そして、現在

退院してからも、しばらく咳が続き、家族に感染させやしないかと思いながら日々を過ごした。近所のコンビニに行くだけで30分かかったり、毎日お風呂に入るのは筋肉が追いついていなくて苦行でしかなかった。それでも、ずっと寝てたらダメですよ、極力普通の生活を送ってください、というリハビリ先生の言葉を信じ、日中は横にならずに過ごした。

2週間後、退院後の診察で病院に行く頃には、かなり元気になっていた。
ただ、喉を除いては。
診察では、問題なし、大丈夫です、とのことだったが、わたしがどうしても喉が気になると訴えると、一度検査しましょうということになり、2日後また病院へ。鼻と喉に麻酔をかけ、カメラを入れた。人工呼吸器の管を入れていたことにより、声帯が閉まらなくなり掠れるのだという。半年して治らなかったら、手術して治すか…でも、声を使う仕事とかではないから、積極的には勧めません、とのことだった。ショックだった。

退院して約9ヶ月。
喉はそのまんま。
少し疲れやすかったりするが、他は後遺症はない。
ワクチンは退院して3ヶ月経過後1回目を接種。
もうすぐ3回目接種をするところだ。

私は本当にラッキーだったのだと思う。
あの時、夫に酸素飽和度の知識がなかったら…
入院を受け入れてくださる病院がすぐに見つからなかったら…
ICUに空きがなかったら…
今思うと奇跡だとさえ思う。
感謝しかない。

私は感染対策をちゃんとしているから大丈夫。
周りに罹った人いないよ?
かかっても風邪みたいなもんなんでしょ?

どうかもう一度考えていただければ思う。
ご自身のため。ご家族のために。

終わり

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