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【ライオンズファン必読】高橋りんご園までヒッチハイクで行く方法

こんにちは!

いしいりょうと申します。

埼玉西武ライオンズ・田村伊知郎選手と高橋光成選手を応援し、毎週の勢いで高橋りんご園に通っている男です。

これを読んでくださっている方はご存知の方がほとんどだとは思いますが、高橋りんご園とは、埼玉西武ライオンズ・高橋光成選手のご実家のりんご園です。

光成選手のお祖父さんにあたる光政さんが経営されています。

高橋光成選手
埼玉西武ライオンズ公式Instagramより

同りんご園は、群馬県沼田市にあり、都内からだと車で約2時間半、高崎市内からでも約1時間はかかります。

沼田インターを降りて、トンネルを2本くらい通り抜け、国道を上がったり下がったりした先にあります。

りんごの出荷シーズンが到来した9月上旬。

僕はその高崎市内からレンタカーを予約し、いつも通りりんご園へ向かうはずでした。

しかし、ハプニングは起こります。

レンタカー屋さんに到着し、乗車手続きをしている時でした。

「では免許証と保険証をお預かりします」

運転免許を取得して早5年。

もう何度ハンドルを握ってきたことでしょう。  

レンタカーを利用するのも、もう何十回ではききません。

店頭での手続きも慣れたものです。

いつもの流れで、僕は免許証がしまってある財布を開きました。

しかし、そこには、あるはずの免許証がありません。

はたと思い出しました。

今朝、ある理由から、財布から免許証を取り出し、机に置いてきてしまったことを。

絶望です。

自宅はおよそ100㎞離れた東京。

戻ろうにも戻れません。

お店の外には、僕がこれから乗るであろう軽自動車がピカピカに磨かれて待っています。

「あのぉ・・・。免許証を忘れてしまって・・・」

おもてなしの心で対応してくれた店員さんを裏切るのは心苦しかったですが、勇気を振り絞って切り出しました。

「大丈夫ですよ。以前も利用してくださったので」

了承いただき、有り難いことにキャンセル料は免除して頂きました。

何度も頭を下げ、お店を後にしました。

さて、どうしようか。

空を見上げ考えました。

電車やバスといった手段はある。

しかしながら、「こんなケースって滅多にないよなあ」と、どこか楽しんでいる自分もいました。

実は一度はやってみたかった、ヒッチハイク。

「よし、せっかくのチャンスだ。やってみよう!」と思い立ちました。

というわけで、ここからは高橋りんご園までヒッチハイクで行く方法を記していこうと思います。

先に言っておくと、最初から最後までヒッチハイクで行った訳ではありません。

途中で電車とバスも使ったし、車を探している間はめちゃめちゃ歩きました。

ただ、有り難いことに2人の方に乗せて頂き、無事現地まで辿り着くことができました。

1人目・八百屋のおじちゃん
2人目・土木のおじちゃん



乗せてもらう為には、当然ながら当たって砕けろ的な発想ではだめで(それでも上手くいく人もいるけど)、僕はかなり考えながら声を掛けていました。

今日は、その意識したことについて記していきたいと思います。

乗せてもらうために意識したこと


①   戦略を立てる

②   相手にメリットを提示する

③   ストレートに伝える

④   遠慮しない 

⑤   光成選手の話題を出す


ぶっちゃけ①から④は高橋りんご園に限らず、ヒッチハイクする際には必ず抑えておいたほうがいいことかなと思います。

どこかへ行く際に、ヒッチハイクをしてみたいと考えている方に参考になれば幸いです。



①   戦略を立てる

まず、自分を乗せてくれそうな人と、乗せてくれなさそうな人を区別するところから始めました。

断られることが9割なので、ターゲットを決めずに誰でも彼でも声をかけまくっていては疲れてしまいます。

さて、やっぱり乗せてくれなさそうな人は、女性です。

理由は言うまでもなく、警戒されるからです。

