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【脱!タイパ思考】あなたは4分50秒耐えれるか!?ヒマを生み出し無駄な時間を過ごしましょう。

ども、スマレジの新垣です。
この記事は「ヒマを生み出し無駄な時間を過ごしましょう」という意見です。


突然ですが、テストです。


あなたがタイパ思考か、スピードという罠にハマっていないかを測るテストです。さぁー、この動画を倍速にせず最後まで観れますか?

たった4分50秒ほどの動画ですが、スマホで別のことをし始めたり、最後まで動画を見ることができなかった人は、ちょっと危ないですね。たった4分50秒という短い時間にさえ耐えられないのですか?

そして、もう一つ付け加えておきます。
この記事、長いです。
タイパ思考の罠にハマっている方は、きっと最後まで読めないでしょうねー。

タイパ思考とは?
Microsot Copilotに聞いてみました。

タイパ思考とは?
「タイパ」は「タイムパフォーマンス」の略で、「時間対効果」を意味します123。これは、かけた時間に対する効果や満足度がどの程度なのかを表します123。お金の有効活用を考える「コスパ(コストパフォーマンス)」に対し、「タイパ」は時間の有効活用を考えます123

例えば、タイパを意識した行動例は以下の通りです1
-タイパを感じられない無駄な飲み会に参加することを辞めた
-打ち合わせのタイパを上げるために、事前に質問事項を整理しておく
-趣味のタイパを上げるため、映画を倍速再生にして1時間で観る

このようにプライベートからビジネスまでさまざまなシーンで、タイパを重視する行動が若年層を中心に増えています1。特にZ世代は時間効率を重視しており、生活のさまざまな場面でタイパを意識しています1。これは、スマートフォンなどのデジタル技術の発展やSNSの普及などが影響し、さまざまなコンテンツを時間や場所を問わず利用できるようになった結果、時間対効果を高め、より多くのコンテンツを利用したいという意識が世間で浸透し始めているからです1

 出典:manamina.valuesccg.comipeinc.jpbing.comstrate.bizlab.re-katsu.jp
shibuya109lab.jpprtimes.jp

タイパ思考は世の中が便利になってきたことで生まれた新たなパラダイムです。パラダイムとは、ものの捉え方、ものの考え方です。

便利な世の中になったよなーと思う反面、だんだん世の中の面白みが無くなってきたとも思います。そんなにタイパ思考で本当に楽しいのか!?

携帯もテレビもパソコンもなかったのに、どうしてあんなに楽しかったのだろう。

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映画「ALWAYS 三丁目の夕日」のキャッチコピーです。
このキャッチコピーを観て、速攻で映画館に観に行ったのを覚えています。映画公開は2005年だったようです。映画の舞台は昭和33年(1958年)なので、戦後13年たったころですね。舞台は東京です。めっちゃいい映画です。観てくださいませ。ちなみに私はDVDも持っています。そして主題歌は「D-51」沖縄の出身のボーカルデュオです。

突然ですが、私の家にはテレビがありません。


かれこれ10数年前からありません。
地デジが始まった年から置いていないので12~13年ほどのようです。もともと私はあまりテレビを見る生活ではなかったので、地デジ開始とともにテレビを廃棄して以来まったく困っていません。
ラジオは聞けるし(10数年前はラジカセで聴いてたがいまはスマートスピーカー)、いまではオンデマンドでニュースも見れる。我が家では前日夜のニュースをオンデマンドで朝食時に観るのがルーティンです。

映画が観たければTSUTAYAで借りて観てたし、いまではAmazon PrimeかNetfilxです。※家にテレビはないが大きなモニターはあるので、オンデマンドでNewsを観たり、DVDやネットで映画を見ることはできます。

早速話が脱線しましたが、タイパ思考についてです。
私は、タイパ思考は世の中が便利になり過ぎたため生まれてしまった新たなパラダイムであり、いい面も悪い面もあると思っています。
タイムパフォーマンスや効率って大事なことですが、無駄な時間も必要じゃないですかねーって思います。

脱タイパ思考して、あえて無駄(冗長性)を持とう

なぜ、今回のような記事を書こうとおもったのかというとこの記事がきっかけです。
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【野中郁次郎】誰も新たな「日本的経営」創造の担い手たれ

知識創造企業の著者である野中郁次郎さんのNewsPicksの特集記事なのですが、これを読んで「脱タイパ思考してあえて無駄を」という発想に至りました。記事自体は、組織が知識を創造することについて書かれているのですが、個人が知識を創造するにも、主観が重要であり、あえて無駄に見えることにも時間をかけることで知識が創られるのではないかと思います。個人の場合は知識だけではなく教養が創られる捉えると、タイパばかり追い求めるのではなく、あえて無駄に投資するという観点も必要なのではないでしょうか。

知識創造企業にはこうあります。
 ↓

西洋のマネージャーは、不必要な重複や無駄という意味合いを持つ冗長性という言葉を好ましく思わないだろう。しかし、冗長性を持つ組織を創ることは、知識創造プロセスのマネジメントにとって非常に重要である。なぜならそれは、頻繁な対話とコミュニケーションを促進するからだ。

