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プラモデル製作記 ハセガワ 1/72 A-37A/B ドラゴンフライ


はじめに

ハセガワの「1/72 A-37A/B ドラゴンフライ」を作りました。型番は「00142」です。

「そういえば作ったことが無いな」と思い、家電量販店で新品で購入しました。

箱写真

「A-37A/B ドラゴンフライ」について

軽飛行機でおなじみの「セスナ社」が開発した「軽攻撃機」です。
いわゆる「対ゲリラ戦」を行う「COIN機」であり、「A-37A」は双発のジェット練習機「T-37」をベースとして機銃掃射や対地ロケット弾による攻撃が可能なように複数のハードポイントを増設したほか、機首に7.62mmミニガンを固定装備、コックピットの防弾化などの改修がなされました。
また「A-37B」ではエンジンを更に強化し、空中給油プローブを固定装備しています。
ベースの「T-37」ともども、コックピットは横並びに座る「並列複座式」なのが特徴です。
ベトナム戦争時に多くの任務に投入されたほか、韓国空軍のデモンストレーションチーム「ブラックイーグルス」の使用機としても運用されました。

キットについて

現在最も安価な価格帯の「Aシリーズ」に属するベテランキットで、他のキットが第二次大戦のレシプロ機ばかりで構成されている中、唯一のジェット機です。
オークションサイト等で検索すると、過去には姉妹キットがたくさんあり、「A-37A/B ドラゴンフライ」だけでなく練習機版の「T-37 トゥイート」、そして前述の韓国空軍のデモンストレーションチーム「ブラックイーグルス」版等がこれまでに製品化されていたようです。

選択可能なデカールは

  • OA-37B アメリカ空軍 第51戦術戦闘航空団 第19戦術航空支援飛行隊 70-01289

  • A-37A アメリカ空軍 第3戦術戦闘航空団 第604特殊作戦飛行隊 67-14505

となっているように、キット名は「A-37A/B」となっていますが、実際には付属デカールの都合でベトナム迷彩の「A-37A」もしくはグレー迷彩の「OA-37B」から選択するようになっています。
(もっとも「A-37B」から「OA-37B」への改修点は通信機材関係がほとんどのため、外観から判断できるものはあまり無いかと思います)

完成写真と改造点

完成写真はこちら。背景はいつもの「紙模型工房」様の「背景支援」よりダウンロードしたものです。

完成写真1

「OA-37B」に取り付ける機首の給油プローブの「ゴテゴテ感」もよかったのですが、今回はベトナム迷彩にしたかったので「A-37A」を選択しました。

完成写真2

並列複座で、キットには2人分のパイロットフィギュアが付属しますが、実際には1人のみで運用することが多かったそうです。
ちなみにベテランキットゆえ「計器板はデカールを台紙ごと貼り付ける前提」のコックピット形状のままになっており、後年の金型改修で計器板パーツが追加されています。(それも結構分厚い計器板パーツで…)
つまり、そのまま組もうとするとコックピット内がキツキツになってしまうため、パーツを入れる分だけコックピットを削る必要があります。

完成写真3

吊るし物は「固定装備の翼端増槽」に加えて、ハードポイントが両翼下に4つずつ。ただし、あくまで「軽攻撃機」のためペイロードはそれほど大きくはありません。
付属するのは内側パイロンに増槽が計4つと、現在のインストでは特に説明がありませんが「LAU-3A」と「AERO-6A」のロケット弾ポッドが2つずつ。
元が航続距離の短い練習機を、更にエンジン強化やハードポイント追加して重い機体になっているため、増槽は必須でしょうか。
LAU-3Aはおなじみ19連装の2.75インチロケットポッド。そしてAERO-6Aはあまり知名度がありませんが軽量な7連装の2.75インチロケットポッドで、ペイロードの小さな外側パイロンにこちらを付けるように指示があります。(LAU-32やLAU-59と似たようなものです)
…が、どちらのロケット弾ポッドも「フェアリング付き」で見た目が増槽と大差ないため、ちょっと食指が動かず。
飛行機プラモデルをよく知らない人が「とりあえず安い」で選びがちなAシリーズですし、インストの説明不足もあり「全部爆弾か?」とでも思ってしまいそうです。外部兵装搭載図もあっさりしています。

完成写真4

フライトマニュアルや実機写真を眺めて、気になったのは「SUU-11A/A」と「SUU-14A/A」。
前者は機首搭載のものと同じく「7.62mmミニガン」を機外搭載としたガンポッド、後者は低速機用の各種クラスター爆弾のディスペンサーです。どちらもすべてのハードポイントで使用可能とのこと。
どちらも(特に後者は)あまり馴染みのない兵装のため、3Dプリンターで外側パイロンともども自作しました。

下から

大きな増槽に加えて、ミニガンポッドと、ディスペンサーを取り付け。
ピラミッド型のディスペンサー、なかなかいいアクセントになったのではないでしょうか。

箱と合わせて

今回はハセガワのベテランキット「A-37A/B ドラゴンフライ」に、自作の兵装を吊るしてみました。
小型ですが、様々な兵装のバリエーションが楽しめる、なかなかに面白い機体です。

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