見出し画像

正しい鐙(あぶみ)の選び方

鞍の上で快適に、そして安全に馬術を楽しむために不可欠な鐙(あぶみ)選び方について解説していきます。
※この記事はHerm. Sprenger Metallwarenfabrik GmbH & Co. KG(以下、Sprenger)の許可を得たSperenger社のHPに掲載されているブログの翻訳版です。

鞍の上での快適性と安全性 - 正しい鐙はどのように選ぶのか? -

良い鐙はライダーの足をしっかりと支え、安定させ快適性さ、そして安全性をもたらします。安全性と快適性に配慮した鐙のパイオニアはSperengerの "jointed" シリーズ("Bow Balance"や"Flexcite")で、3世代目が登場しました!これらのライダーに配慮された鐙は Ingrid Klimke や Marcus Ehning といったプロフェッショナルがメダルを獲得することに大きな役割を果たしています。

お店にはとても多くの鐙が並んでいるため、自分と馬にぴったりな鐙を見つけることは難しいかもしれません。もちろん安全性は多くのライダーにとって特に重要なことです。しかし、鐙の安全性はどのようにして正しく評価できるのでしょうか?
「安全な鐙」という売り文句のついた鐙は本当に安全なのでしょうか?
私達はこの疑問に明確に「いいえ」といえます。なぜなら100%安全が保証された鐙などないからです。
しかし、いくつかの簡単なことを考慮すれば、最大限の安全性を確保できます!

素材の強度と安定性

この点は、比較的買う側にとっては見極めが難しいですが、まず、鐙は体重の4倍もの力に耐えなければいけません。日常的に使用し、様々な条件下、時には悪天候の中でも使用するために強度がありものを選びましょう。具体的には少なくとも800kgの破断強度をもつステンレス素材の鐙を購入することをSprengerでは推奨しています。

最もシンプルな素材の良し悪しを示すのが価格です。非常に安価なモデルは、天候の変化や腐食に弱い粗悪な素材が使われていることがあります。そのため、錆びたり、壊れたりすることがあります。また、温度変化にさらされると構造変化や材料疲労を起こしやすいものもあります。これは金属製プラスチック製のいずれにも当てはまります。またそれに加え、プラスチック製の鐙の場合は、紫外線に特に注意を払う必要があります。紫外線もまた、材料疲労を起こし、脆くし、破損させる原因となります。

鐙の重量

市販されている鐙の重量はモデルの多さと同様に様々です。そして重量の好みはもちろんライダーの好みによります。
しかし、騎乗中に鐙が脱げてしまった場合、鐙がかるすぎないほうが履き直しやすいです。軽すぎる鐙はスウィングしてしまい、キャッチしにくいからです。

ステップ(踏む面)の滑り止め

鐙の踏む面は、鐙がずれないよう十分グリップし、足をサポートするものが良いです。特に初心者の場合、鐙をしっかりと踏み鐙に立てることが大切です。これにより、ライダーはとっさのときに踏ん張ることができ、バランスが取りやすくなり、安定感を得ることができます。

鐙のモデルによって、ステップのパッドが鐙に固定されているものと交換可能なものがあります。交換可能なもののメリットはパッドが摩耗してもあたらいい鐙を買う必要がないことです。パッドには金属製やゴム製などありますがゴム製のパッドは鞍やブーツに傷をつけないという利点があります。それに対し、金属製のものや特に濡れた場面などで他のタイプよりもより強いグリップを発揮します。

より安全を求めて

通常の鐙に加えて最近では安全のための機構がついた様々なモデルがあります。
例えば、開口機能付きのもの、側面開口機能付きのもの、ジョイントがついたものなどです。100%安全が保証される鐙はありませんが、万が一の落馬に備えて安全鐙をおすすめします。

安全な鐙を選ぶ上で重要なことは製品の品質です。特許を取得したパイオニア製品の安価なコピー品は似たような見た目ですが、機能や強度は似ても似つかず、安全上のリスクを抱えていることがあります。特に、ジョイント式鐙の場合、市場にあふれているコピー品はジョイントが粗悪な材料で製造されております、錆びたり壊れたりすることがあります。また、しなやかに動く「フレキシブル鐙」は足の動きを和らげるために動きますが、決してグラグラしたり、柔らかく作られていてはいけません。

最後になりますが、鐙を選ぶときには馬の安全性についても考慮する必要があります。転倒の仕方にもよりますが、鐙が開いたり壊れたりすると馬が怪我をする可能性も否定できません。

まとめ

Sprengerは、重要な品質基準をすべて満たす、最大の製品ラインナップを取り揃えています。長く使える耐久性・高い素材の品質・最大の1600kgの耐荷重、そして機能性と快適性。
このように鐙の選択肢は膨大ですが、少しの知識とご自身のニーズを理解することで最適な鐙を見つけることができます。詳細な説明を含む全種類のパンフレットはこちらから(英語)!!

翻訳元

・Herm. Sprenger Metallwarenfabrik GmbH & Co. KG, 2022/04/05,
"HOW TO FIND THE RIGHT STIRRUPS?"
<https://pferdesport.sprenger.de/en/blog/the-matching-stirrup/>


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?