プラモデル製作記 マッチボックス 1/72 ダッソー ミステール IVA
はじめに
マッチボックスの「1/72 ダッソー ミステール IVA」を作りました。
型番は「PK-47」です。
以前、マッチボックス製の「アエリタリア G-91Y」を製作した記事を書きましたが、今回のキットも同じ時に確保したもので、保管状況や箱の劣化等からおそらく同じオーナーが手放したものかと思います。
「ダッソー ミステール IVA」について
「ダッソー ミステール IVA」について、よく知らない方も多いのではないかと思います。
ものすごく雑な説明をすると「フランス版F-86セイバー」とでも言えばいいでしょうか。
ミステールの前身は「ダッソー ウーラガン」という戦闘機ですが、これはF-80やF-84といったアメリカの戦闘機のような直線翼の機体でした。
ウーラガンをベースとして更なる性能向上を果たすため、後退翼にした戦闘機がミステールです。
「ミステール IVA」とあるように、ミステールにもIからIIIまでのバリエーションがあり、武装の違いやエンジンの能力向上などがなされていて、特にIVは初期型とは全くの別物といった機体に仕上がっています。
このミステールIVAをベースとして超音速戦闘機としたものが、以前製作した「シュペルミステール」です。
ちなみに、「ミステール(Mystère)」は「神秘」、「ウーラガン(Ouragan)」は嵐といった意味です。
キットについて
パーツはマッチボックスならではの2色成型で、シルバーの機体色を意識してか「白っぽいシルバー」と「水色」。
シルバー一色じゃダメだったんでしょうかね…
金型の刻印がありますね。「レズニー」ではなく1987年の「マッチボックストイズ」なので、香港企業に買収された後のものと思われます。
付属デカールは2種類から選べるようになっており、
フランス空軍 EC 2/12 Picardie 「12-ZA」(c/n 26 無塗装銀)
イスラエル空軍 193 (迷彩塗装)
となっていますが、イスラエル空軍の説明が「No.200 Squadron」となっており、この部隊は最近になって新編された無人機運用の部隊みたいですね。
尾翼の部隊マークが「スズメバチと赤い稲妻」のため、ウーラガンとともにミステールを受領した「第113飛行隊」の所属機ではないかと思われます。
今回は以前製作したシュペルミステールと並べたかったこともあり、前者のフランス空軍塗装で製作することにしました。
一応調べましたが、こちらのc/n 26は正しそうですね。
現在は「EC 2/12」は「Escadron d'instruction en vol 2/12 Picardie (EIV 2/12)」となっており、「Grob G 120A」を運用する訓練部隊へと転換されているようです。
完成写真
完成写真はこちら。背景は「紙模型工房」様の「背景支援」よりダウンロードしたものです。
写真からはわかりにくいかもしれませんが、実機と比べて主翼に下反角がついてしまっています。後発メーカーのものなら、おそらく直っているのではないかと思いますが…
気付いたのは組んだ後のため、そのままにしておきました。
エンジンのパネルには「HISPANO SUIZA TAY」とエンジン名のデカールを貼るようになっています。c/n 26と初期型(50機目まで)のIVAのため、エンジン名が「Verdon」ではなく「Tay」です。
機首には「Mystère IVA」のロゴが目立ちます。なかなかいいデザインですよね。
ちなみに、このロゴデータはダッソー社の公式ページからダウンロードできたりします。過去の機種まで網羅されていて、なかなかの見ごたえです。
吊るし物は、キット付属ではパッケージイラストと同じく「Matra Type116」と思しきポッドが二つ付属していましたが、前述の主翼の件もありクリーン状態にすることに。
今回は、なかなか日本では馴染みのない「ミステール IVA」を製作しました。
実機はフランスのル・ブルジェの航空博物館にも展示されていますので、興味のある方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
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