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小さく「良く」終わらせる:サラリーマンが幸せになる方法 その34

これは、サラリーマンが幸せになるために「ありたい自分( being )を軸に持ち、ありたい自分を良好な状態( well-being )にし続けること」について書かれた note です。

前回「自分に良い嘘をついて幸せになる」ことについて書きました。今回はこれをさらにブーストするアイデアを考察してみました。
ピーク・エンドの法則です。

スモールサクセス・スモールハピネス

スモールスタート・スモールサクセス
ビジネスの世界で良く言われる言葉です。小さくはじめて小さく終わらせ、小さな成功体験をこつこつと積み上げていく、という考え方です。成功体験の積み重ねが自信になり、勝ち癖がつき、失敗に気付きやすく大失敗を回避できる、という訳です。

また発展形でスモールハピネスを提唱する方もいらっしゃいます。ちょっといいな、ちょっと嬉しい、というミニマムなハッピーを積み重ねて低空飛行ながらも長く良好な状態を続けていくという考え方ですね。

これ実は well-being そのものです。

well-being を測定する判断基準は「持続的幸福( Flourish )」であり、ポジティブ心理学の目標は「持続的幸福を増大すること」と定義されています。これはポジティブ心理学の祖、マーティン・セリグマンさんのお言葉。

そして well-being の構成要素として次の5つの要素を挙げています。

ポジティブ感情( Positive Emotion )
エンゲージメント( Engagement )
良好な人間関係( Positive Relationship )
意味・意義( Meaning and Purpose )
達成・成功( Achievement )


達成・成功をコンパクトに積み重ねるスモールサクセス。ポジティブ感情をコンパクトに積み重ねるスモールハピネス。これらは、well-being であるためのポジティブ心理学的なテクニックと言えます。

ピーク・エンドの法則

次に最近お友達から教わっている行動経済学の、ピーク・エンドの法則のご紹介です。ウィキペディアから引用してみます。

われわれは自分自身の過去の経験を、ほとんど完全にそのピーク(絶頂)時にどうだったか(嬉しかったか悲しかったか)ならびにそれがどう終わったかだけで判定する、という法則である。ピーク以外の情報が失われることはないが、比較には使われない。それには喜びもしくは悲しみの総量、またその経験がどのくらい持続したかですらも含まれる。

少し記述が分かり難いですが、苦しみが長く続いても終わり(エンド)がそこそこマシだと、そんなに悪くなかったと感じてしまう、という人間の性質だそうです。

ディズニーで2時間行列にならんでうんざりしても、5分のアトラクションの喜びで楽しい思い出になるのは、ピーク・エンドの法則のせいと言えます。

ピークのポジティブ・ネガティブをコントロールするのは難しくても、終わらせ方を工夫すれば、その出来事の記憶をコントロールできるのではないでしょうか?

ポモドーロ・テクニック

ではスモールサクセス・スモールハピネスとピーク・エンドの法則を組み合わせてみます。

前回、1日の感情をポジティブ・ネガティブに分類して書き起こし、後日ポジティブ感情だけ振り返り、良い記憶だけで上書きする、というアイデアを書きました。これもスモールハピネスとピーク・エンドの法則の組み合わせです。

今回は、このメソッドをもっと刻むアイデアになります。

ポモドーロ・テクニックをご存じでしょうか。
25分集中したら5分休憩しこれを繰り返す、という時間管理術です。イタリア人によって考案され、日本では東大生の勉強術として有名になりました。私の妻も実践しています。

このアイデアを利用してみます。
25分集中の最後で「良く」終わらせ、このコンパクトな1セットを何度も繰り返せば、成功体験・幸福体験の積み重ねで1日中 well-being で居られるのではないでしょうか。

ポモドーロ・テクニックをそのまま実行しなくてもいいと思います。2時間集中して作った資料を自分でベタ褒めして「良く」終わらせる。クレーム対応の後に甘いスイーツを食べて「良く」終わらせる。タスクごと、区切りごとに細かく一旦「良く」終わらせ、ピーク・エンドの法則で「大変だったけど悪くなかった」出来事にしてしまおう、というアイデアです。

そのために、良い終わらせ方のパターンを何種類か作っておくといいと思います。自己満足する、同僚と褒め合う、ありがとうと言う。良い終わり方だなぁと思う方法なら何でもいいです。結果任せではなく、自分でコントロールできる方法が望ましいです(25分ごとにスイーツを食べる方法は魅力的ですがお勧めできません)。

これをスモール・ピーク・エンド・メソッドとでも呼びましょう。

まとめ

1.仕事・出来事を分解し細かく終わらせる
2.良い終わらせ方を用意しておく
3.スモール・ピーク・エンド・メソッドで1日中 well-being でいられる

これも最近始めたばかりのやり方です。既にミーティングや共同作業で「ポジディブですね」と何度か言われました。幸せは回りに伝播することも分かっています。自分がスモール・ピーク・エンドで well-being で居続ければ、回りの人も徐々に well-being になっていくはずです。

スモール・ピーク・エンド・メソッドで1日を充実させたら、1日の終わりにその感情を筆記開示に書き出し、後日振り返ってポジティブ感情を記憶に刻み続ける。このサイクルが回して、しなやかでレジリエンスなマインドやメンタルを作っていこうと思います。
楽しみですね!

あなたのヒントになれば幸いです。

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