働き方が激変した2020年を、オフィス家具EC「Kagg」の視点で振り返る

ワークプレイス関連のベンチャー・47(よんなな)でオフィス家具ECサービス「Kagg」を運営している、梁原です。

基本は前しか向かない性格ですが、今年ばかりは、Kaggにとって本当にいろんなことがあった一年でした。長く助走をとった方がより遠くに飛べるって聞いたので、来年の飛躍のために、2020年を振り返ってみようと思います。

2020年1月:在宅勤務拡大のはじまり

いま見返してみると、1月26日に社内SNSでこちらのGMOインターネットさんのニュースをシェアしていました。

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コメントのとおり、まだまだ当時は新型コロナウイルスがどれほどの脅威かを把握できておらず、ましてやGMOさんのような大胆な対応をとる企業はほとんどなかったのではと思います。(実際に弊社でも、議題にはあげたもののひとまず静観しよう、という判断をしました)

ただ、徐々に事業にも影響が出始め、一部のお取り扱い商品で(メーカー側の)輸出入遅延による欠品が生じるなど、いよいよコロナと向き合わざるを得なくなりました。

2020年2月:在宅勤務向けの福利厚生サービス『Kagg+』を開始

2月28日、在宅勤務やテレワークを導入・推奨する企業向けに、ワークチェア・オフィス家具の福利厚生サービス『Kagg+』をスタートしました。提供開始のプレスリリースには、こう綴りました。

働き方・働く場所がより一層多様化していくなかで、一人ひとりが快適なワークプレイスを整えやすい世の中にしたい。あらゆる企業が従業員のワークプレイス環境向上に取り組みやすい社会をつくりたい。そんな思いから、ワークチェア・オフィス家具の法人向け福利厚生サービス『Kagg+』を開始しました。

いち早く働き方の改革に取り組まれていたGMOペパボさんにもご利用いただきました。

2020年3月:オフィス家具のサブスクリプション『Kaggレンタル』への注文が殺到

在宅勤務の広がりとともに、メディアでも取り上げていただき、『Kaggレンタル』へのお申し込みが殺到しました。送料無料で、最低利用期間なしという柔軟な設定が、コロナがいつ収束するかわからない状況下でお客様に大変好評でした。

しかしながら、新品をメーカーから一括で仕入れて、お客様からは月額で(分割して)費用をいただくというモデルのため、弊社のキャッシュ負担が非常に大きく、緊急事態宣言後にはサービス受付の一時休止を余儀なくされました。

※2020年12月現在も、コロナ前と比べて商品ラインナップを大幅に縮小している状況ですが、それでも平常時のおよそ2倍ペースでご注文をいただいています。これからも、持続可能な形で、できるだけたくさんの方のご期待に応えられるよう努めてまいります。

2020年4月:オフィスのチェアを従業員宅に配送する『Kagg Home』を開始

『Kaggレンタル』の一時休止により、「たくさんの方にご要望いただいているのに、サービス・商品をご提供できない」という歯がゆさを痛感しました。4月7日には緊急事態宣言が発令され、「ステイホーム」という言葉も飛び交うようになっていたと思います。

突然の在宅勤務。オフィスとの環境の違いによって、不調を訴える声が増えている中で、今、僕たちに何ができるだろう。そのひとつの「答え」として、4月13日、『Kagg Home』の提供を開始しました。

おかげさまで、メディアやSNSでも数多く取り上げていただけました。

『Kagg Home』責任者の増田さんの振り返りnoteでもご紹介しましたが、これだけ感謝のお言葉をいただいた経験は、僕自身も初めてでした。ご利用いただいたみなさま、本当にありがとうございます。

そして、(当初は期間限定のはずだった)『Kagg Home』ですが、今でもたくさんのお申し込みをいただいています。これからご利用いただくみなさまも、どうぞよろしくお願いいたします。

2020年6月:キャッシュレス・消費者還元の駆け込み需要

世の中のECサイトとおそらく同様に、6月30日で終了したキャッシュレス・消費者還元事業の駆け込み需要によって、6月は過去最高の売上を記録しました。10万円のお買い物で5,000円の還元ですので、大きいですよね。

この頃には、「どうやらアフターコロナがやってくるのは当分先になりそうだぞ」「たとえ頻度は減っても在宅勤務がなくなることはなさそうだぞ」という空気になってきていて、奮発していいチェアを買おう、と決断した方が増えたのではと思います。

2020年7月:中古オフィス家具のオンライン・マーケットプレイス『Kaggマルシェ』を開始

「さよならオフィス」という言葉が生まれるほど、在宅勤務・テレワークをはじめ、働き方が大きく見直されました。実際にオフィスを解約するベンチャー企業もメディアでフォーカスされていましたよね。

(オフィスを解約・縮小して)不要になったオフィス家具と、(在宅勤務をするようになって)オフィス家具を必要とされる方とをマッチングできないか。そんな思いから、7月4日、中古オフィス家具のオンライン・マーケットプレイス『Kaggマルシェ』をリリースしました。

立ち上げの経緯は是非こちらのオープン社内報をご覧ください。本当に突貫で作り上げたので、(ただでさえ環境変化も大きい時期に)むちゃくちゃ大変で、ほぼ記憶が無いです(笑)。とにかくこのサービスは増田さんと榑松さんがいなければ生まれていなくて、二人のためにも、じっくりしっかりサービスを育てていきたいと、今もあらためて思います。

家具で「働く」を変えていく

昨年7月に開設したメディア『Kagg note』のコンセプトは、“家具で「働く」を変えていく”。奇しくもコロナによって、この2020年は大きく「働く」が変わった一年となりました。そして、僕たちなりの精一杯で、その変化を家具によって応援できたのではと思います。

ただ、もともと僕たちが描いていた「変化」は、決してウィルスとか外部環境とかに合わせるためだけの変化ではなく、もっと、生み出したり、発揮したり、自己実現したりして、「働く」をより良いものにするための変化でした。今はなかなか、そうも言ってられない状況であることもわかっていますが、まだまだ僕たちにできることはあると思うのです。

好きな家具と働く

これまでのサービス提供を通して、うれしいことはたくさんありました。でも、今年、涙が出るほどうれしかったのがこちらのnoteでした。

欲しいものがどこででも手に入る時代に、「ここから買いたい」と思わせてくれる会社に出会えたことは幸せだ。

僕たちが、Kaggの開始当初から掲げていた「好きな家具と働く」という世界観。ただの道具としてではなく、自分らしくて、好きな家具。家具働く、でもなく、家具働く。

簡潔だけど難しい、「好きな家具と働く」を、まさに実践してくださっている気がして、そして僕たちがそのお手伝いをわずかながらできた気がして、心からうれしく思いました。

来年も、これからも、「好きな家具と働く」に共感し、実践してくださる方を一人でも多く増やすことができるように、チームのみんなと力を尽くしたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
怒涛の2020年もあとすこし。みなさま、良いお年をお迎えください!