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はじめて買ったCD/その前に

noteが募集しているお題に「はじめて買ったCD」というのがあります。私は、昭和40年生まれです。子どものころ、まだCDはありませんでした。はじめてCDを買うまでには、それなりの歴史があります。そこで今日は、「はじめて買ったCD/その前に」というタイトルでnoteを書きます。

ソノシートの時代

私がはじめて音楽にまつわるものを買ったのは、レコード、ではありません。「ソノシート」です。昭和40年代には「ソノシート」と呼ばれるものがありました。形はレコードと同じで30cm程度の円盤でした。ただしペラペラで、赤や緑、黄色の半透明の盤でした。また、中央の穴は小さく、プレイヤーの回転軸の大きさと同じ太さでした。

この「ソノシート」が、子ども雑誌の付録として付いてきました。そこには、アニメの主題歌やセリフが録音されていました。

当時は、子ども向けの雑誌がいっぱい出ていました。私の親は、その中から月に一冊だけ買ってくれました。もう一冊、別の雑誌が欲しいときは、貯めたおこづかいやお年玉で買いました。私がはじめて買ったのは、雑誌に付いてきた「ソノシート」です。

レコード/ジュークボックスの時代

その後は、アニメやヒーロー物の主題歌を中心に自分でレコードを買っていました。多かったのは「宇宙戦艦ヤマト」です。また、はじめて買ったLPレコードは「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト」だったような気がします。

当時の子ども向けのシングルレコードは、盤の中心軸の穴が小さい物でした。ソノシートと同じです。それとは別に、中心の穴が大きいシングルレコードがありました。ドーナツ盤といわれるレコードです。もともとは、ジュークボックスで再生されることを想定していたため、中心の穴が大きくなっていました。

私が子どものころ、お袋が飲食店を営んでいました。そのお店に、ジュークボックスがありました。夕方、お袋が店で仕込みをしているとき、私は店のカウンターで宿題をしていました。そのときにBGMとして流れていたのがジュークボックスからの音楽でした。覚えているのは、ピンキーとキラーズの「恋の季節」や、いしだあゆみの「ブルーライトヨコハマ」です。

ジュークボックスは定期的に新しレコードを購入し、自分たちで入れ替えました。そのとき、お袋にねだって私の欲しいレコードも買ってもらいました。アグネス・チャンの「ひなげしの花」、天地真理の「恋する夏の日」、フィンガー5の「恋のダイヤル6700」などを覚えています。

音楽は室内で楽しむ時代

子どものころに聞いた音楽は、忘れないものです。当時、宿題をしながら聞いていた曲は、今でもなんとなく覚えています。何かをしながら口ずさむのは、あの頃に聞いていた曲です。

親と一緒に音楽を買っていたころ、音楽は、家の決められた場所でしか聞くことができませんでした。やがて、私が一人で自由に音楽を買えるようになったころ、音楽は外に持ち出すものになっていました。(つづく)

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