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要援護者から「支援する人」へ/防災訓練いろいろ②

9月も後半になって来ました。この9月の始めには「防災週間」がありました。最近は、年間を通していろいろな自然災害があり「9月=防災」という意識が薄れてきました。しかし、私が小学生だったころは「9月1日は防災の日」と教えられてきました。そのため、私は9月になるといまだに防災のことを考えます。

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。法人の事業所では、毎月、さまざまな防災訓練を実施しています。その防災訓練は、東日本大震災以降、訓練の内容がより現実的な内容になってきました。

昨日は、一般的なテーブルの下にもぐるという訓練と避難場所への避難について紹介をしました。今日はその続きです。利用者が災害時に活躍できる場面を想定した訓練を紹介します。なお、写真は以前の写真を使っています。そのためマスクの着用がありません。

けが人を運ぶ

万が一、けが人が出てしまったときは、利用者の協力を得て、けが人を運ばなければいけません。

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災害が起きたとき、万が一、けが人が出てしまうと支援者だけでは対応ができません。そこで利用者の皆さんに搬送を手伝ってもらうため、一緒にけが人を搬送する練習をしました。

練習では、支援者がペットボトルに水を入れ、それをつなぎ合わせて人型にしたペットボトル君を作りました。そのペットボトル君を利用者の皆さんが運んでいます。

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一般的な災害時のマニュアルでは、障がいのある人は「要援護者」とされています。しかし、活躍できる場を提案することで「支援する人」に変わります。その提案をするのが私たち福祉職の役割です。

非常食の準備と実食

非常食の試食はだいじです。実際に、卓上コンロ等で作るのがポイントです。「カレーを温める」「配る」「片付ける」分業を練習しています。

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写真は、グループホームで非常食の試食をしています。以前の試食は、賞味期限が近づくと通常の食事と一緒に調理員さんが温めて提供をしていました。このときは、より臨場感を増すために卓上コンロで調理し、災害備蓄品の中にある物だけで食事をしてみることにしました。

これは良い勉強でした。分業を学ぶだけでなく、卓上コンロの調理は時間がかかること、非常食は量が少ないことを学びました。時間がかかりすぎ、利用者がいらだってきました。また、一回分の量では満たされず、2回分の食事を1回で食べてしまいました。

被災時は食事を作るのに時間がかかり、お腹いっぱいに食事を食べることができないということを実感しました。

町内の人と協力する

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最後は、町内会の防災訓練に参加したときの写真です。この日は、放水体験の他にもバケツで水を運ぶ練習をしました。町内の人と一緒に、トイレに水を運ぶ役割を担いました。町内の人と顔見知りになって、活躍できることを平常時から見つけておくことがだいじです。

しかし、去年、今年と町内会の行事がすべて中止になっています。来年こそ状況が落ち着き、町内の人たちと一緒に活動できること願っています。

連続投稿1000日まで、あと6日。

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