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面接に必要なスキル/相手の関心に関心を持つ

利用者との面接は大きく分けて2つのタイプがあります。一つは利用者から申し出があった場合です。もう一つは支援者が必要な情報を得るために設定する面接です。このふたつを混同すると複雑なことになります。

私は、自分の研究をの一環として、利用者にインタビュをしました。そのとき、このふたつを区別しなかったために失敗をしてしまいました。1時間半、話をしたのに、聞きたいことをほとんど聞けませんでした。私は利用者に聞きたいことがあり、その回答を得たくて焦ります。利用者は、このときとばかりと、私に言いたいことを喋ります。ずうっと空回りしていました。

しかし、この目的の違うふたつの面接にも共通点があります。それは、利用者と支援者の関係が良くなければいけないということです。

利用者との関係が良くないと、利用者からの面接はクレームで終わってしまいます。また、支援者が情報を得たい面接ではうわべだけの話で終わってしまいます。支援者が得たい利用者の情報は、極めて重要度の髙い個人情報です。それを話してもらうには良い関係ができていないと話してもらえません。

事業の一つに相談支援事業というのがあります。面接をして利用者のサービス等支援計画を作成します。ときにはまったく初対面の人の計画を作ります。そのときはまずは仲良くなることから始めます。相談支援専門員という肩書や、あなたのサービス等利用計画を作りますという目的だけで多くを話してもらうことはできません。

ある利用者との初めて面接をしたときのことです。その利用者が好きなアイドルグループの話を聞くことができました。その後、担当の相談支援専門員は、次回の面接までに曲を覚えなきゃ、と言い、そのグループのCDを聞いています。

利用者にとって、相手が自分の好きなことに興味を持ってくれるというのはとても嬉しいことです。なんか話をしても良いかなぁ、そんな気になります。相手の関心に関心を持つ、大事なかかわり方を教えてもらいました。

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