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用事がないときに電話をするわけ

区内の支援者が集まり、情報交換やスキルアップをする会に参加をしました。その後半でグループワークがありました。テーマは「支援者(自分)がつまずいているケース」でした。司会者からは、モヤモヤしていることでいいです、という説明もありました。

私は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。日常業務は理事長です。そのため、一般的に言う「ケース担当」と呼ばれるかかわりはありません。いつも後方支援です。

長くつまづかない

グループワークでは、ワークシートが配られ、ワークシートを書く時間が与えられました。そこには、最近のかかわりを具体的に書き、良かったこと、つまづいていることや悩みを書きましょう、と書いてありました。

私は、ワークシートを前に悩みました。良かったことは幾らでもあります。しかし、つまづいたことは、覚えていません。つまづくことはいっぱいあります。しかし、つまづいたら、すぐに別の手で動き出します。しかし、またつまづきます。そうしたらすぐに次の手をうちます。私のつまづきは、瞬間です。次の手をうっているときはつまづいているときではありません。

しかし、そう言っているとワークができません。そこで傾向としてつまづきやすいことを書きました。

利用者のご家族のこと

最近の私は、利用者ご本人より、そのご家族へのかかわりが増えています。とくにグループホームに入居されている人のご家族は、高齢で単身の方がいます。物忘れがひどい人や、ちょっとしたことで不安になってしまう人もいます。ご家族に何かあると、利用者本人に影響します。一人暮らしの高齢のご家族のことが心配です。

用事がないときに電話をする

私は、夕方になると、いろいろなご家族の家に電話をします。特に用事がないときに電話をします。「急に寒くなっているからどうしているかなぁと思って」とか、単純に「元気?」と電話します。長い人だと、そのまま40分ぐらいしゃべります。その間、利用者本人の話題は一切出ないことがほとんどです。

しかし、ときどき利用者本人の子どものころの思い出話が出ます。そうすると利用者の発達や発育、ライフスタイルに触れることができます。それがお宝になります。

敷居がさがる

用事がないときに電話をしていると良いことがあります。ちょっとネガティブなことで電話をしなければいけないとき、比較的楽に電話ができます。敷居が下がります

普段、電話をかけてこない人から電話がかかって来ると、相手は「何事だろう」と、話し出す前から構えます。そうなるときまずい雰囲気が伝わってしゃべり辛くなります。そのため用事のないときにこそ電話をします。

つまづきは…

このやり取りの中でのつまづきや悩みは、どこまでかかわればいいかわからないということです。本筋の支援ではないので、できることに限界があります。なにか大きな課題があれば、その専門職につなぎます。しかし、多くの人は、特に支援を必要とするわけではなく、ただ何かあったらどうしょうという漠然とした不安を抱えています

自分は年老いていく、残された子どものことが心配だ、そこに寄り添っていくことが、だいじだなぁと感じています。

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