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アクセサリーを買うのはたいへんだ

買物に行くと、ショーケースに近寄っただけで、店員が話しかけて来るお店があります。私は、店員が近づいて来ると磁石のS極とN極のようにそこから離れます。

アクセサリーショップで…

娘の誕生日プレゼントにピアスを買おうと思い、アクセサリーショップに行きました。こういうお店は苦手です。私は、いかにも通りすがりの客を装うように、足先をショーケースに平行にして、顔をななめにして商品を見ていました。それでも店員は、すぐに近づいてきました。

「ただいま、決算セールで…」

私は、軽くうなずいてその場を離れ、となりのショーケースに移動しました。すると店員は私のあとについて来て、話しかけます。

「そちらは、留め具の部分が…」

私は、丁重に店員に言います。

「すみません、決まったら私から声をかけますので、大丈夫です。」

店員は、となりのショーケースに移動をし、そこで商品を片づけ始めました。しかし、2、3分で、また声をかけてきました。

「いかがですか、(商品を)お出ししましょうか…。」

気軽に声をかけて来るお店

先日、メガネを新調したときも苦労しました。懇意にしていたメガネ屋さんがありました。そのメガネ屋さんは、絶対に声をかけてこないお店でした。しかし閉店をしてしまいました。そのため今回は、別のお店で購入をしました。幸い、今日のアクセサリーショップほどしつこくなかったので、助かりました。

外国ブランドの洋服チェーン店のフレンドリーな応対にも困ります。

お店に入ると、知らない人に「こんにちは」と声をかけられました。私は、仕事がら不特定多数の人に会います。また人の名前と顔を一致させるのが苦手です。相手に失礼があってはいけないと思い、立ち止まり、ていねいに「こんにちは」とあいさつをしました。頭をあげて相手を見ると、胸に名札を付けた店員でした。

一番苦手なお店は、携帯屋さんです。以前、何かの用事で立ち寄った際、店員がいきなり聞いてきました。

「今日は機種変でよろしかったでしょうか?」

少し鼻にかかった言い方や語尾が上がる言い方に気に障り、つい言ってしまいました。

「あなたは、人の心が読めるのですか?」

私は、あとから少し大人気なかったと後悔し、それ以来、二度と携帯屋さんには行かないようにしています。

イヤリングを買いました。

店員の声と闘いながら、やっとイヤリングを購入しました。支払いを済ませると、店員は言いました。

「しばらく店内をご覧になってお待ちください」

そう言われても、他に見る物はありません。また、できれば1分でも早くアクセサリーショップからは立ち去りたいと思っていました。そこで、他の買物をしてくると言い、いったんアクセサリーショップを離れました。

しばらくして、アクセサリーショップに戻ると店員が、小箱を持って来て、さらに私の前で箱のふたを開けて言いました。

「こちらでよろしかったでしょうか?」

ラッピングはこれからでした…。


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