言葉巧みなナンパ師でもない限り、突然のヒッチハイクに応じてくれる女性はいないなと思いました。

ということで、男性にターゲットを絞りました。

男性といっても、どの層を狙うか。

僕は「1人でいるおじちゃん」と決めました。

理由は2つです。

1つ目は、僕は日頃から年上、もっと言うと、高齢の方に好いてもらうことが多いから。

2つ目は、その人だけでの判断になるから。

2つ目の理由をご説明します。

家族やお連れの人など、複数人が乗っている車となると、その分判断を下す人の数も多くなります。

「俺は別に大歓迎だけど妻が反対しているから・・・」とか「子どもが乗っているから・・・」といった理由で断られることがあるだろうなと思いました。

一方で1人でいるおじちゃんなら、当然ながら、乗せるか乗せないはその人の独断になります。

そして話し相手を欲している人もいるだろうなと思いました。


②   相手にメリットを提示する

これを読んで頂いている方には釈迦に説法ではありますが、何かをお願いする時は、やっぱり相手にメリットを提示してあげると上手くいくことが多いですよね。

さて、僕が提供できることは何かを考えました。

僕はこれといって特技や面白い話をできるわけでもありません。

だから、僕が提供できるものは「お金だな」という結論に至りました。

ただし、単にタクシー代のようなかんじでお金を渡すのではありません。

それだと逆に気を遣わせてしまいます。

要はあらゆるお店に入って、「いっぱい買うので乗せてもらえませんか?」とお願いしまくるということです。

主に道の駅や直売所、八百屋さんです。

上手くいったのは八百屋さんでした。

たまたま歩いている時に目に留まった沼田市内の八百屋さん。

おじいさん・おばあさん夫婦で経営されている「八百美」さんです。

店頭には誰もいませんでしたが、声を掛けると、奥から2人が出てこられました。

お願いを伝えてみると、「わかった。いいよ」と、すんなりと良い反応をもらえました。

「で、どれ買うの?買いたいもんあるか?」

「あります!僕、果物好きなんですよ」

「そうか。果物ならこのへんかなぁ」

「1番高いものどれですか?それ買います」

「シャインマスカットだなぁ。2500円」

「それでお願いします」

「わかった。じゃあ車持ってくるよ」

即決でした。

普段、2500円のシャインマスカットなんて、庶民の僕じゃ絶対買わないですが、ここでお金を出すことで、本気度が伝わるなと思いました。

そんなこんなで、約10キロ離れた沼田インターまで乗せてもらえることになりました。

さて、次に僕が提供できるもの(メリット)といえば、何を隠そうこのシャインマスカットです。

「このシャインマスカットを差し上げるので、乗せてもらえませんか?」と声を掛けまくりました。

乗せてくれた2人目の土木のおじちゃんは、それはもう聖人君主みたいな人でした。

「そんな高価なもの悪いから、いいよ。持って帰りなよ」と頑として受け取りませんでした。

結局、このシャインマスカットは帰りのバスの中で食べることになりましたが、僕が持てる武器としては、大いなる力を発揮してくれたと思います。

その他にも、結果的に断られてしまいましたが、スーパーの前などで重そうな荷物を車に運ぼうとしている人がいれば、一目散に飛んでいき、お手伝いを願い出ました。

とにもかくにも、「先にメリットを提示する」、「困っている人がいたら助ける」

こんなにも意識したことはないんじゃないかというくらい、これらを徹底していました。


③   ストレートに伝える

ターゲットを決めたら、いざ声掛けをしてみましょう。

ここで注意すべきは、ストレートに伝えることです。

変に取り繕ったりしては、ちゃんと聞いてもらえず、警戒もされてしまうでしょう。

僕は、「○○まで乗せてもらえませんか?」とお願いした上で、これに至った経緯と思いを正直に伝えました。

「実はレンタカーを予約していたんですけど、免許証を忘れてしまって。どうしても高橋りんご園まで行きたいんです。でも手段がなくて困っているんです。助けてもらえませんか?」

