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柔らかい決定論/(アドラー心理学実践講座 第3回目より) ③

10月04日(木)から早稲田大学のエクステンションセンター中野校で向後千春先生の「アドラー心理学実践講座」が始まりました。今回もそこで学んだことから考えたことを書きます。

10月17日、第3回目のテーマは「案内図としてのライフスタイル(2)」でした。講義の中で、アドラー心理学は「柔らかい決定論 Soft Determinism」の枠組を採用しているというお話がありました。「柔らかい決定論」とは人は親から生まれ受け継いだ遺伝子と環境以外は自分で決定することができるというものです。

この話を聞いて、死を受け入れるということについて考えました。お袋が老人ホームで生活をしています。半月前に呼吸が苦しくなり緊急搬送されました。その後、症状も落ち着き、一週間でホームに戻ることができました。しかし、またいつ苦しくなるかわからないとのことです。

退院してホームに戻ったとき、ホームの看護師さんから、最後の過ごし方について話をされました。人工呼吸器における延命処置の有無についてです。看護師さんからは、そのようなことをお袋と話をしたことがあるかどうかを聞かれました。人工呼吸器の使用についてお袋の意思ははっきりしています。今回の入院の際も「いつまでも余計なことはしないでちょうだい」と何度も病院の看護師さんに言っていました。10年以上前に親父を亡くしたときに決心したそうです。私もそれに同意しています。

この問題は、一人ひとりが意識しておかなければいけない問題です。とくに親が高齢施設等でお世話になっている場合はなおさらです。最後の場面をホームの支援員さんにお願いする確率が高まるからです。また同様に、自分のことについても考えて、意思を表明しておかなければいけません。

これを選べることも柔らかい決定だと思います。


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