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#デザイン思考

しあわせのデザイン

「中小企業のためのデザイン経営」をテーマとして、様々な「デザイン経営」を実践する経営者をお迎えし、ご経験をもとにしたトークをお届けしてきた「DESIGN-DRIVEN MANAGEMENT SEMINAR」。 それぞれ異なるテーマではありながらも、単なるビジネスや経営手法ではなく、これからどんな世の中になっていくのか、その中で日本や日本企業はどんな価値をつくっていけばよいのか、という深く本質的なお話ばかりでした。 デザインを色や形といった意匠として捉える人もまだまだ多く、

めぐるデザイン

地域に根ざした企業であれば、自社のアイデンティティやルーツが、そのまま地域の歴史や産業と結びついていることも多いはず。 ただ、そのコンテキスト(文脈)を活かし、積極的に発信できている企業は、多くはないかもしれません。 たとえば、リブランディングなどを考えるときに、地域の伝統や歴史を「古くさい」と一蹴して、ただ新しいイメージに変えてしまうのは、あまりにも勿体ないことです。 北海道・旭川の家具メーカー「カンディハウス」は、1968年創業以来、インテリアデザインの先進国である

湧き上がるデザイン

いまや、どんな企業にも必要とされている「企業ブランディング」。 平たく言えば、企業のビジョン・ミッションやフィロソフィー(哲学)などを、行動に落とし込み、社内外へ伝えていくことですが、そう簡単ではありません。 会社が大きなことを掲げすぎて社員がついていけなくなったり、かっこいいロゴやサイトを作って外側を固めても、内実が伴ってないように思われてしまうこともあるかもしれません。 1881年に横浜で創業した大川印刷は、2004年に「ソーシャルプリンティングカンパニー®」という

耕すデザイン

長い歴史のある企業やBtoBビジネスで基盤をつくってきた企業にとって、「新規事業」や「社内改革」は、一筋縄にはいかないものです。 自社ブランドや新サービスを立ち上げたい。でも、人材も資金もない。 今回お話を伺ったのは、佐賀県有田町で1956年に創業した貼箱メーカー一新堂の三代目社長・本土大智さんです。本土さんも数年前、同じ悩みを抱えていました。 ラグジュアリーブランドも含めた、様々な会社のパッケージを受託生産してきた一新堂。ですが、三代目として家業を継いだ本土さんは、価

アートするデザイン

歴史ある企業にとって「事業承継」は常に悩みの種です。 これまでの伝統のどこを守り、どこを変えていくのか? 伝統をチャンスと捉え、新たな価値を創り出すためには? KESIKIと経済産業省特許庁が共催する「DESIGN-DRIVEN MANAGEMENT SEMINAR」の第二回では、秋田県で1867年から続くヤマモ味噌醤油醸造元の髙橋 泰さんをゲストにお迎えし、「事業継承」にも深く関連する「企業の人格や文化の形成」についてお伺いしました。 髙橋さんは同社の7代目として、自

解決するデザイン

目まぐるしく変化する時代。歴史のある企業であっても「新しいファンを獲得できない」「人材の採用が難しい」などといった多くの悩みを抱えています。 こうした企業の悩みを解決する方法として注目されているのが、「デザイン経営」です。独自の技術や歴史、文化を持つ企業が「デザイン」の考え方を経営に取り入れることによって、愛される企業文化やプロダクト、サービスをつくる。そうすることで、経営課題を解決し、事業を未来へと繋げていく成功例が国内でも少しずつ増えてきています。 これまで多くの中小