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特別養護老人ホームでの暮らし/夏

昨日のnoteで、特別養護老人ホームに入居しているお袋に会いに行ったことを書きました。今、このコロナ禍においては、お袋に会うことすら一大イベントです。

高齢化について考えよう

今日は、特別養護老人ホームの生活について書きます。高齢化については誰もが考えなければいけない問題です。自分の親に介護が必要になったときはどうするのか、また自分がそういう状態になったときはどうやって生きていくのか、今の内から考えておくことをすすめします。

ホームの面会

今、お袋に会うときは、あらかじめ訪問時間をホームに伝えます。入浴時間の兼ね合いがあるのでその方が確実です。また、会うのはガラス越しです。非常口の扉を開けていただき、20cmぐらいの隙間を作って、ホームの中と外で面会をします。昨日は、猛暑の中に立っていたので数分で終わってしまいました。

コロナ禍の前は、週に3日ほど、お袋に会いに行っていました。ただし、会いに行くと言っても、仕事の合間に立ち寄るだけなので5分ぐらいのものでした。お互い話すこともないのでそんなものです。また、ときどき時間があるときは、お袋が作っているカレンダー作りを手伝わせてもらったりしました。

日中のすごし方

お袋は、高齢施設で取り入れられている健康体操や、カラオケ、ボールを使ったレクレーションなどが嫌いです。人と一緒に何かをすることが好きではありません。

お袋が趣味としているのは手工芸です。若い頃から好きでした。そんなお袋の趣味を知ったホームの支援員さんが、模造紙サイズのカレンダー作りを用意してくれました。

模造紙の下半分の数字は、他の入居者が貼ります。私もときどき手伝わせてもらいます。しかし、お袋の指導が厳しく「まちがえないでよ」とか「ひんまげないでよ」と細かく注意されます。

模造紙の上半分には、支援員さんが下絵を描いてくれます。お袋はそこに折り紙をちぎって貼ったり、別に作ったぬり絵を切って貼ります。

昨日も「あんたに見せられないのが残念」と言っていました。

特養での生活にはいろいろ制限があります。それでもそこで楽しみを見つけて生活をしてくれているお袋に感謝しています。

お父さんがね…

お袋は、ホームに入ってから、夏になると親父のことを気にしていました。

「ここにいるとお父さんをお迎えしてあげられなくてね」

ホームにいると、お盆ができないと残念がっていました。私が「提灯とか立てる?」と聞くと、「いいわよ、そんなことしなくて、他の人のも集まってきたら、ホームの人が大変じゃない」と笑っていました。

ホームで生活するということ

ホームで生活するということは、一人で暮らすよりも確実に安全を確保できます。そのかわり、今まで大切にしてきた生活習慣を手放さなければいけないことがあります。

お袋は、介護保険のサービスと、今までのたくわえでヘルプサービスを使って一人暮らしをしてきました。また、お袋とは、やがては特別養護老人ホームに入らなければならないということを話し合って来ました。そのときには、できなくなることも伝えてきました。しかし私は、お盆のことは失念していました。

今、ホームは、外出も制限されています。お袋は、涼しくなって外出ができるようになったら、墓参りに行きたいと言っています。

老後や介護は、誰もがいつか向き合わなければいけないことです。早い段階から、意識したり、向き合っておくことは大切だと思います。



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