援者の数が限られています。その調整に苦慮しています。

感染者が増え続けている状況、さらに職務上、密を避けられない状況の中では、施設内接種という対応をしていただけるというのはうれしいことです。まだまだこの戦いは続きます。気を抜くことなく利用者の皆さんと協力をして乗り越えていきます。

連続投稿1000日まで、あと75日。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?