怒りの哲学 正しい「怒り」は存在するか/アグネス・カラードほか
『on anger』(2020 MIT Press)の邦訳。
ある人たちは某シンガーが倒れた友人を思い救急車を蹴りあげた時称賛し(注1)、またある人たちは変革を求める怒りに対し「怒ってばかりじゃ伝わらないよ。理性的に議論しよう」などと言う。怒りについて。
シカゴ大学の哲学者アグネス・カラードの問題提起(第一部)に基づき、複数の書き手が応答し(第二部)、またインタビューや論考を寄せている(第三部)。
邦訳の内容紹介では「当代随一の哲学者たちが議論を戦わせた記録」とあり、実