無力感

8月24日土曜日、晴れ

ひたすらゲームをして遊ぶだとか、落書きばかりしているとか、楽器を弾いているとか、生産的で「ない」ことをしているとおもうと気持ちが落ち込む。

妻にそんなことを話したら、生産的なことってなに? と逆に聞かれた。こどものしている創作小説を書くだとかは? プログラムを書くのは? と尋ねられたけれど、どうなんだろう。やっぱりそれらは生産的でない、気がする。

数独を解くプログラムを考えるというのも、ちっとも生産的でない、気がする。ところで話が逸れるけれど、僕が長らく数独プログラムに執着しているのは、手持ちのソルバーだと25×25サイズの盤面に対してまったくもって歯が立たないから。手と頭でこのように解く、というところを、なかなかコードで表現できない。

もとい。

生産的でなければならない。遊んでばかりいてはいけない。たゆまず努力して日を追うごとにより良い人間にあらねばならない。
そういう強迫観念に追われ、自責の念に囚われるのはなぜだろうか。

* * *

アリとキリギリスの童話で、キリギリスがバイオリンを持っているの、すごい発明だね。あれはまさに享楽的そのもの。それ以外の感想が浮かばないものね。

妻がそんなことを言った。

バイオリンは普段の生活に馴染みがなくて、楽器自体も高価。上流階級の人たちが楽しむもの──というので、生産性にはまったく結びつかないからじゃないかなあ? などと面白みのない返しをしてしまった。

しかし、ほんと。見事なまで、バイオリンとキリギリスって労働を感じさせる余地がない。そうおもう。

* * *

妻の誕生日が近く、カバンが欲しいというので一緒に出かける。

夜は分倍河原の『ビストロ・ラ・ショウブ』で食事。

* * *

おもしろい。

1階から10階、11階から20階、21階から30階、……、91階から100階、と、まずビルを10個のブロックに分けて10階から落とす。割れなければ20階に行って落とす。それでも割れなければ30階から。

そんな具合に、まず二桁目(どのブロックまでが安全か)を確定する。それから安全なブロックの下から順に1階ずつ登って落として一桁目を確定。

ワーストケースは100階のときで、最大20回の試行が必要。

おもしろい。

とてもおもしろい。

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