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防災週間/臨場感のある防災訓練を実施する

毎年、09月01日をはさむ一週間が防災週間です。今年は08月30日から09月05日までが防災週間になります。そこで、福祉事業所における防災対策について書いています。

まず、一昨日は、障がいのある利用者の中には、上履きのまま外に避難することが苦手なため、建物から屋外に避難する避難訓練が苦手だということを書きました。昨日は、災害時用の食料はいつ何を食べるか献立があった方が良いということについて書きました。今日は、私が防災訓練で困ったことを書きます。

防災訓練においては繰り返し、同じ動作を練習することに意味があります。しかし、だんだんに緊張感が薄れていきます。真剣にやっていても、真剣にやっているつもりが増えてきます。また、真実味が薄れてきます。

私が現場に出ていた頃のことなので、かなり前の話になります。当初は、月間予定表に「防災訓練」と書いていました。しかし、あらかじめ提示することによって、利用者から突っ込まれるようになりました。
 「髙橋さん、いつ地震来るの?」
 「今日は、給食のとき?」
 「ねぇ、ねぇ、地震まだ?」
朝から、そんな質問ばかりを受けるようになりました。そこで、予定表にも書かず、突然、実施することにしました。

防災訓練当日、私が、作業時間中に大きな声で叫びました。
「大変だー、地震だ! みんな机の下にかくれろー」
すると、利用者は言いました。
 「うそ」
 「髙橋くん、大丈夫だよ、あわてないで」
みなさん、平然と作業を続けていました。

誰一人、私に協力をしてくれる人はいませんでした。仕方ないので私は言いました。
 「すみません、避難訓練なんで、机の下にもぐってください…」
利用者は言いました。
 「なんだ、早く言ってよ」

最近の防災訓練を見ているとスマホから、緊急地震速報の音を流して臨場感を出して工夫しています。それを事務室で聞いて、一番に慌てるのは私です。


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