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なぜそれを教えるのか…(教える技術より)

2019年01月10日に開校した、早稲田大学オープンカレッジ2019冬講座「教える技術」の初回で学んだことをもう一つ書きます。

初回のテーマは、教えるとはどういうことか、でした。その講義の後半で向後先生がこんなことをお話しされました。

教える人は常に、なぜそれを教えるのか意識しなければいけない。

私は障がいのある方にいろいろな支援をしています。この先生の言葉は支援場面においてもあてはまります。

私たち支援者は、なぜその支援をするのか意識しなければいけません。それを意識して、言葉にして確認する作業が必要です。そうしないと支援が支援者の自己欺瞞になってしまうからです。

支援場面において、ときおり目的を失っていることがあります。こうあって欲しい、こうなったら良いなぁ、という思いと、こうあるべきであるという思いが混在しています。こうあるべきは支援者の自己欺瞞です。

そうならないために、なぜその支援が必要なのか考えなければいけません。

たとえば、事業所の掃除をするプログラムがあります。掃除の目的は事業所をきれいにするためです。しかし、掃除をしているのは利用者さんばかりで、支援者は立って支持をしているだけのことがあります。これは利用者さんに掃除をさせることが目的になっています。あなたは利用者だから掃除をしなければいけないという図式です。

また、外活動から室内に入ったら、手を洗ってうがいをします。この時期であればインフルエンザの感染予防が大きな目的になります。しかし、利用者さんの中にはなかなか自発的にその行動ができない方もいます。そんなとき、支援者は強めの声で、外から帰ったら手を洗いなさいっていつも言っているでしょ、と叱責することがあります。きっと支援者はそれがあたりまえだと思っているのです。でも大事なことは目的を伝えることです。目的を考えて感情を使わず、インフルエンザにかかるといけないから手を洗いましょう、と伝える方がお互いに嫌な思いをしません。目的を意識するだけで利用者さんとの人間関係も良くなります。

日々、同じことの繰り返しであったり、多忙を極めると目的意識を失いがちです。今回の先生の言葉を考えながら日々の業務にあたらなければいけません。

初回の講義でもう一つ、熱くなった先生の言葉があります。それは以下に書きました。よろしければお読みください。

https://note.mu/ryoju/m/mc1842d6625b8



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