冗長性は、社員の間に「認識上の共通基盤」を創り、暗黙知の移転を助ける。組織成員は情報を重複共有してこそ、お互いがシックハックしながら表現しようとしていることをわかり合える。この情報共有という冗長性によって、新しい形式知が組織全体に広まり、一人ひとりのものになるのだ。

知識創造企業より

ちなみに、知識創造企業は1996年の本です。読んだことが無い方は読みましょう。400ページ以上がある分厚い本です。

タイパ思考が生まれたのはここ最近のこと

タイパ思考が生まれたのはここ最近だと思っています。Youtubeに倍速機能がついてからくらいからでしょうか。調べると2017年だそうです。その前の世の中の流れから、徐々にタイパ思考のパラダイムが生まれてきたのだと分析しています。

FacebookメッセンジャーやLINE、社内でいえばSlackやChatwork、コミュニケーションツールが当たり前になったことから、何でもかんでも効率化しよう、スピードをあげようみたいな流れになり、Z世代だけではなく、あらゆる世代にタイパ思考のパラダイムが生まれ、タイパ思考の罠にハマっている人が増えているのではないだろうか?※あくまでも私の考えです。

また、FacebookやGoogle、アマゾンなどのアメリカの企業の活躍の報道が増えたことも影響しているのではと思っています。彼らは冗長性を無駄という意味合いでとらえ、スピード重視で事業を進める傾向があるのでは。野中さんはこの記事で「アメリカ流の"猿まね"はよせ」とおっしゃっています。

のんびりレコードを聴く

えーっと、難しい話になってきたので、しょーもない話に戻します。
私の無駄の過ごし方についてです。

ボーっとしたり、散歩したり、なんとなしに雑誌を読んだり、ゆっくり音楽を聴いたり。一見すると無駄に見えるような過ごし方をしています。ヒマなわけではないですが、あえて無駄っぽいことに時間を投資しています。

そうそう、ヒマっていいですよね。

というか、そんなに忙しいことってあるか!?って思います。

スチャダラパーのアルバム:WILD FANCY ALLIANCEの「プロローグ」から「ヒマの過ごし方」の流れが大好きでよく聴きます。

最近の流行りの曲は、出だしからいきなりサビに入ります。これもタイパを意識した創作の特徴らしいです。私は、スチャダラパーの「ヒマの過ごし方」を聴くときはプロローグから聴きますので、ラップ(歌)が登場するまで「4分33秒」かかります。

最近では1980年代前半の邦楽に凝っています。もともとサザンオールスターズが好きでよく聴いていて、好きな曲の年代を調べてみると1980年代前半の曲が多いことに気づきました。アルバム「綺麗」は1983年のアルバムのようです。

サザンオールスターズ 綺麗 1983年

私はこのアルバムを中学のころから聴いていますので、かれこれ30年以上聴いていることになります。今ではレコードでゆったり聴いてます。Youtubeやストリーミングで音楽が聴ける時代ですが、あえてひと手間かけてレコードで音楽を聴きます。

レコードだと歌詞カードもデカくて良い

一見無駄に見えますが、無駄な時間を過ごしたあとに、仕事のアイデアや考え事がすっきりまとまってきたりするものです。スピードやタイパ重視ではなく、たまには無駄な時間の過ごし方をすることで、頭の回転が上がり、結果はそのほうがスピードが上がったりします。

タイパ思考を否定はしませんが、ヒマや無駄な時間の過ごし方にこそ、その人ならではの人格や性質が現れるのではないかと思います。

ヒマだからってスマホばかり見ててはダメです。

ヒマなら本を読みましょう。
ヒマなら散歩に出かけましょう。
ヒマなら映画を観ましょう。
ヒマならゆっくり音楽を聴きましょう。

タイパ思考やスピード重視で過ごしてばかりいると、寂しい人間になってしまいはしないか?

みなさん、ヒマを生み出し無駄な時間を過ごしましょう。

のんびり映画のパンフレットを読む

最近ハマっている無駄な時間の過ごし方で、当時ものの映画のパンフレットを読むというものがあります。

子供の頃に映画館で観た映画のパンフレットをオークションで落札して家でのんびり読むという無駄な時間の過ごし方です。

はい、無駄かもしれません。
だけどね、楽しいっすよ。
子供のころの記憶が蘇りますよ。
胸が熱くなりますよ。

初めて映画館で見た映画が「E.T.」 1982年


のんびり紅茶を飲みながら、ボーっとパンフレットを読む
こんな冒険がしたかったガキの頃 1985年
彼らがBMXに乗っているシーンをみて自転車が欲しくなったものだ
海賊船や洞窟のシーンのスリル感が最高だった

タイパ重視の人は、すでにこの記事から離脱しているでしょう。

だって、無駄なんでしょ?忙しいんでしょ?
こんな記事読む時間がもったいないんでしょ?
まぁー、たしかにこの記事は無駄かもしれませんが…。

さて、あなたはこの記事の前半に掲載した「たった4分50秒の動画」を倍速にせずに、最後まで観ることができましたでしょうか?

途中でスマホをいじったりしませんでしたよね?
それ、もしかしたらスマホ依存症かもよ。

ヒマを生み出し無駄な時間を過ごしましょう。

ではまた。

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