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接遇マナーを学ぶ③/私をよろしくお願いいたします(名刺交換)

福祉一筋で働いてきた私は、名刺交換の方法を学ぶことなく、見よう見まねでごまかしてきました。私が現場にいたころの福祉は、自分たちの事業所だけで完結していました。家族の体調が悪くなれば、私たち支援者が利用者を迎えに行きました。利用者の親戚に不幸があれば、私たちの事業所で布団をレンタルして私たち支援者が利用者と一緒に泊まっていました。すべて一つの事業所でなんとかしていました。

しかし、今は連携の時代です。他事業種と役割を分担し、利用者の支援をします。また、利用者とは契約関係です。私をPRして、より知ってもらう必要があります。よって、多様な場面で名刺交換を必要とします。そこで今回の接遇マナー研修の中に「正しい名刺交換のやり方」を入れました。

名刺交換を学ぶ

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。毎年、人権研修を実施します。今年は、対人関係の基礎となる「接遇マナー」というテーマで、外部講師を招き研修を実施しました。

今日は、名刺交換についてnoteを書きます。

まず、今回の研修を受けて反省したことです。私は、名刺交換をする順番と相手の名刺を受け取ったときの反応を意識していませんでした。とりあえず、手近な人からあいさつをしたり、名刺を受け取るだけ受け取ってすぐに本題に入っていました。

名刺交換、すぐに実践

研修を受けた翌日、商談がありました。研修で教わったことを思い出しながら名刺交換をしました。思い出しながら体を動かすと、動きがぎこちなくなります。講師からは、名刺を頂戴したら、名刺を見て名前の読みが難しい場合は確認すること、さらには名刺の裏にも情報が書いてあるからそれを見て話題にすることなどのアドバイスがありました。

その日にお会いした人は、名前の読みが難しかったので、教わった通りに「〇〇とお読みするんですね」と聞くことができました。次に名刺を裏返し他の情報を見ました。しかし、裏は白紙でした。私は、言葉を失い、慌てて表に戻して何か言わなくちゃそう思いました。そのとき目についたのが会社の住所でした。そこには「新宿区歌舞伎町」と書いてありました。私は「会社、歌舞伎町にあるんですね、懐かしいなぁ…」と、よくわからない反応をしてしまいました。学生時代は歌舞伎町でよく飲んでいました。

利用者に名刺を渡す

支援場面で大切なことは、利用者本人に名刺を渡してあいさつをするということです。高齢福祉サービスでは、利用者本人に名刺を渡してあいさつをするというマナーが比較的定着をしています。経営母体が株式会社というところが多いからかもしれません。

しかし、障害福祉分野では、これができない支援者や行政担当者がいっぱいいます。利用者の家族や、付き添いの事業所には名刺を渡すのに、利用者本人には渡しません。主役は利用者本人です。

まず、利用者に名刺を渡してあいさつをします。しかし、これが定着していません。

昔の福祉は、選ぶことができず、目の前にいる人からしかサービスを受けることができませんでした。しかし、今は違います。目の前にいる私は、選択肢の一つです。名刺は、その人の顔と一緒だと教わりました。私の顔をしっかり覚えていただき、選んでいただけるように名刺を渡していきたい、そう思った研修です。




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