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注意しないためのコツ

新卒の利用者が利用を始めて1ヶ月が経ちました。毎日、楽しく利用してくださっているようです。しかし、利用者の中には、長年続いた学校生活の流れから切り替えができず苦労したり、不安定になる人がいます。今日のnoteは、特別支援学校や養護学校を卒業して福祉事業所を利用し始めた人の話と注意しないためのコツ、そんな内容です。

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。その法人には、日中活動の事業所が3ヶ所あります。その内、毎年どこかの事業所に新卒者が来てくれます。その中には利用開始後しばらくすると、一日の流れや活動方法が学校生活とちがうことに迷い始めます。たぶん最初の内は「特別」と思っていたのだと思います。それが毎日がなることで「何かちがう」と思うのかもしれません

一日の流れや活動内容のちがい

一日の流れは、法人や事業所によって違います。組織の大きな法人や事業所は、比較的活動内容が安定しています。また一つの活動に特化した事業所も活動が安定しています。たとえば、パン専門とか、〇〇会社の下請け専門といったイメージです。

しかし、私の法人の事業所はいろいろな活動をしています。そのため日替わりで内容が異なり、利用者にも迷惑をかけてしまうことがあります。プラスに言えば、選択肢が多いと言えます。しかし、マイナスに言えば、迷いが多いということです。

受注仕事では、仕事を覚えて慣れたころにその仕事が終わってしまうことがあります。常に同じ仕事があるわけではありません。支援者も仕事を切らさないようにしなければいけないのでいろいろな仕事を受けます。場合によっては、一度に複数の仕事が入るときもあります。目の前に昨日までやっていた仕事があります。しかし、支援者からは違う仕事をやるように言われると混乱します。

また、チラシ折りの仕事は、受注先によって半分に折ったり三つ折りにします。そういうのも混乱の一つです。

玄関先のストライキ

チラシを折ったあとは、それをポスティングします。このポスティングには、厳しいルールがあります。ポスティングNGのお宅のポストには絶対にポスティングをしてはいけません。支援者は、それを把握しながらポスティングをします。そのため大勢の利用者と一緒に実施することができません。交代でポスティングをします。しかし、最初の内はこのルールが納得できないことがあります。

活動が始まったとき、事業所の玄関で「私も一緒に外に行く!」という強い主張があります。事業所の玄関で大泣きをしたり、動かなくなります。年度当初は、1時間以上ストライキをしている人がいます。

しかし、今年はあまり大きな混乱がないようです。

注意しない工夫をしよう

私たち支援者は、強行突破をしてはいけません。昔の私は、そういうことがあると利用者のわがままだと決めつけていました。しかし利用者からすれば、事態がつかめていなかったり、以前に教わったことを続けようとしているだけということがあります。そこを理解しないと、利用者のことを注意するだけになってしまいます。

利用者の行動を予測すること、伝える工夫をすること、支援者が勝手にルールを作らないことで、利用者を注意する場面は少なくなります。

新卒者は、新しい生活が始まったばかりです。不安がいっぱいです。利用している事業所が快適な場所であるように工夫をしていきたいと思っています。

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