危うく詐欺にあいそうになった話
良心につけこむ詐欺って本当に最低です。
日本では新型コロナウイルスに便乗した詐欺が増加しているというニュースを見ましたが、ここフランスでも同じです。
今は何を信じていいのかわからないです。
僕は外出禁止が解かれたのと同時に、家探しを開始していました。
フランスでは誰もが使っているle bon coinというwebsiteがあり、僕もそのサイトを使っていました。
何軒かきになる物件があって連絡を送っていたのですが、返事がなかったり、先約があったりとなかなかうまく進みませんでした。
そんな中、一軒破格の値段で(家賃400ユーロ=日本円で約48000円)家具家電付き、市内から徒歩圏内という物件を見つけたので早速連絡をし、見学の約束まで取り付けました。
家主は、マダム・グゥワドリンと名乗っていました。
連絡する最初の段階でマダムは「事故にあって足が麻痺して歩行困難で、また遠方に住んでいるのでなるべく見学の時にその住居に住むかどうか決めて欲しい」
と言っていて、僕はマダムはすごい大変な状況なんだなと気の毒に思っていて「マダムの都合が良い時にいつでも合わせますよ」とだけ返信しました。
すると、もう一度マダムは長文のメールで住居に関する詳細、状況を送ってきました。メールではいくつかの点が強調されていました。
・マダムは歩けないので、何度もかけつけれないので住居に住むかどうかすぐに決めて欲しい
・すでにマダムはたくさんの時間を僕のために費やしたのだから(住居の説明等)、僕はこの住居に必ず住むべきである
・僕が十分な貯金、支払い能力があるかどうかを調べたいので、 RIA Money Transferというアプリで信用できる友達や家族に2ヶ月分の家賃を送金して、その領収書?をマダムに見せて、後にパスワードを設定して、それを引き落とせるようにして欲しい
・時間を節約するため、必要な書類(給与明細、身分証明書など)を事前に送って欲しい
・何か不明点があれば夫の電話番号を載せるからそこに電話して欲しい
このメールをみて僕はすぐに詐欺だとはきづかずに、すぐに必要書類を準備して返信しようと思っていました。今になって振り返ると、胡散臭さプンプンなのにいざ急いでいる時にこのようなメールをもらうと、きづかないものです。マダムはきっと歩けないから、このような要求をしているのだな、と思っていたのです。
RIA Money Transferというアプリの使い方もわからないし、とりあえず確認してもらおうと彼女のお父さんに一度物件の詳細を見てもらうようお願いしました。
フランス人のお父さんでも RIA Money Transferというアプリは聞いたことないし、調べたら国際送金がメインの会社だったのです。怪しすぎる。
まず、個人情報を会ってもないのに聞き出そうとしている。そして、 RIA Money Transferという国際送金によく使われるシステムを提案している。。
これは詐欺に間違いない!
ということで、お父さんはなにやらグーグルで検索して僕にあるサイトを見せました。
それはフランスで活動する詐欺グループを晒すサイトで、なんとこの物件の情報が丸々そこに乗っていたのです。
同じような手口で何人もの人が被害にあっていたのです!
マダム・グゥワドリンなる人は存在してないし、全ての情報が嘘だったのです。主犯の人は男の人らしく、架空のマダムの夫を演じていたのです。
そして、この詐欺グループは、きっと他国に住んでいるからRIA Money Transferというアプリが必要だったのでしょう。
最初の段階で、マダムが事故にあって歩けなくなっているというのを聞いていたので、それが原因で僕は同情してしまい、怪しい情報も鵜呑みにしてしまいました。
また、僕が日本人で外国人であるということも知っていたので、カモだと思われていたのでしょう。
同情心につけ込んだ嘘で、詐欺をしようとするなんて本当に最低です。
僕は運良く彼女のお父さんのおかげで、僕は被害にあわずにすみました。
警察に情報を提供しようと思いますが、どこにいるかもわからない正体もわからない詐欺グループだし、きっと動いてくれないと思います。悔しいですけど、僕にあまりできることはないのかな、と思っています。
コロナウイルスの影響下で、このような手口の詐欺は多発しているみたいです。まさか、自分がこのような体験をするとは思ってもいなかったです。
皆さんも特にこの時期は気をつけてください。
またゼロから家探しか、、、
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