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No.13 自治体の「情報技術」を考える


1日0.2%の成長で起こせ!
静かなる自分革命



前々回(No.11
前回(No.12
と、2回にわたって、
ボランティア行政がどうなる?どうする?
という視点から、
これから自治体として、
何かしら変化に挑戦することは
できないかな、
という話をしてきました。

そんな中で前回、
「情報技術」「時間の価値」
という2つの言葉を挙げました。


今日はその一つ、「情報技術」について
考えてみたいと思います。


<仕事の枠組みが、20〜30年変わっていない>

私が市役所に就職した当時は
職場にはまだパソコンがなくて、
課に数台配布されていた
ワープロという機械を
順番に使い回しながら
仕事をしていました。

今から27年ほど前のことになります。

もう、ずいぶん昔の話ですね。


そして、今。


一人一台のPCが当たり前になっていて、
文書作成や資料作成、メールのやりとりに
仕事の時間の多くが割かれています。


一見すると、
仕事は大きく様変わりしているのですが、

よく見てみると、実は大きな枠組みは
全然変わっていないんじゃないかなって、
私はそう思っています。


基本的な枠組みがほとんど変わらないままに
PCの導入が進んできたので、

結果として、
仕事がとても細かくなって、
どんどん資料作りが大変になって、
そこに人的資源がかなり投入されてしまっている。

そんな現状にあると感じています。


みなさんの実感はどうでしょうか。


そして、
大変な思いをしながら
残業して作った多くの資料は、
「検証」に使われることが多くて、
なかなか新しいものを生み出すためには
使われていなかったりします。


計画の進捗確認、
事業見直しの資料、
予算や決算のための過去実績、
パブリックコメントへの対応、
議会対応資料、
国へ上げる資料などなど…。

どんどん細かくなってしまっています。


セキュリティ対策と、
詳細な資料作成以外には、
なかなか上手く情報技術を使いこなせていない。

そう言えるのかもしれません。


今回の災害対応を逆手にとって、
情報技術の活用にテコ入れをしていく。
そんなことを本気で考えてもよいのではないかな。

そう、私は感じています。



<守るだけでなく、生み出す、つながるために>


これまで自治体では、

“今まで実践してきたサービスをベースに、
より細かく、丁寧に行うこと”

そこに多くの時間とお金と人的資源を
かけてきたように思います。

それはそれでニーズに応えてきた
結果ではあるのですが、


そのぶん、
自分たちのことや、組織のことを、
後回しにしてきてしまったのも
事実だと思います。


システムの強化だったり、
職員の人材育成だったり、
庁舎も古いままだったりします。


そうやって我慢を重ねてきて
今があるわけですが、

そろそろ、
テコ入れしてもいいのではないでしょうか。


情報技術の対応を、
最低限のセキュリティ強化に
限定してしまうのではなく、

今ある仕事をどんどん細かく
検証していくために使うだけでもなく、

「生み出す」「つながる」といった言葉を
キーワードとして、
今の時代、これからの時代に
積極的に使っていくための技術として導入していく。

そんなことを期待したいのですが、
いかがでしょうか。


情報技術を
「生み出す」「つながる」ことへと
広げていくことが、
今の働く世代との接点を生み出す
重要な一歩になっていくことと思います。


今回のウイルスの影響によって、
このままでは
従来のボランティア行政が
立ち行かなくなってしまうかもしれません。

もし、大きな転換が必要なのだとしたら、
それが後手に回ってしまわないために、
気づいた人からでも動き出すことが
大切だと思っています。


ずっと変わっていなかったことを
動かそうという話ですので、
なかなか大変ですけれどもね。

挑戦する価値はあると思いますよ。



今日は、「情報技術」について、
思うままに書いてみました。

自治体の状況も様々だから、
みなさまの感じ方も様々かもしれませんし、
具体的に必要となる機能も、
自治体によって異なってくると思います。

もし、実際に検討をはじめても、
導入されるまでには
5年くらいかかるでしょうから、
まずは知恵を出すところからでも
始めることができたらいいですね。


お読みいただきありがとうございました。


次回は、「時間の価値」について、
考えてみたいと思います。


こちらの投稿は、主に自治体職員向けにその成長を支援する内容となっており、継続して読むことで、思考力、判断力、実行力の向上に役立ちます。

1ヶ月で関心のアンテナが立つようになり、
3ヶ月で思考の解像度が上がる。
6ヶ月で視野の深さと広さのレベルが上がり、
1年で判断力、実行力に格段の違いが出るようになる。
まちづくりを担う力をつけていきましょう。

こちらのマガジンにまとまっています。
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