すると、失敗まで全てさらけ出したのが良かったのか、結構面白がってくれたんです。

八百屋のおじちゃんも土木のおじちゃんも、「面白いねぇ。そんなことがあるんだ」と笑ってくれました。

これで心を開いてくれたという側面も充分にあると思います。


④   遠慮しない

ストレートに伝え、助けて頂けることになったら、注意すべきことがもう一つあると思っています。

それが「遠慮をしない」ことです。

乗せてくれた2人目のおじちゃんは僕が乗るやいなや、「これ食うか?」と、市場で今朝買ってきたという朝採れのトマトをくれました。

そして「塩はここにあるから、好きなだけ振って」と、食卓用の塩入りケースも手渡されました。

#とっても新鮮で美味しかった

#それよりなぜ車内に塩があるの

そのおじちゃんのサービスはそれだけでは終わらず、有り難いことに、なんと「帰りも乗せていってあげるよ」と言ってくださいました。

僕は、トマトをもらった時も帰りの車内でも、遠慮なんてせず、「まじすか!ありがとうございます!!」と迷わず口にしました。

ここで少しでも「いやいや、そんな悪いですよ」と遠慮していたら、相手の顔を潰すことになっていたでしょう。

「なんだよ、助けてくださいって言ったから助けてあげたのに」みたいに思われることもあると思います。

とにかく「可愛がられること」、「助けてあげたい」と思われることが大事なんじゃないかなと思います。


⑤   光成選手の話題を出す

流石は地元出身のヒーロー・高橋光成選手です。

話題に出してみると、お2人とも「もちろん知っているよ」と返ってきました。

「この辺じゃ皆応援してるよ」

その言葉通り、市内にはそこかしこにポスターが貼ってあるのを確認できました。

光成選手の話題を出してからは、お互い話が止まらなくなったのは言うまでもありません。

そして、今話題の「ロン毛なりきりヘアーキャップ」を被っていくと、さらに盛り上がれると思います。

埼玉西武ライオンズ 公式オンラインストアより



プチ情報

①ベイシアには可能性がある
②直売所はチャンス


ここからは、失敗には終わったものの、道中で得た良情報を共有させていただきます。


①   ベイシアは可能性がある

ロードサイドのコンビニで1人の男性に声を掛けた時のことです。

行き先を伝えると、どうやら方向は逆とのことで断られてしまいました。

しかし、「この辺に停まってる車はダメだと思うよ。みんな逆だよ。もうちょっと行ったところにベイシアがあるから。そこだったら見つかるかも」と、有り難い情報をいただきました。

結果的に、そのベイシアでは乗せてくれる人は見つかりませんでしたが、これもタイミングだと思います。

確かに、広い駐車場があり、色んな方面からの来店があるベイシアはかなりチャンスがあるかもしれません。


②   直売所はチャンス

これは地方ならではですが、様々な直売所があります。

JAが運営されているところもあれば、農家さん自身が運営されているところもあります。

そして、こういったお店は、僕がターゲットととして定めた「1人でいるおじちゃん」が結構来るんです。

それは客としても、店側としても。

店側といっても、そのお店で働いている人ではありません。

生産者です。

こういった直売所では、生産者が商品を自ら車で運んできて、棚に並べているんです。

本来ならば店員さんがやるような陳列作業を、直売所では生産者がやっているんです。

そして陳列が終わると、また次の納品場へ移動するか、そのまま畑へ帰るか。

なので、運よく畑へ帰るタイミングで声を掛けることができれば、乗せてもらえる可能性は高まります。

ちなみに時間帯は、当然ながら開店からお昼にかけてのほうが良いです。

新鮮さが売りの商品を閉店間際に持ってくる生産者はいないですからね。

最後に〜獅子よ駆けろよ限りなく〜

さて、生意気に長々と、成功体験を書かせて頂きました。

しかし、当然ながら上手くいったことばかりではありません。

ここに書いた以上に、断られることのほうが多かったです。

9割は断られたんじゃないかと思います。

自分の信用力の皆無さをもろに体感し、気持ちが折れかけたりもしました。

ほとんどの方にはオススメしません。

ただ、「面白いことがしたい」「リスクを冒してでも挑戦してみたい」「田舎の人ともっと深くまで繋がってみたい」といった方には自信を持ってオススメします。

ライオンの親は、子を崖から放り投げ、這い上がってきたものだけを育てると言われています。

真偽の程はさておき、きっと、試練を課され、絶望の淵に立たされたものだけが、生き抜く術を自ら考え這い上がっていくのでしょう。

その経験は、間違いなく今後の人生の糧となります。

崖から落とされた獅子になりきり、是非一歩踏み出してみてください。


気持ちが折れたらこの曲を

最後に、光成選手が2015年と2019年に使用していた登場曲、「情熱A Go-Go」(ウルフルズ)より、背中を押してくれる言葉を紹介して終わりたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

あなたの挑戦を応援しています!

「ガマンしないで 遠慮しないで 変に媚びないでいいぜ 悔しくても 好きなことやれ 心に花を」

「飛んでゆけ堂々と 波に乗れ 夢に乗れ 腹をくくれ」

「そして波乱は万丈 ほと走れ 夢走れ 我を忘れ ゆけどもゆけ」

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